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宮古市 津波の高さ史上最大40.5メートル

東北地方太平洋沖地震津波合同調査グループ 調査地点および調査結果
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毎日新聞  2011年7月16日(土)

 東日本大震災による津波が押し寄せた岩手県宮古市で、陸地を駆け上がった津波の高さ(遡上(そじょう)高)が40.5メートルに達していたことが、研究者らでつくる「東北地方太平洋沖地震津波合同調査グループ」の調査で分かった。これまでの最高値は、明治三陸津波(1896年)で同県大船渡市に残る38.2メートルだったが、今回はそれを上回り、観測史上最大の津波であることを裏付けた。

 同グループは大学や研究機関、建設会社など約50組織の150人で構成。全国の沿岸約5000地点を調べ、残された津波の跡から遡上高を割り出した。

 その結果、宮古市重茂姉吉(おもえあねよし)の約500メートル内陸で、海面から約40.5メートルの地点に津波が到達した跡を確認したのをはじめ、岩手県釜石市▽大船渡市▽久慈市▽野田村▽宮城県女川町の6市町村で30メートル超を記録したほか青森、福島、茨城県でも10メートル以上に達した地点があった。

 調査結果は研究者間で共有し、地震のメカニズム解明や今後の防災対策に活用される。「東北地方太平洋沖地震津波合同調査グループ」のウェブサイトhttp://www.coastal.jp/ttjt/)で公開している。【八田浩輔】