2010/08/30
成績がイイ子の親だけが知っている!
新「勉強の常識」 No.652
読者数 22,009人
できるだけ毎週水・土曜日発行
http://www.oyawaza.com/mobile/
今回の内容
★ストロングのひとりごと
「薪を背負いながら読む」が正しい読み方!?
★親技ファイトクラブ【音声セミナー】
1年前の問題をやると・・・
★新「勉強の常識」
成績が上がらず、きついことを言ってしまう!?
★ 「ストロングのひとりごと」
"新「勉強の常識」" No.652号を配信させていただきます。
こんにちは、ストロング宮迫です。
前回、養老孟司さんのコラム「原生林の手入れ」について紹介しました。
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本来、思いどおりになるものではないけれど、手入れによってはなんとかなるくらいのものだということを理解することです。
なんて話もありました。
今回は養老孟司さんが書かれた「バカにならない読書術」からいくつか紹介しましょう。
「バカにならない読書術」養老孟司著
http://tinyurl.com/27xddf4
こんなことを養老孟司さんは書いておられます。
欧米では、親が本を選んで子どもに与えることが多いようです。ただ、それを採り入れるかどうかは子ども次第。そこからは子どもの自主性になる。
彼らの親子関係は、日本人とは随分違う。
肝心なのは、親子関係が一生のうち、どれくらいのウエートでそれくらい続くのか、ということです。
欧米人、特にアングロサクソンでは、16歳くらいになるともう親からは独立です。
だから親は小さいうちから自分が子どもに与えられると思うものを、むしろ押しつける形で与えていく。そういう親子関係なら当然でしょう。
日本の場合には、どっちかというと、どこまでも続く親子関係です。そういう状況の中ではやり方がまったく違ってくるわけです。
いかがでしょうか?
「ゴール」があっての「押しつけ」というのは、親がそばで勉強を見る際も、口を酸っぱくして言っていることです。
いずれ独り立ちして自ら勉強をできるようにするためにそばで勉強を見る。それなくして、「子供が自分で勉強しない」はなしですよと。
養老さんの話でいけば、ストロングの与え方なんかは完全に欧米型ですねえ。18歳前後まではストロングの持っているもの、考えていること、感じていることなどをとにかく子供にぶつけることに決めています。例えば、明日はテストなので子供たちが勉強しているとします。
これはぜひ見せておきたいとストロングが思うテレビがやっている。
「ハイ、集合!!ちょっとこれ2時間スペシャルだけど、見よ うぜ!」「あのう、明日テストなんですが・・・」
「お前、テストの前日の夜ってことは、もう仕上がって、あと はもうチェックするだけだろう。問題はないはずだ!」なんて・・・
もちろん録画してあとで見せるってこともありますが、その場その場でストロングの優先順位があるんで、こういうことが時に起こるわけです。
じゃあ、見せたら子供たちはストロングの意図したことがわかるのか?というと、それは疑問です。
質問しても答えられないし、見ても意味がわからないことも、しばしばですから。
でも、それでいい。与えて、ぶつけておくことが大事と考えているからです。
まあ、そこは各家庭のそれぞれの方針がありますから、決めていただくとして、もしかしたら今の日本ではこの欧米型と日本型がミックスとなり、「押しつける形」で「どこまでも続く親子関係」
となっているのかもしれませんね。
さて、他には
脳の発達には身体を動かすことが大切ということが、なぜわかってきたか。
障害児の教育を一生懸命やっている人たちが、それに気づきました。特に脳性小児麻痺の子どもの発達の観察からわかってきたことです。
自分で身体の移動ができない場合、かわいそうだから寝かせておくわけです。
小さいときからそうやって寝かせておかれた子どもは、実は言葉をしゃべることができない。
だから何をするかというと、とにかく自力で動けるように、と無理やりにでもハイハイを助けてやらせる。
すると、次の段階でちゃんと言葉をしゃべることができるようになる。
自分の力で動きだすと、はじめて脳の入出力が大きく回り出すからです。
と。
興味深い話ですね。
養老さんは、脳の入出力について、こう書かれています。
昔から言われているように、人は「知育」「徳育」「体育」という三つで、成長していきます。
「知育」は何かというと、感覚です。五感です。何かを感じる、つまり「入力」です。
「徳育」というのは、頭の中で起きることです。五感によって入力された情報をもとに、行動を決めます。その状況で自分がどういう行動をするか、あるいは行動をどうセーブするか。それを頭の中で決めるわけです。コンピュータ用語で言えば「演算」です。最後の「体育」というのは、この演算にもとづく身体の動きです。「出力」と言い換えてもいいでしょう。
この「知育」「徳育」「体育」というのは、脳のはたらきそのものと言っていい。
われわれの脳は、外から「入力」を受けて、内部で「演算」をして、それで結果を身体の動きとして外に出す、つまり「出力」する。
ここでよく誤解されるのは最後の「体育=出力」です。
身体を動かすというと、なにか運動をすることだけのように聞こえますが、そうではありません。
身体の動きは、コミュニケーションを作っています。言語も表情も。言語は声帯や舌を動かすことだし、表情は、筋肉の動きです。
と。
現代社会において一番足りないのは体育です。
わかりやすく外遊びのときのことを例にしていうと、都会で暮らしていたら、アスファルトとかコンクリートという基本的に同じ固さの地面しか踏まない。しかも平坦な地面しか踏まない。
つい何世代か前だったら、山や田んぼのある土地で遊んでいました。一日じゅう違う固さの地面をしょっちゅう踏んでいる。
なぜ地面の固さが問題なるのかというと、
子どもは、感覚から入って来るそういう(地面の固さの)「違い」を脳に入力し、それに従って動きを調整していく。・・固さの違う地面を踏むと、身体の動きをその都度変えなきゃいけない。そうすると頭の中にはある種の運動制御のモデルが自然にできてくる。・・だから私は、できぼこ道を歩けと、よく言っています。
足の裏から、違う固さの感覚が脳に入力され、その都度転ばない歩き方を脳で演算して、運動つまり出力する。
「どんな本を読んであげたら、子どもの脳の発達にいいでしょ うか」と質問するおかあさんたちは勘違いしていると養老さんは言います。
順を踏んでいくことが、教育では大事なのです。
その順を踏んでいくときの一番の根本になっているのが、脳の入出力が循環するということです。
一歩でも動けば、世界は変わる。そのことが重要なのです。・・だけど、今の人はどう思っているか。
幼いころから英語を勉強させるとか、特定のことをやらせたら頭の中でどんどんその能力が増すと思っている。
その単純な因果関係というとらえ方が間違っているのです。
二宮金次郎の伝記では、薪を背負いながら「本を読んだ」、つまり寸暇を惜しんで勉強したことを偉いと言っている。
そうではありません。
大事なのは「薪を背負いながら」の方なんです。
家が貧しく、幼いころから手伝いをさせられた。どうすれば薪を効率的に運べるか、少しでも肩が痛くならない背負い方はないか、近道はないか、幼いなりに考えたでしょう。
そうしながら本を読んだ。だからこそ、本をよりよく理解できた。
「知育」「徳育」「体育」が子どものころから循環していたわけです。
もし、ずっと家の中にいて本ばかり読んでいたら、「尊徳」にはなれなかったと思います。
「薪を背負いながら」読む。あれが正しい読み方なのです。
その像が八重洲ブックセンターの前に建ててあるのは、つまり、意味があるのです。
長くなりついでに、養老さんが「誤解されている」とおっしゃる言葉についてもう少し。
文武両道
学校で文武両道というと、勉強しながら甲子園に行くことだと思っている人がいるかもしれない。
昔の人なら午前中は正座して「論語」を読んで、「師のたまわく・・・」とやって、午後になったら竹刀を持って道場に出て殴り合う。
そうではなく、「論語」を読んだ結果が自らの行動になって出てきて戻るということなのです。
「文」というのは、脳に入るほうで、いわゆる「知育」です。
「武」というのは出すほうで、つまり「体育」です。
「文武両道」とは、本来、入力した結果を身体で動かし、身体を動かすことで新たな入力を得る、という意味だったのでしょう。
ところが、いつごろからか、勉強も運動もできる、というように、別々のものにしてしまった。
「子どもは親の背中を見て育つ」
子どもは親の行動を何でも手本にする、だから親はいい手本を示さなきゃいけない、という意味で使われています。
本来は、親自身が自分で見えないもの、気がついていないものを子どものほうが気がついて育つ、という意味でしょう。
自分の背中は見えませんからね。
夏に外に出て遊ばなかったご家庭の親の方はぜひ読んでみて下さい。
「バカにならない読書術」養老孟司著
http://tinyurl.com/27xddf4
もう少し本の内容を知りたい方は、このブログが詳しいです。
http://johnjohn.jp/blog/jb/mkt/archives/2008/09/post-258.php
オススメ!「養老孟司先生のタケシくん虫日記」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20070412/122581/
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