こんにちは、ストロング宮迫です。
前回、入試問題の「際(きわ)」をどう乗り越えていくかという点について、実践者のドラゴンスリーさんのメールを紹介しました。
入試演習をしていく中で、「僅差での勝負」になる一方で、「大差で負ける」現象が出る、すなわち問題によって結果に大きな違いが出る課題をどう克服していくか、「できてるはずに思う問題なのに、ギリギリ間違えている」この壁を乗り越えていくためにどうするかというお話です。
その1つとして、入試演習中に見直しとは別に、答えが出た時点で検算なり、出た答えが妥当な数値かを確認して確定作業をやり、「絶対に正解」と自信持って次に進むやり方をしてはどうかと。
そのドラゴンスリーさんから再びメールをいただきましたので紹介します。
(省略)ちなみに昨日のテストでは、確定作業を75点分できていました。うち1つ(5点分)は確定作業をしたにもかかわらず間違っていました。
まだまだ精度には問題が残りますがまずまずの成果だと思います。
ただ、いつもだったら25分くらいで通過するくらいの問題にいくまでに35分かかり、10分程度余計に時間を使っている感じでした。
ただあとの10分で後回しの2問をゲットしていたので、後半の時間の使い方については良くなったと思います。
1つ気づきがあって、この入試演習中に確定作業をして進めると、入試演習が終わったあとの見直し確認作業が楽になるということです。手間がかかりません。
時間の流れをチェックして、確定作業をちゃんとしていればOKですから。(省略)
テスト中に75点分を「確定した」とできればすばらしいですよね。実際は確定したけれど1問間違って「70点分」の確定だったわけですが、「できる問題」も2問は受験生は間違うからいえば上出来でしょう。
でも、その代り普段のスピードより10分は遅かった。「答えが出た時点で検算なり、出た答えが妥当な数値かを確認」する確定作業をしているから当然なんですが、これで「できてるはずに思う問題なのに、ギリギリ間違えている」を少しでも越えられるといいですね。
加えて、確定分以外で残り10分で2問ゲットしてますからさらに上々の出来といってもいいのではないか。
テスト残り10分で何点上積みできるかは受験生にとって大問題です。45分のテストで残り10分が無得点であれば、そのテストは子供にとって「35分のテストだった!」となるわけですから。
ライバルは同じテストを45分でやっているのに、我が子は35分でやっているとなると、損してることになるからね(;`O´)o
あなたのお子さんが獲ってきている点数は実際のところ「何分で獲ってきた点数なのか?」ぜひ知っておいてほしいところです。
人によっては、どうしてこういう細かい点に親技ではチマチマと目を配ったり、時間をかけて検証したりしているのかと疑問に思う方もいるでしょう。
でも、誰もやってくれないのよ、そこの子供がテストを受けるやり方とかどう受けるかとか、なにを見直すかとか問題を解く時間にかかった時間の評価とかはだーれも見てくれないの。
結果についてはみんなが言ってくれるんです。「もう少し頑張れ」とか「この調子で」とかはね。
でも、細かいところ、1問とか2点をどう確定して、どう積み上げていくかについてはだーれも言ってくれない。言ってくれる人がもしいるなら大金を払う価値がある。
まあ、いないのよ。
だから、子供の入試演習を見て「あなた、これ45分のテストなのに、得点したのは25分分よ。これじゃ勝負にならないわ」と具体的に言ってくれる人が、特にボーダーライン前後の子供にはいる。
私たちがやっているチマチマと目を配ったり、時間をかけて検証したりしているのかと疑問に思う方屁の答えとしては、受験は緻密な戦いだから、精密機械の組み立てのように用心深さが要求されるからというのが1つの答えにはなるのですが、親技では「石橋を叩いても渡らない」とい方針を貫いているからともいえましょう。
親技の考え方のベースは、石橋を100回くらい叩いて「大丈夫」ってなってから、もう1回大きなハンマーで叩いて大丈夫であれば渡る。それくらい慎重です。
絶対できる問題を2問落としても、インフルエンザにかかって受験しても、受かるように準備に準備を重ねて受ける。
「技術」とは、心が折れたり、辛苦が成功につながらない時にでも、ある一定の水準以上の仕事を維持する事が出来るという事である。スランプの時は、技術という力業で乗り切るのだ。そのうち、心が復活してくる。それまで持ちこたえる技術を身に付けるのがプロフェッショナル。(小池一夫)
— 小池一夫 (@koikekazuo) 2015, 8月 19
問題のレベル選択や問題量の選択に始まって、目標設定、負荷のかけ方、入試演習をする学校選び、受験校の決定…etc 臆病者といわれても仕方がないくらい慎重です。
なぜなら「入試はなんとかならない」から。そして入試がゴールじゃないから。
塾っていうのは「夢を売る」商売です。「合格実績100名以上!」とか「○○学校 合格35名」とか、なんだか塾に入ったらその学校に行けそうな雰囲気が漂う。つまり「夢を売る」んですな。
高校だって、どこも大々的に大学実績を謳っているのは「ここに来たら実現するよ」って暗に言っているのと同じでしょう。
予備校だって、だいたい実力よりも1つか2つ上のクラスに入れるようになってるでしょ?
わかりやすくいえば「早慶合格クラス」合格!ってなったら、実際の実力は早慶の2枚下なんです。実際の早慶クラス合格レベルの子供だったら「東大京大合格クラス」に入れることになる。
「横綱」クラスの合格したら実力は関脇なんだ!「大関」クラスに合格したら実力は小結なんですよ。
受験生の春の段階で第一志望だった大学に入れる人は、私が見た生徒の模試のデータから考えると10人に1?2人といったところです。
— 齋藤大成 (@taisei_math) 2015, 10月 25
それが悪いって言っているんじゃないですよ。それでいい。夢を売ってるんだからね。
実際の実力通り、偏差値通りの名前のクラスにしたら「これまでまるで勉強してなかったクラス」とか「勉強の習慣がない人たちクラス」とかになって夢がないし、入りたくなくなっちゃうでしょう。
塾、中学高校、そして予備校でも、すばらしい合格実績を出しているところはいくらでもあるけれど、そこにいるみんなが希望校に行くわけじゃない。当然ね。1番からビリまでいるわけです。
でも、みんな夢を見たいから、そこを目指すんだし、夢があるから行かせたいと思うんでしょう。夢を買うためにお金を払っているともいえる。
でも、東大に50人入る名門学校の200番は、勉強で言えばウンコちゃんですよ。東大に1人しか入らない無名の高校の1番どころか、50番にもかなわない。それが現実。
入試では、実力通り、やって来た通りになる。ビリギャルは一人だから夢があるんであって、100人もいたら夢にならない。
「早慶はほぼ無理だけど万が一行けたらいいなぁ。でもMARCHが受かればそれでいいや」と思っていて、MARCHがD判定くらいだったとするならば、MARCHを目指すクラスに入った方が早慶に受かる確率は高いと私は思います。
— 齋藤大成 (@taisei_math) 2015, 9月 9
合格圏内にいつもいる子供には細かいこともあまり必要ないのかもわかんない。でも、ボーダーライン前後の子供には細かいことが絶大な力を発揮するんです。
あとはあなたの子供に付いて、その細かいことを言ってくれる人がいるかどうか。いるなら任せればイイ。でも、いないなら「頑張れ」とか抽象的なことを言って叱咤激励するだけじゃ、成績は上がりようがない。
そしてここで怒っている矛盾は、その細かいアドバイスが必要な子供には与えられずに、もう大丈夫でしょ!って子供には与えられている現実。差は開く。特にこれから本格的な入試演習の時期になったら、差はもっと開く。
成績が上がらないのにはワケがある。誤解を恐れずに言えば、仮に勉強の能力がなくても偏差値58は出るんだから。やることやったら必ず出る。やらなきゃ出ないけれど、出したいなら出る。
偏差値58が出ないってことは、能力でもなんでもなくて、勉強のやり方が間違ってる。合わないことをやっている。やるべきことをきっちりやっていない。もしくは授業を聞いていない。どれか。
誰かがチェックしてやったらいいのに。
ラグビーのワールドカップで日本代表を快進撃に導いたエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチは世界ランク1位のニュージーランド代表について、
人口約500万人の国がなぜ強いか。
国民を挙げて代表を育成しているから。
根底を変えない限り、19年日本大会の8強は難しい。
と言ったとか。
勝つために必要なことを見極め、試合に近い練習をすることが大事
とも。
なんでも世界一厳しい練習を課してるんでしょ?
その成果は出たわけですよね。それでも世界では決勝進出はできなかった。もっと時間が必要なのでしょう。今の練習を維持したままで、もっと長い期間やらなきゃいけないんでしょう。誰もができない。
世界は、入試でいえば偏差値65以上の世界なんだから。
でも、その手前の平均点の偏差値50はもとより偏差値58は誰でも獲れるし、やればできる世界。
いったいぜんたいどうして授業でやった問題が家に帰ってできないのか?
たったこの1つの問題に対して少し時間をかけて考え、子供と話し合って意見を聞けばわかるし、次にどうするかも見えてくる。
勉強の様子も見ずに、なんの策も考えられず、工夫もなく、子供と話もせずに叱咤激励をしても成績は変わらない。健康管理を頑張っても成績には無関係。だって勉強のやり方でつまってるんだからね。
勉強の細かい点にチマチマと目を配ったり、時間をかけて検証したりすることを笑わば笑え!明日はもっと遠くに行っているから。
忙しくて子供の様子を見ることができないって人が多くなることは大歓迎。だってライバルが減るってことだからね。
ただし上位の闘いは少数でもやっぱり熾烈です。効率よく工夫できたものが勝利する。その技は受験が終わったら別の世界で活かせばイイ。
知恵比べなんです、勉強は。親の知恵比べ。できるだけ無駄なことをさせずにさっさと済ませちまおうぜ!他にもやりたいことがあるんだからさ。
2学期の期末試験の結果が出ました。150名中、1位をとることが出来ました!!が、偏差値の低い中学校ですので、いい気にならずしっかりと勉強に励んで参ります。あまり天狗にならないようにするには、どうしたらよいでしょうか?
今のところ、塾や通信教材などは、やっていません。定期的にどこかの試験等(模試など)を受けていったほうが良いでしょうか?」
メンバー専用【音声セミナー】
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小4 三段腹ちゃん
10月からいけドン法始めました。塾で出される宿題、問題を解いて、AレベルBレベル(Cレベルはほとんどありません)別に分け実践して来ました。
四谷系列ですので、週に一回復習テストがあり、すで3回のテストをおえたところです。
1回目→A問題75%
2回目→A問題90%
3回目→A問題91%のできでした。
偏差値としても以前に比べ上がりました。現在、今週末にある、月1のテストに向けて、一ヶ月間行ってきたAレベルBレベル問題の徹底を進めているところです。
少しだけ長いスパンでの結果がどのようになるか、少々不安もありますが。。。。
まず1週間単位のテストできっちり勉強して点数を出す。
その蓄積がクラス分けテストになる。1週間単位でしっかり勉強してきたことでも1ヶ月前、2か月前に勉強したことは忘れてしまうのが子どもです。
時間が経過すれば、苦手なものから順番にできなくなってしまうもの。1週間単位の勉強が確立したら、今度は苦手、できるけど遅いものなどは定期的にメンテナンスするようにしていく。
順番ですね。
また、家庭学習で問題を解く際に機械的な作業になっていないかをしっかり確認しましょう。
あれっと感じたらお子さんになぜそうするのか?なぜそうしたのかを説明させる過程は必ず挟むようにしましょう。
途中の式も1回目と同様に2回目以降もきっちり書いていくように注意しましょう。
■お子さんは今「どこの峠ですか?」
https://www.oyawaza.com/cj.php
中学受験では、誰もが3つの峠「基本の峠」「応用の峠」「発展の峠」を越えなければなりません。越える峠の高さは志望校によって違いますけどね。
もし中学受験を目指すなら、お子さんが今「どこの峠にいるのか?」「どこでつまづいているの?」について真剣に考えなければなりません。
※このコースは現在小4・小5で中学受験を目指す方が対象の6ヶ月間のコース。ただ現小5生にとっては、中学受験コースは半年コースなので今から始めるには厳しいライン。コースが終わるこ頃は受験生の4月だからね。