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こんにちは、ストロング宮迫です。

建設会社のくい打ちデータ改ざん問題がどんどんと波紋と疑惑を広げています。マンションなんかは、ゼネコンを元請けに、大小さまざまな企業が下請け、孫請けと多重構造で複雑に絡み合って工事を進めるのはご存じのとおり。

1軒の家を建てるのだって関わる会社や人数が減るだけで、構造は同じです。地盤調査から始まって、基礎工事、構造、木工事、床、屋根、外壁、水道、電気…etc

※この毎日親技は2015年11月5日に配信したものです

多数の業者が出入りし、分担し、それぞれが己が工事を行う。ゆえに監督者が設定され、各工程ごとに検査も行われるわけですよね。子供の教育だって同じです。主体となる親を元請けに、構造上は学校や塾や習い事、先生やコーチやそのほかの大人たちが下請け、孫請けとやっていると見ることもできるでしょう。

そこで不具合が出る。家屋が傾いたとか、勉強しないとかね。調べてみたら、元請けが問題ありということもあれば、下請け、孫請けがデータを改ざんして報告してたってこともあるでしょう。

どの会社を使うのか、誰を信頼するのかは人それぞれで、名前が世間に通っていれば満足の人もいれば、会って確認しなくちゃ気が済まない人もいる。

いずれにしてもお互いがそれぞれ対価を払うことを契機に信頼して物事は進んでいく。しかし、疑惑が生じた。どうも不誠実は1つじゃないらしい。2つ、3つ、4つ・・・不信の輪は際限がない。

青田売り」がデータ改ざんの遠因に
毎日新聞 10月31日

くい打ちの不備で横浜市のマンションが傾いた問題は、その原因が少しずつ明らかになってきた。そこで出てくる言葉が「工期の制限」というもの。工期をずらすことができないので工事をやり直さず、データを改ざんした、という言い訳だ。ベテラン住宅ジャーナリストの櫻井幸雄さんが解説する。

工期制限の言い訳は、これまでの施工不良で多く使われてきた。さらに「工事費用が少なくて」という言い訳も多い。「工期の制限」と「工事費用の不足」は日本のマンション分譲が抱える構造的な問題だ。

もっと分かりやすく言えば、「青田売りをするから生じがちな問題」である。

「工期の制限」・・・

そう、受験と同じですな。入試日は決まってる。そこまでに仕上げなければならない。

間に合わせるために少々無理もしなくちゃならない。そこで不具合が生じるわけです。受験と一緒!

毎日新聞によれば、分譲マンションは「青田売り方式」と「スケルトン売り」というのがあるとして以下のような解説をしてくれています。

日本の分譲マンションは、「青田売り方式」で販売される。建物ができる前に販売を開始し、購入者は別棟の販売センターで模型や完成予想図、モデルルームを見て購入を決める。その後、金融機関に住宅ローンを申し込み、審査に通ると、売り主の不動産会社と売買契約を結ぶ。

・・・住宅ローンを組む人は、建物の引き渡し時点でローンが実行される。建物引き渡し日に向けて、金融機関を巻き込んだ流れが粛々と進むわけだ。総戸数が数百戸の大規模マンションであれば、数百の金融取引が建物引き渡し日に向けて進行する。そのため、日本のマンションでは「建物引き渡し日」はしっかり守られてきた。

逆に言うと、この「建物引き渡し日が正確」であることを前提に、「青田売り」が可能になっている。ところが、日本を除く世界の国々では「青田売り」は行われない。建物の外枠ができ、後は内装や設備を入れるだけ、の状態で分譲されるのが主流である。内装や設備は購入者が決まってから工事される。

この方式を「青田売り」に対し、「スケルトン売り」と呼ぶ。

「スケルトン売り」の背景には、「建設工事は、当初予定より遅れるのが当たり前」という社会認識がある。予定通りにいかないことが認められているのだ。このやり方であれば「工期の制限」を受けることはない。くい打ちに失敗すれば、やり直す時間があるわけだ。「スケルトン売り」には、もうひとつ別の利点がある。それは、建物完成時の相場価格で販売されるので「工事費用の不足」を補いやすい、という利点だ。

逆に日本で一般化している「青田売り」方式では工事費用が不足しやすい。

どっちの方式にもメリットデメリットがあるのでしょう。どっちがイイのかは僕にはよくわからない。

でも、大事なのは「自分はどっちを選ぶのか?」ってことだけです。選べるんです。選んだら、それぞれのメリットデメリットを知っておかなくちゃならない。

知っておくと、完璧ではないけれど「監督者」として目のつけどころもかわったり、重点を置くところも違うかもしれない。

入試は、お尻が決まっているのでそこに粛々と進む。「青田売り方式」が受験です。「私ちょっと遅れてる」とか「まだ習っていないんだよね」は通じない。「建物の引き渡し時点でローンが実行される」から。

でもそれによって、「工期を守る」が「インチキして守る」にも転嫁する可能性を秘めてる。「守る」の意味が全然違うんだけれど、「監督者」も信頼を盾に見ちゃいないからスルーされる。

じゃあ、やっぱり「スケルトン売り方式」で行くか?

「当初予定より遅れるのが当たり前」として、「工期の制限」を受けずに、勉強したらどうなるか?

終らない。全然勉強が終わらないってことになりがちです。

「あなたに合わせて勉強を進みます」がうたい文句の子供一人一人のオーダーメイドカリキュラムが売りの個別指導で、子供に合わせていたら、試験範囲が試験まで終わらないなんてことはザラに起こる。

「スケルトン売り方式」で勉強すると、試験範囲の勉強が終わらないので点数も伸びないってことが起こる可能性を大いに秘めてる。

だから、やっぱり勉強はある程度、学校や塾のカリキュラムに則って進むのを良しとする。短い期間で定期的にテストをしてチェックするものを設け、数ヶ月毎にもまとめて再チェック、そして全部問われるのが入試だ。

しかし、その「青田売り方式」には、すでに書いたようにデメリットとして「インチキして守る」という悪魔のささやきがあることを知っておかなくてはならない。

悪魔のささやきから逃れるのが勉強に対する考え方であり、人生に対する考え方であり、規範であり、誇りであり、己に対する自負です。言葉で言えば「正しく勉強する」ですな。

親技では「青田売り方式」にセットでついてくる「悪魔のささやき」に対して、「監督者」が再配(采配)して「今はやらなくてもイイ問題」を選んでやれと言っている。全部やらなくてもイイよって子供に言ってやれ!と言っています。

入試に向かって「建物」を構築していくためには、地盤調査、基礎工事、構造計算、木工事、床、屋根、外壁、水道、電気等々あるけれど、地盤調査や基礎工事もしてないのに外壁の塗りのムラなんて気にするな!って言ってるんです。

外壁の工事まで来たら、その時に塗りのムラは気にしたらいい。とりあえず雨風しのげる外壁ならそれでイイじゃないか。そう親技では言っているわけです。

すなわち優先順位があるだろうと。

提供側、それは勉強で言えば学校や塾だけど、彼らは提供しているものを全部をセットで言ってくるし、提供してくる。対価としてね。でも、地盤調査も基礎工事も構造計算もそこそこに屋根をつけても意味ないでしょ。それが優先順位の意味です。グラグラの基礎の家に10トンの太陽光発電のパネルを乗っけても、次の台風で崩れちゃいますよと。

屋根も大事だし、外壁も大事。それはわかってる。でも、優先順位があるでしょ。

それらをまとめていえば、親技では勉強は期限が決まってる「青田売り方式」でやって、悪魔のささやきをはねのけるのに、範囲の全部を無理してやらずに優先順位をつけて勉強しようって言っているだけです。すごくシンプルで単純なんです。

現在、最難関校にすでに合格圏内に入っている受験生は塾から出されたテキストも宿題もプリントも模試も1問残らずやっつけて進んでる。それはすでにちゃんと基礎工事も終わり、屋根も外壁もベランダの防水も終わって、あとは外壁にムラがあるから塗り直そうとか、やっぱり太陽光発電にする工事もしようとか庭の植木をどうするかって話になってるから。

そうすべきだし、そうするでしょう。

でも、でもだ、この時期になって「工期も迫って」いるけれど「まだ構造計算が終わってないんですよね~」って受験生が外壁のムラや庭の植木のことを考えたらダメなんです。

その前にとっとと基礎工事などの土台作りをしなきゃいけない。時間がなくても土台から話は始まるんだから。テキストのや教科書の例題や基礎問題は問題なくできるのか。基礎事項は暗記できているのか。そっちを心配しなくちゃ。

だから、これからはみんな心配する部分は違ってくる。力を入れてくる部分も違ってくる。なぜならここまでどう「粛々と進めてきたか」がこれからの「工事内容」を左右するんだから。

さて、ここで1つとても深刻な相談をここで取り上げてみたいと思います。ここまで書いたことをベースにあなたならどうするか、考えながらまずは相談を読んでください。

上の子の頃からお世話になっています。

4月に下の子の国語の勉強法についてご相談させていただきました。その後、通っている塾のテストでは偏差値は10上がりました。ただ他の模試の合格判定テストでは相変わらず50を切ったままです。

そんなことよりショックなことが起きてしまいました。自分の息子が嘘をついているかもしれません。ただ限りなくグレーに近いのです。でも一度疑い始めると、何もかも信じられなくなってどうしてよいのか分かりません。

偏差値の低い学校から過去問演習を始めました。塾で4年分、家で3年分やりました。塾でやった回はすべて合格最低点に届いています。家でやった回は届いた回が1回、届いてない回が2回。

ただその届いてない回でも塾側がいう、合格最低点×80%は取れています。塾でやるときは答え合わせは本人がやります。監督の先生もいません。家では私がやります。塾でやると調子がいいのかな、なんて呑気なことを考えていました。

答案を見直してみると、塾でやった回は答えを消しゴムで消して書き直した答えがあっている箇所が何か所かあります。家でやった回はほとんどありません。消しゴムで消して書き直した答えが間違っている所はありません。採点の時に書き直しているのでは?と疑っています。

国語で選択肢を選ぶ問題で、選ばなかった選択肢には印が付いていますが、その印が付いている選択肢に答案を書き直して正解している箇所が4か所あります。

今まで模試の答案や塾の宿題をずっと見てきましたが、そんなふうに一度×を付けた選択肢を選び直して正解した、という例はほとんどなかったように思います。

ただ先日算数の入試演習をやっていて、残り3分で、新しい問題に手を付けず、計算問題を見直して、間違いを見つけたことがあって、その時はすごく褒めました。よく見つけたね、と。

国語もそうやって書き直したのかもしれないのですが・・・本人にも聞きましたが、やっていないと。何度か聞きましたが、やってないというので、疑ってごめんねと謝りました。

下の子は日ごろから小さな嘘はつきます。リフティングができた回数や、腹筋をやった回数。先日は休憩時間を1分水増ししていました。

でも、ばれるとごめんなさいって言いましたし、ちゃんと訂正します。自分を大きく見せたいんだと思います。本当に小さな嘘です。でも、今回はちょっと違うような気がして・・・こんな風に追い込んだのも私なのかと。自己嫌悪と息子を信じてよいのか、という不安で気が狂いそうです。

もし本当にこんな嘘をつくのなら、別に勉強なんてできなくってもいいと思います。私はもう一度わが子を信じることができるでしょうか? どうかご意見をお聞かせください。

「気が狂いそう」本当にそうだと思います。疑心暗鬼にもなるでしょう。信じられなくもなるでしょう。

さてどうするかですね。

その前に1つだけこれを読んでいる方に言うとすれば、この方はこのことに気づいたゆえに「気が狂いそう」になっていますが、「あなたはただ単に気づいていない」から不安にも気が狂いそうにもならないならないのかもしれないってことです。

そう、ただ単に「あなたが子供のことを、やっていることを知らないだけ」かもしれないってことです。

たとえば、これなんか

答案を見直してみると、塾でやった回は答えを消しゴムで消して書き直した答えがあっている箇所が何か所かあります。家でやった回はほとんどありません。

国語で選択肢を選ぶ問題で、選ばなかった選択肢には印が付いていますが、その印が付いている選択肢に答案を書き直して正解している箇所が4か所あります。

入試演習を見ている人にしか気づけないことなんです。点数しか見ない人、正解だったらスルーする人には気づかない。しっかり見ているから「気づく」わけですね。そういう意味では「しっかり見る」のは辛いといえるかもしれません。

でもね、今、この学年で、この時期に気づけたことを天佑と言わずしてなんというか。今回のことは本人が否定していますので真偽は定かではありませんが、「もしかしたら」答えを書き直して丸をつけているのかもしれないってことがわかったということはイイことだったと思います。

入試が終わって気づいたり、入試終わっても気づかずに3年後や7年後に気づいたんではもはや手遅れになりうることですからね。

では、それらを踏まえて、この相談について考えてみましょうか。このメールを読んで何人かのすでに大きくなっている中高大生にも聞いてみました。

「実はあの時、答えを書き直して丸にして見つからずに助かった~」なんてことはなかったかと。今だから言えることってないかと。

たいていの子供は「そんなのなかった」と言いました。それは断定口調ではなく「なかったと思う」という程度ですが。あのね、自分が行った悪事について意識がないんですよ、たぶんね。

だから「本当になかったかどうか」はすでに当の本人も覚えていないんだな。なかには「宿題の丸付けではインチキしたことがあるけれど、入試演習ではしなかった」という子もいました。

「なんで入試演習ではしなかったの?」「う~ん、だってそれしても意味ないし、うれしくないし、他の人に対してイヤだから」そう言ってました。模範解答ですな。

タイガー山中の知り合いだったか、同級生だったか、後輩だったかで、模試でカンニングしてある科目が全国7位だったかになったという話を聞いたことがあります。

全国7位ですよーー!!やりすぎだ!

模試日が前後する学校から問題を借り受けて「予習」して受けちゃったらしい( ̄ii ̄)

そしたら名前が載っちゃった!「お前、すげぇ~なあ」とかなんとか。学校では一躍時の人に (^^)♪

もちろん皆さんと気持ちはボクも同じです。

Glory is fleeting, but obscurity is forever.

栄光は儚い、しかし無名は永遠だ。

意味がないし、自分のためにもならないし、一度のウソは二度目のウソを誘発する。それは自滅の人生の始まりになる。

それはわかったとして、ではなぜそうしてしまうのか?

自分をよく見せたいから。今の自分以上に大きく見せたいから。

答えは1つではないだろうけれど、まあこれになるんじゃないでしょうかね、究極は。

なぜ自分を今の自分以上に大きく見せたくなるのか?

自分がチンケだと思うから。自信が持てないから。他者からの評価も高くないから。

これも答えは1つじゃないだろうけれど、だいたいここに収まるのではなかろうか。いかがでしょう。

自他とも認めざるを得ないイケてない自分。その隙間に悪魔のささやきが入り込む余地ができるんじゃないでしょうかね。

他者の評価が気にならない者は絶対にしないから。また自分に自信がある者もたいていはしない。

ボクみたいに自信はあるんだけれど、あるんだけれど、「根拠のない自信」「裏付けのない自信」を持っているものは「やります」、ハイ。ただし、ボクは「やる」んだけれど、「全国7位」までは「やらない」んです。信じられないかもしれないけれど慎みがあるんです、そこにはね。

カンニングさせてもらった連中よりもイイ点数は獲ってはならない。これはまあ仁義ですから。

つまり、100点取るほど全部に丸を付けるようなことをせず、合格最低点を越えるくらいにする者は、

1、他者からの評価が低い

または

2、「根拠のない自信」を持っている、もしくは持たされている

こう言えるんじゃないかと思っています。反論もあるでしょうね、これには。

まあ、反論があってもメールはボクによこさなくてイイから、自分のブログに書くか、自分で違う結論を出して我が子にそうしてください。

ただ限りなくグレーに近いのです。でも一度疑い始めると、何もかも信じられなくなってどうしてよいのか分かりません。

マンションのくい打ちデータ改ざん問題と同じなんです。疑惑と不信の連鎖は何年も続いて下手するとマンション市場の価格や売れ行きに大きな影響を与えずにはいられない。もっとあるんじゃないかといって調べれば、もっとあるはずだし、調べれば調べるほどグレーは黒に近づくでしょう。

この方のお子さんが白か黒かっていったら、

国語で選択肢を選ぶ問題で、選ばなかった選択肢には印が付いていますが、その印が付いている選択肢に答案を書き直して正解している箇所が4か所あります。

黒でしょう。懲役20年だ!

状況証拠はね。真っ黒だから。ただ自白はしていない。でも、問題用紙に×印がついているのに

その印が付いている選択肢に答案を書き直して正解している箇所が4か所あります。

正解になっていること、今までの経験と勘では黒だ!残念ながら。

ボクならこう聞くだろう「どうしてここは選択肢に×印をつけて消してあるのに解答欄にはその答えを書いたの? それも4カ所も。ここの通過時間は○分だよな。いつ戻ってきてここを見直して訂正したの」って聞くだろう。

「訂正した根拠は?」「見直して訂正したときの鉛筆の跡はどれ?」

この2つを追加して追及したらたいていはゲロするんじゃないだろうか。

でもね「本当の真実は知りたくない」って気持ちになるのも親の気持ちなんですよね。

ボクなんかは無神経だから我が子でもよその子でも、地の果てまで追及してゲロさせるけれど「ウチの子に限って・・・」っととっさに思って追及の手が緩むこともやむをえない。でもね、間違ってる4問を丸にするのは相談者が自覚しているように入試では通用しない。2か月後には結果が出るから。

なにより間違った4問なのに正解としたことで、見直すべき点や課題が見えなくなってしまう問題も生じる。

下の子は日ごろから小さな嘘はつきます

傾向もあるようだし、しかし、

もし本当にこんな嘘をつくのなら、別に勉強なんてできなくってもいいと思います。

という妥当で全うな決意も親にはある。

であれば、

1、もう追及はやめて、それは「完全に信じる」ってことではなく、目の前で起こっていることを見ていけばイイ。

「塾でやった回はすべて合格最低点に届いています」は一切信じず、

家でやった回は届いた回が1回、届いてない回が2回。ただその届いてない回でも塾側がいう、合格最低点×80%は取れています。

この目の前でやったものを信じて、これをもとに勉強の作戦を立てていけばイイ。

折を見て、聞いた話として「カンニングで全国7位を獲った」人の話もしてやったらイイ。それ以外で知っているカンニングマンの話を子供にしてやる。

上の子が言っている学校でカンニングで停学になったなんてのがあれば、なおイイです。クラス写真で顔も見せるといっそうよろしい。その彼ら彼女らを見て、お子さんがどういうか。どう言わせるか。それを追求する。

もしお子さんがカンニングマンを非難するようならOK。価値観の伝達が行われていると感じてよい。

2、入試演習をしたら根拠を聞かれる、根拠を聞かれたら答えねばならない、それは正解するよりも大事なことである、そのことを家庭学習で徹底すること。

3、

もし本当にこんな嘘をつくのなら、別に勉強なんてできなくってもいいと思います。

このことを100万回は繰り返して伝えること。それには「小さなウソ」も含まれる。

小さなウソなら「リフティングができた回数や、腹筋をやった回数。先日は休憩時間の水増し」なら、それほど深刻にもならない問題でしょう。

そのそれほど深刻でない問題については徹底的に追及すること。勉強時間になったとしても、塾に行く時間になったとしても、勉強よりも優先して「小さなウソ」を撲滅していくこと。

4、「他者からの評価が低い」なら、まずは親が「できることをしっかりやらせて成果を出して褒めてやる」こと。

上の子と下の子の比較がごく自然となされ、下の子の評価が上の子の評価よりも低いなら、それをできることで上げてやること。なかなか同じ土俵では下の子が上の子に勝てないようなら、違う土俵で上の子以上に評価してやること。

5、「根拠のない自信を持っている」なら目の前でやらせた入試演習で一度は木っ端みじんにさせて現実を直視させること。変わらないと、今のままではダメだということを認識させること。

木っ端みじんにした後で、どうしたらこの木っ端みじんで粉々になったものが再構築できるかの作戦を話すこと。作戦といっても高度なものではないです。

小さなウソをつかず、ごまかさず、自分が出した点数を直視して、あと4問獲るためにどうしていくか、それだけです。

6、親技で推奨している入試前の合格発表を直前でするのはもちろんですが、今の段階での合格発表についてもするように考えてみること。

選択肢を見たら、×印をつけているのに解答欄には正解が書いてある。根拠は答えられない。しかし、インチキはしていないとあなたは言う。

こうした説明できない勉強や解答および解法で仮に合格できても無意味で、中学入学後も害にしかならず、現時点では不合格とせざるを得ないことを宣言すること。インチキをしたかしないかはもう問わない。負の連鎖の中を循環しても負しか生まれないから。それよりは現時点での合否、それは伝達している価値観に大きくかかわる合否判定を下してみること。

それはこれからの3ヶ月近くの勉強のなにを見て、どうしていくかの指針にもなるでしょう。素点は関係ないという視点も与えてくれるでしょう。

最後7つめは、自らが反省されている

こんな風に追い込んだのも私なのかと

上記6点を参考にもう1回、なにゆえ受験をしているのか、どうして勉強をしているのか、どうなってもらいたいのか、過程よりも結果を重視してなかったか、優先順位は正しかったかを考える。

そしてなにより、あなたの子供に対する負荷のかけ方は適正だったのかどうか。

無理やり押し込んでいるきらいはなかったかを改めて考える。

「通っている塾のテスト」と「他の模試の合格判定テスト」ではレベルが違います。段階を経て受ける、もしくはできるようになっていくものであって、それらの進む過程に「工期の制限」がある工事だからと「青田売り方式」になっていなかったか。

「青田売り方式」はメリットもある。でもデメリットもある。1つでデメリットが強調されたからといって「青田売り方式」のすべてが「悪」にはならない。「青田売り方式」は工期を守らねばならないシステムだから、だから悪魔のささやきがあるんです。それはセット。

あとはメリットを享受しながら、悪魔のささやきをはねのけるのに、範囲の全部を無理してやらずに優先順位をつけて勉強する、時期が迫っていようがいまいが段階を追って勉強するだけ。すごくシンプルで単純なんです。

入試演習でやる問題の過去問が合格最低点ギリギリということは、もっと低い学校の問題をやるべきだったのかもしれませんよ。問題のレベル設定が子供の今の力ではなく、親本位の、親の価値観で決まっていなかったか。

もっと低い偏差値の学校なら、スイスイできて「ハイ、合格!」ってハイタッチできたかもしれない。ハイタッチを10回して、解答を書き直した問題をやったら、もしかしたら×を丸にしなかったかもしれない。

「できないできない」でウンウン唸ってもできるようにならない。「できるできる」で段階を上がっていくから受験生はできるようになるんだから。

とても微妙な問題ですから、ここに書いたことがまるで答えにはならない可能性もある。でも、ボクの考えは示しました。あとは皆さんが考える番だ!

エラーが出るってことは、その過程に必ず問題がある。そこまで戻らなければ、また同じエラーが、今度はもっと大きな問題となってエラーが出る。

戻るのも苦しいけれど、己のしてきたことを直視するのはもっと厳しい。辛いモノ。でも、やらないと同じことが起きる。小学生で起きなければ中学生で、中学生で起きなければ高校生で。だって問題は解決していないんだから。

エラーは早く出たほうがいいんです。今ならその芽は小さいんだから、大木になってからじゃ手遅れだ。

進学校に通いながらカンニングして全国7位になる高校生の将来なんてもう言わなくてもみんなわかるでしょ?

高校生でわかったんじゃ、遅いとは言わないけれど、ずいぶんと遠回りすることになるからね。
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うれしい報告

『10の鉄則』の感想、続々と・・・・

小5 しなびたピーマンさん

これまで一年弱の間メルマガを読んできて、ポイントをある程度把握しているつもりでしたし、「10の鉄則」を読んで大筋では理解していたように感じました。

しかし、詰めの甘さが多々あったことをあらためて認識しました。特に、鉄則2と5の落とし込みがきちんとできていませんでした。

ここをきちんと押さえてなかったから、鉄則7、8、9をやろうとしても空回りしていたんではないかと思います。

一番の悩みは偏差値55くらいで伸び悩んでいる算数です。本人は、私が提示した課題をきちんと取り組んでくれているだけに、私自身の責任を強く感じています。

まずは、短期の目標を決めて鉄則7から9を実践してみます。

「できるはず」の問題をどれくらい落として偏差値55なのかで取り組むべきことが違ってくると思います。

「できる」問題を多く落としているのなら鉄則8をきっちりと、そんなに多くは落としていないのなら、鉄則10をからめて勉強する問題選択を一度ぜひ考えてみてください。

小6 ジャンボの母さん

9月20日以降積極的に受験勉強をしなくなり「10の鉄則」を購入しました。

この本を読んでから何故このようになったのか、今何をすべきなのか・・・何故受験させるのか・・・と私自身突き詰めて考えてみるようにしました。

これほど自分の内面を見つめたことは余りありませんでした。具体例が示されているので頑張ろうと思います。

突きつめて考えてみたらとりあえずは仮説でいいので結論を出してみる。

その仮説の結論に基づいて子供に働きかけ、投げかけをしてみる。子供の反応を見る、意見を聞く、話し合う。

中学受験後も親子の生活は続いていきます。だからこそ「今」が大事です。妥協して甘くならないように逃げずに子供と向き合っていきましょう。

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