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こんにちは、ストロング宮迫です。

卒業式に、春休み、そして入学式の季節。必然的に気持ちが新たになる季節ですから、イイ言葉をフレッシュな気分の子供には投げかけたいものです。

ただ、いくらイイ話であっても、受け手側がそのイイ話を受け入れられるかどうかという問題もあります。

中学生で聞いてピンとこなくても、経験を積んだ高校生でピンとくるということなんていくらだってありますしね。親も子供が話を聞いてくれないと嘆くばかりでなく、聞いてもらえる話を考えてしなくちゃなりません

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※この毎日親技は2013年4月1日に配信したものです

昨日、深夜にテレビをつけたら、NNNドキュメント「最後のタクト 魂がゆれた!合唱団の30年」がやっていました。

いろいろと考えさせられる番組でしたが、ビデオに撮っていないのでボクの記憶から1つ紹介します。

合唱団の20歳代のリーダーの若者が所属する小さい子供たちにいろいろと注意したり、世話したりするんですが、女性の先生がどういう意図で小さい子供たちに注意しているかと問う場面がありました。

若者は「男性の先生がそうしていたから、自分もしていました」と、そんなふうに答えました。

女性の先生は言いました。「なにも考えないでやってるの?」と。「それじゃあいけない」と。

「男性の先生のするのは、すべては愛からの行為である」と。

こういう言い方ではなかったですが、愛から出た注意と、注意するのでも「とがめる」感じの注意は違う。そんな風におっしゃっていました。

ボクのこの書き方だと、読者の皆さんにはちょっと伝わりにくいとは思います。が、ボクは番組を通してみて、注意する、指摘する、そうした行為は同じでも、愛から出た注意と、とがめる感じの注意は確かに違うのかもと感じたんですよね。

「丁寧な字を書きなさい」

「勉強しなさい」

「ちゃんと読みなさい」

「姿勢を正しなさい」…etc

親はいろいろと子供たちに注意をするわけですが、多くは「とがめる」感じなんじゃないでしょうか

子供が言うことを聞かないという方は、ぜひあなたなりで結構ですから、この「愛から出た注意」と「とがめる注意」の違いというものを考えてみてほしいと思いました。

「あなたの将来のためよ!」そんな言い草は「とがめる注意」に分類される言葉ではないでしょうかね。

さて、ボクがこの道20年で初めて出会ったといっていい、この色紙がふさわしい青年の話をしなくてなりません。

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この青年、通称めがね君は、この春、一浪の末、東京大学の理科一類に合格しました。「東京大学に合格した」子供にこの道20年で初めて出会ったというわけではありません。

これほど長い間、時間にすれば10年間粘り強く頑張り続けた子供に、いや10年間頑張り続けた子供には何人か出会っているので、そうではなく、頑張り続けた上に当初の目標通りに結果を出した青年に初めて出会ったというのが正確な言い方です。

頑張り続ける子供たちは何人か見てきましたが、6年とか9年とかのスパンで頑張り続ける子供も、最後に結果を出すということは非常に難しかった。

これは中学から始めた部活を高校までする子供の多くにも当てはまりますが、長い期間1つの種目をし続けると、どうしても気持ちが倦んでくるんですね。

これはボク自身も経験しましたし、今まで見てきた高校生もそうでした。結局、最終的な結果は自分が思った以下の結果になることがほとんどです。

しかし、彼は違いました。

頑張り続けた上に、最後には望む通りの結果を出したのです。

彼は日本最難関の中学に挑戦し蹴られた。少年は志望校以外の合格をすべて蹴っ飛ばして公立中学に進みました。目指すは高校受験で日本最難関高校だ!

3年の歳月を経て、再挑戦。神様は無情にもほぼ合格間違いなしと誰もが信じ、数字でも出ていた少年を蹴っ飛ばした。再び彼は志望校以外の合格を蹴っ飛ばして公立高校に進学します。

すでに「終わりは始まり」の戦いの旅は小学4年生からですから、すでに6年が経っていました。

お母さんは高1の夏、「来年受けたかったら、もう1回高校受験にチャレンジしてもいいよ」と話したそうです。本人が公立で頑張ると再受験は断り、公立高校で充実の3年間を過ごして臨んだ昨年の東大入試。

昨年2月24日、2次試験前日の21時46分、弱冠18歳のアスファルトの下から芽を出した青年から頼もしいメールが届きました。

はじめまして。いつも応援ありがとうございます

明日はいままでの思いを東大にぶつけたいと思います!よい結果を報告するので、楽しみにしてください。

あと少しがんばります!!

しかし、無情にも彼は再びじゃない、三度めも蹴っ飛ばされた。

3度目の正直といいますが、中学受験、高校受験、大学受験、いずれも最難関ではありましたが三度彼は敗れたのでした。

親は神様を恨み、ボクは神様を罵った。神様なんぞ、いるものか!ってね。

チンタラ過ごした9年間では決してなかったのですから。

めがね君のお母さんからの昨年2012年8月のメールです。

・・・4月から我が家も新しい生活が始まったわけです。早いものでもう4カ月がたちました。

まずは、本当にこれが最後の戦いになるめがね君です。

4月から●●にお世話になっています。本郷校で多くの仲間と切磋琢磨?しています。浪人らしくない浪人生で、これでいいのか…。とちょっと悩んでいます。

昨年までは、時間がない!とストイックなくらいがむしゃらに勉強をしていた息子ですが、今年は量より質にこだわるとのことで、テキスト、大学への数学の添削、電話帳をやっています。

昨年までは、移動と睡眠時間、生活のための必要時間を除いてずっと勉強していた子が、今年は9時間以上は勉強しないといい、洋書を読んだり、パフュームを聴いたり、ドラマをみたり…。

余裕だね~と言うと、10時間以上勉強すると、次の日、だれるからダメ。集中できる最大限が9時間だから問題ないとか…。

「実績がない者は夢を語る資格はない」を読んで、ストロングさんがおっしゃっていたコツコツ努力する最大の時間ということになるのかなあと思いました。

夏休み前の記述模試は偏差値76、
苦手のマークは偏差値68、
総合は偏差値72

●●の話では、記述の成績が取れているので、この調子でいけば大丈夫です。とのことでした。

この夏、代ゼミ、駿台、河合の東大模試を受けました。本人の手ごたえは、代ゼミと河合は負け、駿台は勝ち。もともと戦い方を身につけるという今年の目標に対しての勝ち負けだそうです。(結果は代ゼミのみ返却済み、A判定でした。)

自分の弱点を見つけた模試だったそうです。自分は必ずケアレスミスをすること。(完璧と思っていてもしょうもないミスをいつもする)

自分は面倒くさがりだということ。(面倒な計算が出るとさけようとする)

自分は知識が十分にあること。(この部分ははしょってもいいだろうと考え減点される)

を発見し、どう点数にするかを対策するそうです。

本当にこれが最後ですし、悔いのないように自分らしく戦ってくれたらそれでいいかという気持ちとここで何かを言っとかないと、後で大変なことになるのではないか…という気持ちで非常に複雑です。

昨年入試のあとに少しだけ彼に会って話した時、ボクはなにも心配はいらないと感じました。

三度受験の神様に蹴っ飛ばされてはいたけれど、彼は卑屈にもならず、恨みもせず、ただひたすら王道を走っているとボクには思えたからです。

だから、浪人しても、彼にボクから言うことはもうないと思った。

キミはキミのままでいい。そのまま行ったらイイと。

この10年間、めがね君はもちろんですが、親御さんの心中を察すると、涙がこぼれます。でも、その苦労や辛さは他人には、ボクにもわからない・・・と思います。どんなに言葉にしても、似たような境遇にある人にしかわからない苦しさなんだと思います。

なぜ彼はかくも長い間腐りもせず頑張ってこられたのか?

さまざまな苦労話はさておき、先日ボクがめがね君と会った印象や話しぶりから、推測すると・・・

めがね君本人も、この言葉を使っていましたが、

ゲーム感覚

一言で言うと、こうなります。

めがね君には「なぜ彼はかくも長い間腐りもせず頑張ってこられたのか?」を整理して言語化してほしいと頼んでおきましたが、自分がすごいことをしてきたという感覚は持っていませんでした

やられたから、今度はやっつける!

そんな感覚でした。

どういうことかというと、これはボクの想像ですが、彼には○○中学校、○○高校など、いわゆる学校名に対するこだわりが非常に低いと感じました。それよりは「数学を究めたい」というようなそういう感覚が勝っていて、一番の学校に行けば、より究められるんじゃないか、そんなような志望動機がもっとも強かったんじゃないか。

だから、ある意味では「究める」ために良い場所があったから受験した。そこがダメなら、お試しで受けた学校に(たとえそれが最難関校であっても)行く意味はない。別に公立中学、公立高校でも究められるし!

なんだかそういう感覚があるんじゃないかと思えました。

○○中学に受かりたい!
○○高校に受かりたい!

これらは受験までの強い動機にはなりえる。しかし、受験が終わったら、達成して終わりとなる可能性もある。

このことは何度も述べてきましたが、「数学を究める」という感覚は終わりがないから、ずっとずっと続いてきたんじゃないか。現に大学入試が終わったら、入試でお預けになっていたやりたかった勉強を始めると言っていましたしね。

「制服がステキだな」

これは受験のとっかかり、第一歩としては全然かまわないのだけれど、そこで志望動機が受験期間中もとどまっていると、そこから進化していかないとたとえ受験までは持っても、それ以降が危ないということにつながっていくのではなかろうか。

そんなことをめがね君と話して思いました。1泊2日の強行日程の中でのボクの聞き取りでしたから、まだまだ十分聞ききれていない感はありますが、少し落ち着いたら、また会って話を聞いてみたいと思います。

いずれにしても10年間頑張り続けて結果も出したという青年に初めて出会ったことで、ボクの子供たちに対するスタンスは大きく転換しました。

たとえば、同じ部活の1つ上の先輩がオリンピックに出たら、オリンピックに対する印象が変わり、あの先輩が行けるのであれば、オレも可能性があるんじゃないかと身近に感じられるようになりますよね。

ボクも、10年頑張って卑屈にもならず、恨みもせず、楽しげに話す青年に出会って、それを目の前にして、あの子も、この子も、いけるんじゃねぇ!?と勇気をもらいました。

そして、このメルマガの読者の親の方も、受験をしたら伸びきったゴムみたいになった!なんていう体験談とは全く逆の蹴っ飛ばされても挑戦し続けて結果を出した人がいるという話を知って、今日から子供たちに再び新たな工夫をほどこして頑張らせる知恵を生み出す勇気としてもらえれば幸いです。

くれぐれも頭に入れておいていただきたいのは、東大に受かったからすごいっていう話ではないということ。3度蹴っ飛ばされても、敢然と立ち向かって頑張り続け、最後に収穫をきっちりしてきたお話であることをお忘れなく。

神様、昨年は罵ったりしてすいませんでした。訂正とお詫びをしますのでボクに罰を与えないでください。

何度考えても、彼こそがこの色紙にふさわしい青年ですな。
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うれしい報告

受験終わったよ!報告

小6 なめこさん

受験が終わりました。第一志望から合格をいただきました。

受ける受けないでさんざん揉めたB中学も無事合格。C中学は特待で合格。記念受験と割り切っていたD中学の2回目も合格をいただきました。

終わってみれば、バタバタしていたのは親だけだったのかもしれません。

過去問の出来が悪くても、絶対にあきらめなかった息子。落ちるのが怖くて受けるのをやめようと言った親。

1日の第一志望の中学の受験がが終わって気が抜けたのか、息子は漫画を読み始めました。

「だってダメだったらB中学にお金振り込んじゃうんでしょ」

・・・そう、2回目はどうせ受からないからって母さんは思ってるんでしょ?

息子はそう思っていたんだと思います。

最後まで諦めるなって口で入っていたくせに初めから諦めていたのは、親だけでした。

第一志望の合格発表を見てあったあったと喜んで写真を撮った後、息子は真面目な顔で「今までありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」と私に言いました。

いつの間にこんなに成長したんだろうと、驚くと共にこうやって親離れしていくのかと、嬉しいような寂しいような気もしました。

子供は親が思っているよりもずっとたくましい、そう思いました。

我が家にはもう一人、男の子がいるので、新たな戦いが始まるかと思うと、のんびりもしていられません。

またお世話になるかと思います。とりあえず、長男は無事終了しました。ありがとうございました。

次は下のお子さん!となりつつも、第一志望に入学を決めたお子さんも2年ほどが目が離せません。

私立中学に入ったら、まず2年、しっかり様子を見ておいてあげることですね。

2年までを一定レベル以上の成績で乗り切れば、多くの子供たちが自分で何をすべきかを見つけ、自分の道を歩いて行く可能性が高まる。

早く進学する中学のシステムになれ、授業に慣れ、先生や宿題に慣れ、波に乗れ!

その第1歩がすでに始まっているということですね。

私立中学に進学するならロケットスタート!それで最初に見える景色が変わる!

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