こんにちは、ストロング宮迫です。

ゴールデンウィークが終わってまもなく1週間。もうすっかりスイッチも切り替わり、いつものペースを取り戻していらっしゃることと思います。

そんな中でも、みなさんが抱えておられる悩みは「いつもと変わらず」です。

今回は、中学受験を経験された中学1年生のお子さんを持つお母さんからの相談について、一緒に考えてみたいと思います。

私立中高一貫校に通う中1です。

中学受験中は、親カツ講座などでお世話になりました。

何度もいただいたアドバイス・本人の努力・神頼み、すべてを入試本番までやり切り何とか第一志望校に入学できたのですが、授業進度の速さ・宿題の多さで日々ぎりぎりです。

小テスト対策すらする時間もなく、小テスト→テスト直し(宿題)→再テスト・・・とさらに時間がありません。

特に子供のはスピードはどうしても(入試本番以外は)あがらず、マイペースにやり続けはしますが、常に時間が人の2~3倍かかります。

受験終了後ですが、何か生かせそうな親技(講座)あればお教えいただけないでしょうか?

受験中は塾よりもストロング先生の的確なアドバイスを頼みの綱に走りました。

心の底から信頼しております。よろしくお願い申し上げます。

中学受験では親カツ講座をはじめとする複数の教材で頑張ってこられましたが、この上さらに親技の教材を買いたいといううれしい相談だ\(^o^)/

うん、ジャンジャン全部買ってね!と言いたいところだが、残念ながら相談を見る限り、買う必要はないですね。

とっても残念だけど…(;_;)

お子さんは現在「授業進度の速さ・宿題の多さで日々ぎりぎり」で、小テストでさえ再テストになっている状態。

これはまさにこの方が経験した中学入試での

「授業→確認テスト→週間テスト→月間テスト→公開テスト→入試演習・・・」

このうち、一番最初の部分で詰まっている現象ですよね?

特に量が多くて全部がさばききれないときに、

どうやって優先順位をつけて
どういう順番でやっていくか
どうやって処理するか

これが「いけドン法」でやってること。

この方の相談を見る限り、まさにその部分が詰まってる。フン詰まりになってる。

「日々習ってきたことをどう落とし込んでいくか」そこがまだクリアされていないので、それが中学に入って出てきた。そんなカンジでしょうか。

子供は「常に時間が人の2~3倍」かかるともいいます。

もしそれを言うとおりに信じるとすれば「全部をしようとする」と勉強は破綻します。

すでに破綻しかけているともいえるし、中学入試の時にはもう破綻してたんですよとも考えられる。

これを立て直すには「全部はしない」って子供と話し合って決めること。

優先順位をつけること。

できるものをキッチリやってそれを増やしていくこと。

これはまさに「いけドン法」でやっていることで、それをやるのが解決法になるとボクは思います。

「小テスト対策すらする時間もなく」もしこれが本当なら、優先順位が間違ってる。

なにを間違っているかというと、たぶん「宿題」を「小テスト」よりも優先していることです(推定)。

宿題は出る。提出もあるのかもしれない。先生に提出してチェックされて評価の対象になるのかもしれない。

でも宿題を「する」ことが目的化して、「小テスト対策すらする時間もなく、小テスト→テスト直し(宿題)→再テスト」となるなら、最優先でやっている「宿題をする意味」がないじゃないか。

先生や学校から「いちおうノートには宿題を毎日やっています」という評価は受けられるかもしれないけれど、成績はあと1年ほどで3トンの重りを背負ったような感じになるだろう。

それってやってて楽しくない。1年後には先生からも「宿題はやっているが真剣にやっていない」なんて言われるのかも・・・

宿題は例題から基本問題、そして応用発展問題とだいたい網羅的に出るはずです。

でもそれを「こなす」だけじゃ「小テスト」さえできず、再テストになってる。

なんのために宿題をしているのか?ってことなんです。

これは中学入試でも高校入試でも同じ。特に宿題が多くて処理できずにいる場合は、1回「何のために宿題をしているのか」を考えなきゃいけない。

だからボクは、宿題が全部できるならそれが一番いいけれど、「ただこなすだけ」になるなら最初から全部しようとするな!っていう。

どんな教科書でもテキストでも宿題でも、たいていは

例題→基本問題→応用問題→発展問題→チャレンジ問題

こうなってる。

これを一通りして、できるようになるならそれでイイ。でもそれは上位20%だけの連中だけなんです。網羅的にやってできるのはね。

それは授業のお土産が多いってことでもあるし、理解のスピードも解くスピードも速いってこともある。

でも「常に時間が人の2~3倍かか」るとするなら、宿題はそもそも全部してたら、全部消化不良になって下痢嘔吐の状態のまま数年間を過ごすことになる。

下痢なら全部出したら治るけれど、口から毎日消化不良のものを食わされ続けたら、下痢は止まらない。それと一緒。

宿題をするときも、宿題する前に授業でやった問題、教科書やテキストの問題ができるのかどうかから入らなきゃいけない。

授業から持って帰るお土産が多い上位20%の連中は、この「授業でやった問題、教科書やテキストの問題」が家で宿題をやる前に「できる状態」で帰ってきてる。

宿題って結局、類題なわけでしょ。

類題で「できるかな? 試してみてね!」っていうのが宿題だ。宿題が詰まらずにできるなら類題からやればイイ。

でも、宿題が詰まるなら、類題の宿題をやる前に教科書やテキストの問題をやってみて、授業でやった問題が解けるかやってみないといけない。

下痢嘔吐しないためにだ。

宿題で詰まるってことは、教科書やテキストの問題や授業でやった問題が詰まってるんだ、絶対に。だから類題の宿題ではもっと詰まる。

もっといえば教科書の例題も「あれれ? どうだっけ」とかになる。それで類題の宿題はできない。

下痢は全部悪いものを身体から出すとともに、口から入れるものも気をつけなくちゃ止まらない。

教科書もテキストも問題集も、すべてのものは各単元とも

例題→基本問題→応用問題→発展問題→チャレンジ問題

これで構成されてる。

仮に宿題が「例題」から「チャレンジ問題」まで全部出たとすれば、上位20%は全部するだろう。でもそれ以外の子供たちは、その宿題をやる前に

1、教科書やテキストの問題や授業でやった問題が解けるか、もう1回解いてみる

2、宿題の例題を解いてみる

3、宿題の基本問題を解いてみる。たぶんこのへんで解けるけど最速では解けないとかわかってるのに間違う問題が出てくる。だったら繰り返す。もう1回やる。

ここまでやってようやく宿題の「応用問題」にチャレンジできる「資格」ができるんですよ。

「資格」もないのに網羅的な宿題を一通りこなすだけで「小テスト」さえできないくらいなら、率直に言って「宿題なんかやめちまえ!」って思います。

だって、それはやってもやっても血にも肉にも身にもならない。

ただただ「頑張っています」という「記号」でしかない。それで子供は何年も頑張り続けられるか?

ノーだ。

消化不良の宿題を「こなして提出する」くらいなら、授業でやった問題、教科書の問題を丁寧にやるほうがよほど効率的だし、成果も出やすい。

ホントですよ。

消化不良で下痢嘔吐を繰り返している子供に必要なのは「これはしなくてもいいよ」って言ってやること。

「この応用問題は今はやめておこうよ。それくらいなら基本問題までを繰り返しやろうよ」って言ってやること。

それが言えるのは親だけだからです。

そりゃあ、先生は言うよ「宿題やってこいよ」ってね。「提出しろよ」って言うのかもしれない。

たとえば宿題が網羅的で

例題2問→基本問題20問→応用問題15問→発展問題10問→チャレンジ問題3問

こういうふうに出て、全部で50問あったとするとしましょう。

先生は1番から50番までやってるかなって見るよね。

でも消化不良で下痢嘔吐な子供なら、同じ宿題50問やるとしても

【例題2問→基本問題20問】を3回繰り返し=のべ66問

こっちのほうがイイ。断然イイよ。テストの点数だってこっちが間違いなく良くなる。

網羅的に50問やるよりも断然早く終わるしね。

ホントですよ。

50問の宿題に「66問」もやってたら、しんどいっていうなら、

【例題2問→基本問題・奇数番号のみ10問】3回繰り返し=のべ36問

【基本問題・偶数番号10問】で1回腕試し=10問、間違ったものはもう1回繰り返し

これで50問に揃えてもいいや。

「先生、後半は難しくて手が出せなかったので、前半を繰り返ししました」って宿題を提出するときに先生に言えばイイ。

たぶん先生はあまり文句は言わないと思うけれど、言われてもいいじゃないか。

必要ならば親が先生に電話するか、学校に出向いて、事情を説明してやったらイイ。

それは甘えているということなのか?

ボクはそうは思わないけどね。

やるなら頑張ってやる!
頑張ってやるならちょびでも成果がいる!

成果がないと、頑張ろうにも頑張れなくなるんですよ。

たぶん先生は文句言わないと思うのは「宿題はやりません」って言ってるんじゃないからです。

「50問はやりますから」だからね。

大丈夫。許してくれますよ。

というか、それでも「やってこい!」って言い張るほど全員に合った宿題を出しているわけじゃないってことなんです。

上位20%にちょうどイイ宿題が出ているんであってね。

ラクさせてくださいってお願いじゃなくて、ウチの子にあったやり方でなんとかしのいで頑張っていきたいっていうお願いだからね。

この方の話の戻ると、小テストでまずはイイ点数を獲れるような勉強をすること。最初は満点じゃなくてもイイ。

「テスト直し(宿題)→再テスト」にならないレベルに宿題を置いておいて小テストを仕上げる。

その仕上げることが厳密には「宿題をする」ってことだから。

「再テスト」になるってことはみんなができている基本問題もできていないから「再テスト」になるわけでしょ。

いつも「再テスト」だけど「宿題はしてます」なんて理屈が通らない。それは宿題を「した」んじゃなくて「こなしてノートに書いただけ」だから。

下痢止め飲むだけじゃ、下痢は治らない。食い物から。

子供はさ、出されたものをキライでも一生懸命わからずに食おうとする。

で、下痢が止まらないけど、まだ健気に食べるの。食べなきゃいけないってさ。

泣けるわ(ToT)

学校も塾も悪気はないんですよ。一律に出さないと逆に責められるからね。

でも、親は子供の体調を見て、消化に良いものを出したり、消化の悪いものは工夫して加工して出し直したり、「全部食べなくてもイイよ」って言ってやる。

これは甘やかしているのか?

ボクはそうは思わないけれど。だって50問はやらせるのだから。

やることに意味を持たせましょうよ。少なくとも「これはやる意味がある」って思ってやりたいじゃない。

食ったらね、栄養になったり、骨が強くなるものにしたいじゃない。

出されたものを何も考えずに食うだけです!なんて、意志のないロボットじゃないんだから。だから親技ではそれはしない。

見ているほうも、やっているほうも辛いからさ。

辛い土壌に花は咲かないの。芽も出ない。だって土壌の土が腐ってるんだもの。

それってさ、親は子供の真の味方じゃないってことになるでしょ。

言葉の上だけでもいいからさ、世界中みんな敵でも親くらいはさ、子供の味方でいたいじゃないですか。

先生に嫌われていたって、オレはお前の味方だぞ!間違ってないぞ!って言ってあげたいじゃない。そうあってほしいと思う。

ということで、今回の相談の解説は終わり!

もうボクの話、消化不良で下痢気味って!?

そんな・・・(* ̄ノ ̄)/Ω

最後に「いけドン法」は中学受験を目指す方は「親技オンライン教室 Sherpa」のSTEP3で、高校受験を目指す方は「30点上げよう会」で学んでいただけます。