講演会で寄せられた中学生の相談 > 中1相談「不得意科目への興味の持たせ方、集中力を持続させる方法」


メールマガジン登録
PCアドレス
携帯アドレス

中1相談「不得意科目への興味の持たせ方、集中力を持続させる方法」


「英語が苦手だ」「数学がわからない」と子供たちはよく言いますし、親の方からもまず最初に言われることが多々ある。

で、「じゃあ今習っている教科書の単語を書いてみようか」と書かせてみたら全然書けなかったりする。「あれ、覚えてないの?」「はい・・・」
こういうのは「苦手」とか「不得意」とか言わない。「勉強していません」と言います。

わかりますよね? 決してふざけているわけじゃないけれど、勉強を全然していないのに「苦手」とか「不得意」とかほざく子供たちを言うことを真に受けない、そして放置しないというのが親の役目の1つでしょう。

他のことも一緒だと思いますが、勉強では「できる」「できそうだ」という感触を持たせることが第一歩になります。もちろん「できる」には各人それぞれのレベルがありますけれど、「イケルかも!?」という感触を持つことが次へつながります。

「不得意科目への興味の持たせ方」という相談については、「できそう」と思えるところまでは親かそれに準ずる人が引っ張ってあげないといけないでしょう。

あくまでも「やればできるから」と子供任せにしておいて子供自身が自分一人で乗り越えることは稀有な例と考えておきましょう。

たとえば英語でいえば「できそう」「いけるかも!?」の第一歩は英単語を覚えること、覚えさせることです。これまで相当できない、5段階評価の成績で「1」とか付いている子供でも、そばで覚える作業も一緒にしてやれば、10分間で5個は最低でも覚えます。つまり誰でも覚えさせれれば覚えるということです。

英語の教科書で出てくる1つのパートで出てくる単語をまず覚えてみる。「不得意」と思っている子供はこれすらできていない場合がほとんどです。それなくして「どうしたらいいでしょうか?」と言われても答えようがない。第一歩は親子で一緒に踏み出してねということですね。

子供が興味を持つのは「わかる」「できる」という気持ちの時にかなり高まることは親もわかるでしょう。「わかる」「できる」となるためには、最低限の知識や暗記ややり方の習得が必要です。

数学なら計算ができなければ多くの場面で「数学は不得意」と思ってしまいますから。なかには小学校時代の小数や分数があやふやな連中も見かけます。「数学が苦手だ」と本人は思っていますが、小学校の算数ができないだけじゃん!というわけです。

国語なら漢字や文法は誰でも努力すればできるようになります。センスだ才能だの議論の前にまずやれること、最低限のやるべきことをやった上で、授業を受けたり、小テストを受けたりすれば、その認識を持てば、「苦手科目への興味」は間違いなく変わります。

次に集中力についてですが、私達は「親子ノリノリ勉強法」においてまずは30分からと言っています。「ノリ勉」では30分の勉強時間に5分休憩が入ります。それが最低ラインですね。

通常家庭教師で家庭に行く場合は50分勉強して10分休憩が原則。これは授業などと同じでしょう。

では50分完全に集中してできるかと言えば、これはなかなか難しいというのが現状です。

私達はよく

「立って勉強しようか?」
と言ったりします。

子供の気が散っているとき、立って勉強するのは効果があります。

たいていは「集中しなさい」「やることやって早く終われば」なんて言う訳ですが、まったく効果はないでしょう。なぜなら集中できないんですから。注意するより提案する!

座って集中できないなら立ってやる。
気が乗ってくれば座ればいい。
勉強するスタイルよりも短期集中を優先すること。
いざ、親子で立って向かい合ってみると
「あれれ、それで一体立ってなにを勉強したらいいのかな?」
となったあなた、そういう勉強しかしてこなかった日々を反省して下さい。

まあ、こう提案してもやる人が少ないの現実です。そんなの無理!?と思うのか、ふざけるなよとおもうのか知りませんが、実際に私たちがやって効果のあることなのでぜひお試しください。

もう1つ集中させるためのポイントは50分なら50分の勉強でなにをやらせるかでしょう。たとえば、最初から最後まで子供にとって難しい問題をやらせようとすれば、誰であっても、いかに成績が良い子供であっても、難しいでしょう。

だって、わからないもん!! やりたくないという気持ちがどんどん盛り上がってくるわけですね。

なので、私達は子供を集中させる1つの目安として

勉強内容の配分割合は
「すでにできる問題:手こずる問題」=「8:2」がちょうどよい!

こんなふうに言っています。

勉強というと、わからない問題、手こずる問題をウンウン唸りながら勉強するのが良いと思っている親が多いようですが、手こずる、面倒な難しい問題を子供が自ら進んで頭をひねって考えに考えて50分間頑張るなんてことは、私がジャニーズ事務所から歌手デビューする可能性くらい低い、というか事実上ないと認識ください。

太陽は西から昇らないのです。子供たちは「できる問題」であれば抵抗なく集中できる。

「できる問題」をやっても意味ないのでは?と思うかもしれません。勉強でよく「わかった」と子供はいうけれど、勉強には次の3つの過程がある。
1)「理解する」→2)「解ける」→3)「速く解ける」

子供に集中して勉強させるためには、
「解ける」→「速く解ける」にする勉強を8割
「理解する」→「解ける」にする勉強が2割
これくらいでちょうどいいと思います。

20%の「理解する」→「解ける」にした勉強は翌日以降で「解ける」→「速く解ける」にする勉強をすればよろしい。

ただ手こずる問題には時間がかかるので、勉強の時間配分は問題数の割には大きくなります。だから気をつけてほしいのは勉強時間のうち半分以上はスラスラ解ける時間にすること。これが集中して子供が頑張れる絶対条件です。また勉強を継続して毎日するためのコツでもあります。

ご提案
★60分勉強スタイル
できる問題1(8分)→できる問題2(8分)→てこずる問題1(8分)
→(休憩5分)
→できる問題3(8分)→できる問題4(8分)→てこずる問題2(8分)
→確認テスト(10分)
※実際は58分で2分はおまけ


最初から「60分勉強」が無理なら30分勉強からスタートしましょう!
★30分勉強スタイル
できる問題1(8分)→できる問題2(8分)→てこずる問題1(8分)
→確認テスト(6分)

メールマガジン登録
PCアドレス
携帯アドレス