一貫校に通っている中二の子どもが、宿題をしないのです。

先生から怒られ、評価が1になると言われても「だから何?」って感じだそうです。やったほうがいいということはわかっているのですが他の子のように危機感がもてないのがおかしい・・と自分で気付いています。

あまりの成績の下がりように、一日30分だけ、宿題だけでいいから・・と横についてやったりもしましたが、そもそも宿題を書いてこないので何が宿題なのかさえわからず、親にはどうも出来ません。

そんな時は問題集をさせたりしていましたが、ついにその30分も拒否され、今は全く勉強をしない常態になっています。

テスト勉強なしでなんとか全体の四分の三くらいの成績ではありますが、提出物、課題をやっていないので評価はかなり下がります。このままだと高校への進級もあやぶまれます。

楽しいことばかりでなく義務も果たさなければ社会で通用しないことを話しても「なんとかなる。勉強は嫌い」の一点張り。携帯ばかりいじっているのでこれ以上成績が下がってしまったら取り上げる・・と条件をつけたりもしましたが、勉強をするのはほんの一時だけです。

最近は「とられてもいい」と言っています。毎日声かけしたり、押したり引いたり・・でしたが結局は「自分に宿題は無理!」と子どものなかで結論が出たようで、一切勉強しなくなりました。

ここで無理矢理やらせても、その時はしぶしぶやるかもしれませんがどこかで反発に変わってしまうのではないかと思います。なので今は何も言わずにいる状態です。

しかし親と約束した「宿題を30分」ということまで反故にされ、正直腹立たしさでいっぱいですが、待つことも必要かと様子を見ています。

私さんのメルマガを読ませていただくと親が関わっていくことの 大切さもわかるのですが、わが子の場合はどうなのか、ずっと考えています。

こんなケースについてはどんなお考えですか?

私が答える前にすでに相談者さんが最後に自らの答えを出しておられます。

すなわち、

親が関わっていくことの大切さもわかるが、待つことも必要かと様子を見ています

と。

それでいいのではないかと思います。

あえて「それでイイ」とキッパリ断言しないのは、理由があります。

というのも、相談者さんが書かれている相談というのは、

「今の現状」

ですよね。

現状はわかりました。

勉強を一切しない。約束は守らない。携帯をいじってばかり。そして、親への反発。

ではそれに至った過程はどうだったのか?

対策や打ち手を考える場合、「今の現状」の前段階、すなわち、そうなるに至った経緯を知らなくてはなりません。

仮に、

甘やかしてはいけません。厳しくしなさい!


なるほどそういう理由ですか。待ってあげましょう!

など私の考えを述べるためには、「そうなるに至った過程」が必要になるのです。

これまではそうした過程がわからない場合も、メールの内容から推測できるものは想像して回答を述べたこともありました。

しかし、相談者さんのメールを見る限り、「その過程」を想像するのは難しい・・・・

想像しなければならない範囲が広すぎるのです・・・・・

たとえば、

一貫校に通う

とあります。

文中から「中高一貫校」というのはわかるのですが、となれば、中学受験をしたんですよね?

どういう経過を経て中高一貫校に入ったのでしょうか?

猛勉強をして念願の志望校に合格したのか? 猛勉強はしたけど、第一志望ではない学校に入学したのか?勉強はしなかったけれど、運よく合格したのか?ライバルよりは軽い勉強でその学校に入ったのか?…etc

「一貫校に通う中2」と言っても、さまざまな経過が想定されます。

また、中学受験をしたとすれば、受験からすでに2年経過しているわけですが、この2年間、どういう経過をたどって今のようになったのか?

中1の最初からそうだったのか?中1から徐々にトーンダウンしてそうなったのか?中1までは普通だったが、中2に入ってそうなったのか?…etc

これまたさまざまな過程が予想されます。

子供が「投げやり」のような態度をとる場合、勉強がわからなくなり、一生懸命やろうとしても、ダメなんだという事例は多いものです。

では、相談者さんの場合はそうだったのか?

さらに中学受験をした場合、受験が終わって一貫校に入学しさえすれば、高校入試もないし、「自由な6年間を享受できる」などの印象を持って、または持たされて入学した場合なども、勉強に身が入らず、ズルズルと後退する事例もあります。

もっと突っ込んで、中学受験に臨むにあたって、親がどういう関わり合いをしてきたかというのも、中学生になっての打ち手が違ってくるでしょう。

塾まかせで中学受験をした場合、かかわっていない分、ヘコんだとき、テストが悪かった時、慢心している時など、特に状況が悪くなった時の子供の状況がわからず、問題をしばらく放置する傾向もあります。つまり、中学受験ではある程度、塾が解決してくれていた問題が一貫校に通うことで塾から離れたことで解決してくれる場所がなくなったり、抱えている問題を把握している人がいなくなったりするわけです。

一貫校の場合、一貫校独自の勉強の進め方をする場合がほとんど。

たとえば、数学などでいえば、一次方程式をやったら連立方程式に連続して進む。

公立中学校では、一次方程式は中1の内容ですが、連立方程式は中2で習います。

でも本来は、方程式を習うわけですから、中高一貫校がやるように、中2まで待たずに方程式を習ったら、連立方程式まで一気に習うのがベストだと私は思っています。

そっちのほうが時間も短縮して教えられますしね。

比例反比例を習ったら一次関数、場合によっては2次関数まで一気に習う。その方が効率的なのです。

しかし、1つの単元を深く掘り下げて一気に習っていく場合、わからなくなると泥沼にはまったようになる可能性は大いにあります。

ちょっとわからないではなく、まったくわからない・・・と。

公立中学校では中1でよくわかっていなくても、中2で晩回のチャンスがある。大変ですが。

もちろん、中高一貫校でも晩回のチャンスはいつだってあるのですが、どんどん1つの単元を深く掘り下げていくのでキツイはずなんです。

中高一貫校に入るならば、それらを踏まえて、とりこぼしが極力なくなるように、浅いところから順番に用心してつぶしていかないといけません。

相談者さんの場合、そのあたりはどう対処されて、子供はどういう勉強をしてきたのか?

こうして相談者さんの相談に答えるためには、少なくとも過去3年間ほどの様子をお聞きしないといけないということになるのです。

私がもうちょっと優秀だったら、ズバリ解決策を!ってなるのかもしれないんですけどねえ・・・

よって、

私さんはこんなケースについてはどんなお考えですか?

については、今回いただいたメールでは、申し訳ないですが、私の考えを述べることができません。

ただ、親が子供に関わっていくという点についての考えは述べられます。相談者さんの事情はともかく私の結論としては、ズバリ

中学生になっても中1からしっかり関われ!

です。

特に中高一貫校の場合、ちょっと目を離したスキに勉強が総崩れになる可能性が大きいことは先に述べたとおりですから、しっかり関われと。

今、中2なら2年間でほぼ公立中学の3年分の勉強が終わっていることでしょう。2年間蓄積がない状態で今からかかわるとすれば、想像を絶する困難があるでしょうが、もう1年経てば、さらに状況はひどくなることは間違いないのです。

親がダメなら塾でも家庭教師でも近所のお兄さんでも、お子さんをフォローしてくれる人を探してくること。

学校がフォローしてくれるならいいけれど・・・

中学受験にメイ一杯かかわって、もう十分かかわった。中高一貫校に入ったのだから、これから一人でやっていってほしい。

そう思うのも、そうするのも皆さんの自由です。

そういう方に、ここで1つだけ事例を述べてみましょう。

先日、テレビを見てましたら、世界のホームランキングの王さんがインタビューを受けている映像がありました。

たぶんこの番組だったと思うのですが・・・・

「世界を変える100人の日本人!JAPAN☆ALL」 

私の記憶を頼りに書きますので、正確でない場合はすいません。

ご存知かどうかはわかりませんが、世界のホームラン王も、巨人に入団して3年間は鳴かず飛ばす。

「三振王!」とヤジられたと回想されていました。

その王さんのコーチとして付きっきりで指導したのが荒川博さんです。

荒川コーチは、奥さんとともに王選手の面倒をみたという話でした。

王選手の入団3年間のホームラン数は通算37本。

しかし、4年目の1962年、荒川コーチが指導始めた年に1年間で38本のホームランを放ち、入団からの3年分をすぐに上回ります。

王貞治 

翌1963年にはホームランを40本、さらに翌1964年には確か今でも日本記録の年間55本のホームランを放ちます。

もう一人前、そう言ってもいい記録を打ち立てます。

中学生になったからもう一人で勉強は大丈夫!中高一貫校でイイ成績を取ったから、ひと安心、大丈夫!

勉強ではそんな気分になってもイイくらいの天井の成績を取った。

しかし、荒川コーチの付きっきりの指導は、実に「9年間も」続いたのでした。

日本記録を打ち立てたあとも。

王さんのホームラン数を数字で見てみましょう。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、

荒川コーチが巨人に在籍したのは、1962年~1970年。

1959年  1年目  7本
1960年  2年目 17本
1961年  3年目 13本
1962年  4年目 38本
1963年  5年目 40本
1964年  6年目 55本
1965年  7年目 42本
1966年  8年目 48本
1967年  9年目 47本
1968年 10年目 49本
1969年 11年目 44本
1970年 12年目 47本
1971年 13年目 39本

見てもらえばわかるとおり、大記録の年間55本塁打を記録した1964年のあとも、ガンガン打ちまくっている王さん。

念には念を入れても、入団7年目、8年目で「もういいだろう!」そう思っても、まったく問題ない成績です。

しかし、繰り返しますが、荒川コーチは、「1人前」の王さんの指導を9年間1970年まで指導したのでした。

その意味をよく考えてほしいと思います。

「世界の王」にしてです。

いや「世界の王」だったからこそとも言えるのではないでしょうか。

王さんがインタビューに答えて言っていました。

荒川さんは乗せるのがうまかったと。

「ベーブルースを抜くのはお前だ!」 ※ルースは714本塁打

「3冠王を取るのはお前だ!」

とベーブルースを抜く前から、3冠王を取る前から言っていたそうです。

ははーー、やはり褒めるのがいいのだなですって!?

ノーです!!!!!!!

王さんは言っていました。

荒川さんにうまいこと乗せられて、その上で荒川さんはキツイ練習を課すんです!

と。

褒めて、乗せて終わりじゃない!

褒めて乗せていい気分にさせて、

キツイ練習

を課すんです。

セットですよ!!!

そして、すでに一人前の成績を残しながらも、ウザったい付きっきりのコーチがいる。

中学生になって、親がそばにつこうとすると、嫌がられる。

王さんも、窮屈でイヤだったことでしょう(想像ですが)

王さんは言います。

巨人は窮屈だった。それに比べて他のチームは自由だった。

隠れてたくさん遊びもしたが、巨人でなければ、早く野球をやめていたでしょう。

と。

大事ですよ!!!

窮屈だったから長く続けられた・・・・

その意味はご自身でご判断ください。

王さんはさらに言っていました。

選手の気持ちが大事ではなくて、コーチの思いや情熱があれば、イイ選手が何人も出てくる。

「本人がやる気にならなければ、ダメですよね・・・・」

よく聞かされる言葉です。

しかし、「世界の王」は言うんです。

選手の気持ちが大事ではなくて、コーチの思いや情熱があれば、イイ選手が何人も出てくる。

私が言うんじゃないですよ。王さんです!!!

その1つのテクニックとして、

うまいこと乗せて、その上でキツイ練習を課す!

この抜群の関係が皆に当てはまると思いません。

なぜなら王選手にはそれを受け入れる「素直さ」があったし、その素直さや謙虚さを叩き込んだ王選手の両親やお兄さんがいた。

でも、親技では「世界一」まで狙っている方はそう多くないはずです。

最高峰でも定員は200名や300名はある。

だから9年間までいかなくても・・・・

3年ではなかなか完成はしないです・・・・

これから迎える新学期。

親の立ち位置をよーーーく考えて、しっかり子供たちをしごきましょう!

相談者さんも、王さんの言葉をかみしめて、どうすべきかを考えてみてくださいね。