講演会で寄せられた中学生の相談 > 中3相談「努力はしているようだが、結果がなかなか思うように出せない」


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中3相談「努力はしているようだが、結果がなかなか思うように出せない」


まず「努力はしているようだが」という部分は気になるところです。なにが気になるって、子供がどんな努力をしているのかの内容はよく知らないと言っているように聞こえること。

中高一貫校だと中3の11月ともなれば、すでに高1の内容に入っているはずです。なかなか手ごわいところというか、公立中学校の子供が高校入学後に出会う「高1の壁」にひと足早くぶち当たる頃です。

講演でもお話ししましたが、高校入学後の最低勉強時間は「3時間」です。予習して復習して宿題しているとだいたい3時間以上はかかる。最低3時間の勉強が必要なところへ1時間しか勉強しなければ「終わってますねえ」となる。中高一貫校で、中3で高1の内容に入る場合、中3の時にその「高1の壁」がやってくるわけです。知らず知らずのうちというか、いつのまにかね。中学の勉強なら2時間でもなんとかなったとかも知れないけれど、高校の内容は2時間じゃあ、どうしたってこぼれる部分が出る。

まずこうした認識が子供にはないでしょう。

今まで通り頑張っているんだけど・・・と子供は思っているかもしれないけれど、ステージはすでに高校のステージに入っているわけですから、「キミ、ギアチェンジしなくちゃだめでしょ」という話になります。もし、今まで通り2時間の勉強で、「結果が思うように出ない」とすれば、ギアチェンジができていない可能性は高い。

今まではちゃんと成果が出せていたのに、中3の最近は出ていないとすれば「勉強時間の少なさ」が問題の可能性が大いにあります。そこがどうかという点ですね。

ただ、いやこれまでも頑張っていたんだけど、あまり成果は出せていないという場合は、勉強時間うんぬんの前に「何の勉強をしているのか?」が大いに問題となります。中学の内容の勉強で成果が出せていないのに、ワンランク上の勉強内容が出てくる高校の勉強内容で成果は出せない。これは自明のことです。

通常は中学では成績が良かったけど、高校になると成績が下がったとなるでしょ?
これが普通。ワンランク上の勉強内容にまず勉強時間で落ちこぼれるか、勉強のやり方の部分で太刀打ちできなくなって落ちこぼれるか。

ストロングの場合は、勉強のやり方が高校で通用しなくなって撃沈したほうです。
たとえば中学時代であれば、教科書でもノートでも全部暗記して臨めば、まあなんとかなった。ただそれを高校でやろうとすると、頭がパンクするんですね。
覚えきれない・・・・となるわけです。
もちろん全部覚える必要はなくて、理解して頭に収めておけばよいものはそうして、覚えるべきものは覚えるというような工夫がいるわけです。しかし、まなじっか中学時代に丸暗記の勉強をして成果も出ていた関係で、行けるだろうと考えていたのが間違いの始まり。

ストロングの場合は、成果が出ていた中学時代に勉強のやり方の工夫が必要だったということになります。中学から高校に上がる際にが感覚的に量もレベルも2倍になる。中学でいっぱいいっぱいだったら2倍になればパンクするのは当然です。

あのあたりお子さんの場合、どうだったかが問われます。そういう意味で、「お子さんがどんな努力をしているのか」「どういう勉強をして臨もうとしているのか」を知らなければ、対処のしようがない。親はね。

学校や先生は「やってこい!」と言う。家庭ではその「やってこい」をどう処理するかを考えなくちゃいけないわけです。

たぶん今お子さんは苦しんでいると思います。頑張ってもいる。でも、膨大な量とレベルに追いまくられてどう処理していいのかがわからないのではないでしょうか。

だったら「もう中3だから」「もう高校生なんだから」という先入観を取っ払って、「なにで困っているの?」「どうしようとしているの?」「どうしたいの?」などぜひ困っていることをお子さんに聞いてあげてほしい。

結果が良いとか悪いの前段階の部分の悩みを共有してあげてほしい。
だって困っているんだから。

困っていることを聞いて、親がしてあげられることは親がやる。先生に頼むものは先生に頼む。解決することも大事だけれど、解決に向かう糸口に親が子供とともにいてあげることが大事なんじゃないでしょうかね。

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