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宮古の秋刀魚

東日本大震災の津波で甚大な被害が出た岩手県宮古市田老地区の田老魚市場が2012年9月1日、営業を再開しました。

震災から1年半が経ちましたが、田老魚市場の再開で、被災した岩手県内全13市場が復旧したことになります。

再開に合わせ定置網漁も初水揚げされ、サバやワラサなど水揚げされました。

また、東京の目黒駅前では9月4日、「目黒のさんま祭り」が行われ、東日本大震災からの復興を目指す岩手県の宮古市で水揚げされたサンマ7000匹が振る舞われたそうです。

今年で16回目となった「目黒のさんま祭り」は、宮古市がサンマを提供して毎年行われているもので、来場者にはサンマを炭火焼きにして無料で振る舞われるぜいたくな祭り。

今年2012年のサンマ漁は不漁が予想されているようですが、岩手県宮古港ではここへきて連日の水揚げが続いているそうです。

9月4日は50トンが揚がり、形も大きくて1キロ平均330円の高値となったほか、9月5日も100トンの水揚げが予定されているとか。 

佐香さんから宮古の旬のサンマをいただきました。氷詰めでギンギンに冷やされて届いた宮古のサンマ。 
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秋刀魚は、黒潮に乗って本州の沖合を北海道まで北上し、今度は親潮に乗って南下、漁場も北海道根室港から東へ約8時間と徐々に近づいているという。
 

【背中が盛り上がった、猫背のようなさんまは、脂のノリがスゴイ!】そうなんですが、この佐香さんからいただいた秋刀魚は猫背です、ハイ!  
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秋刀魚は胃がなく腸も短いので、食べてから排出するまでの時間が30分程度と短いために、内臓にえぐみがなくおいしく食べられる!「わた」がいいんですよね。

一部では心配の声のある放射性物質の問題については、宮古市では調査結果を公表しています。

宮古市魚市場における「水産物放射性物質調査」の結果
http://www.city.miyako.iwate.jp/cb/hpc/Article-419-7422.html


宮古市の東日本大震災復興計画【基本計画】によれば、

平成25年度まで 【復旧期】    
生活の再建や産業の復旧に不可欠な、住宅、インフラ、生産基盤などの再建を中心に取り組む期間

平成28年度まで 【再生期】
震災以前の活力を取り戻すための取り組みを行う期間

平成31年度まで 【発展期】
震災以前よりも活力があり、魅力あふれるまちとして発展するための取り組みを行う期間

と3段階に分けて位置づけ、復興を目指しています。
 
 
宮古市東日本大震災復興計画【基本計画】における「水産業の復興・再生」の項は以下の通り。
http://www.city.miyako.iwate.jp/cb/hpc/cbServlet?FRID=fileDownload&id=7603&index=1


現状と課題
①津波により「つくり育てる漁業」を推進してきた施設のほとんどが大破・消失し、種苗放流事業で育んできた天然資源も大きなダメージを受けました。「つくり育てる漁業」は市の水産業の中核であり、養殖施設や種苗生産施設など関連施設の復旧に早急に取り組む必要があります。

②震災による津波と地盤沈下により、市が管理する全ての漁港が壊滅的な被害を受けました。また、漁場、漁業集落施設、海岸保全施設及び漁港に通じる道路の被害も甚大です。漁業の再生のため早急に復旧させる必要がありますが、被害が大規模なため短期間での全面復旧は困難な状況です。機能回復から本復旧へと計画的に取り組む必要があります。

③漁業者はもちろん水産業をとりまく全ての企業、団体が被災し、厳しい経営を余儀なくされています。経営意欲が失われないように継続的な支援を行う必要があります。

④被災により高齢の漁業者を中心に廃業が相次ぐ恐れがあります。生産力の低下を防ぐため、これまで以上に担い手対策に取り組む必要があります。

⑤市内2ヶ所の魚市場をはじめ流通加工体制を構成する多くの機能が被災しました。漁業の再生のため、生産部門の復旧と同時進行で流通加工部門の復旧を支援する必要があります。


復興に向けた取り組み
●つくり育てる漁業の再生 【現状と課題 ①】
・市の水産業の中心であり地域経済を支える柱である養殖ワカメ・コンブ、カキ、ホタテなどの養殖漁業や、秋サケを中心とした定置網漁業は、水揚げの早期再開を実現するため関連施設の復旧を支援します。

・全国一の水揚量を誇る天然アワビをはじめとした豊富な前浜資源は、市の復興に欠かせないものです。種苗生産施設の復旧や資源増殖事業の早期再開を支援します。

●漁港・漁場・漁村の再生 【現状と課題 ②】
・市の漁港は、全国一の生産量を誇る養殖ワカメなど「つくり育てる漁業」の重要な生産基盤であるとともに漁村の営みの要です。しかし、被災規模があまりに大きく、全ての漁港を短期間で復旧させるのは困難であることから、漁場の復旧とバランスを取りながら災害復旧事業を進めます。また、防潮堤や漁港に通じる道路などの施設の復旧を図ります。

●生産者の経営再建 【現状と課題 ③】
・生産者を守ることは、水産業の再生に不可欠な要件です。経営再建の意欲を失わせないため、災害復旧事業を可能な限り速やかに実施するとともに、共同利用漁船の導入支援対策など経営再建に対して継続的に支援します。

◆地域経済の早期復興を実現するため、市の基幹産業である水産業について生産から流通加工まで一体的な復興・再生を図ります。


●担い手の確保・育成 【現状と課題 ④】
・被災からの再生段階においては、担い手の確保・育成はますます厳しいものとなりますが、水産業の再生のためには困難を乗り越えて取り組まなければならない重要な課題です。施設の共同利用や協業化など就業環境の整備を支援するとともに、市独自の水産業担い手育成対策について継続して取り組みます。

●流通加工体制の整備 【現状と課題 ⑤】
・魚市場の復旧はもちろん、製氷施設、冷凍・冷蔵施設及び水産加工施設の復旧は、地域経済の復興のみならず漁業の再生に不可欠な要件です。生産部門と水産加工業も含めた流通加工部門の一体的な早期復旧を支援します。