こんにちは、ストロング宮迫です。

春休みですね。駅には昼間でも子供たちがあふれ、チャリンコに乗って集団で出かけている子供たちもあちこちで見かけます。皆なんだか晴れやかな顔をして楽しそうなのは気のせいか。

新学期を前にして、春を告げる気候の変化もあり、学校からの出される宿題は意外と少ない。1年のうちで子供たちは一番解放感がある季節なのかもしれませんね。

それだけにボクなんかが見ていても、危なっかしい感じの子供たちがたくさんいます。

「あ~あ、この子はこの先たぶん飛んでいっちゃうなあ」って姿かたちを見ただけでこの先が想像される子供も見受けられます。

ハインリッヒの「1:29:300の法則」って知っていますよね?

1:29:300の法則(ハインリッヒの法則)

1:29:300の法則とは、労働災害における経験則のひとつで、1件の重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというものです。

1件の重大事故の背景には、29件の軽い「事故・災害」が起きており、さらに事故には至らなかったものの、一歩間違えば大惨事になっていた「ヒヤリ・ハット」する事例が300件潜んでいるという法則性を示したものである。

重大な事故が発生する時っていうのは、その前に多くの「ヒヤリ・ハット」が潜んでいるというわけです。

結果として重大な事故に至らない場合、それらの「ヒヤリ・ハット」は見過ごされる。

見過ごしが1回だけだったら重大な問題にはならない。それが2回、3回と続くのにやっぱり見過ごされて問題は大きく成長してしまうわけですね。

このハインリッヒの法則は、労働災害や交通事故だけでなく、子供たちのことにも当てはまるとボクは思います。

子供たちに大きな変化が見られるのは夏休み明けの9月以降のことが多いと思いますが、9月頃にガラッと雰囲気が変わる子供たちはこの春休みにすでにその兆候が出始める

そう、この春休みの時期に「ヒヤリ・ハット」の事例が潜んでいる。

横着になるとか、ことをいい加減に済ますだとか、やるべきことをやらないとか、抽象的な言い方になりますが「フワフワしている」のもその1つでしょう。中学生だったら今までなかった理由もなく部活を休むとかね。

その変化に誰が気づくか、気づいてやれるかですね。

この前、コンビニの前でフランクフルトかなんかを食って、そのフランクフルトを包んでいた紙を目の前にあるゴミ箱に入れないで、わざわざ路上に投げ捨てていた小学校低学年らしき子がいましたが、これなんかはもう300の「ヒヤリ・ハット」より進んで、29の「軽い事故・災害」に分類すべき事態が起こっているとも解釈できます。

まあ、こんなことをする子の親なんかは見過ごすとか見逃さないっていうよりは「そんなのカンケーねぇ」って放置状態で気にもならないでしょうから、ぼくの守備範囲以外のことなんですがね。

問題は、あなたのお子さんがそんな子供でなくても、あなたの子供の周りや友達にはそんな子もいるっことです。

友達でなくてもクラスにいる可能性だってある。そのつもりがなくても、一緒にいれば影響される場合だってあるでしょう。あなたのお子さんはやりたくなくても「お前もやれよ」って言われる可能性だってあるでしょう。子供の事件で「お前もやれ」と言われたなんてよく報道されてるでしょ。

劇画原作者の小池一夫さんのツイーターを毎度楽しみに読んでいるんですが、こんなのがありました。

グレシャムの法則である「悪貨は良貨を駆逐する」ってわけです。その悪貨も最初は「悪貨のふり」から、もしくは「悪貨のふりをさせられる」ことから始まるんじゃないのかなあ。

この構図は事件が起こったときの関係だけにあるわけじゃない。会社だって上司に「やれ」って言われたらやらざるを得ないってことだって皆さんは経験しているはずです。

やっちゃいけないことを勇気を持って「やれません」と言えればそりゃあ立派だけど、そう言えないことだって多いんですから。

親が考えておくべきなのは「やれません」って言えずに「やってしまった」子供たちがそのことを誰にも告白できずに苦しんでいる場合じゃないでしょうかね。

そういう事例はすごく多いし、よく聞くし、「やってしまった」子供は自分で自分を責めてますからねえ。

以前、首都圏の高校1年生36人がコンビニやスポーツ用品店などで菓子や文房具、シャツなどを盗んでいたことが判明したというニュースがありました。このニュースの報道では、全員が万引きを認め「ほしかったからやった」などと話したが、組織的な行為ではなかったという。

この「組織的でない」っていうのが曲者で、組織でもなく、上下関係もなく、なんとなく集う集団ゆえに誰でも関与する可能性は高まるってことなんじゃないでしょうかね。

集団万引きにあった店主が激白「ゲーム感覚」

・・・・昔は素行不良の生徒がリーダーとなり、手下の生徒に万引きを強要することが多かったが、最近は”優等生”の仮面をかぶった一見普通の生徒が何の罪悪感も持たず、ゲーム感覚で万引きを行うケースが増えている。

「万引きした36人は5クラスにまたがり、全員が親しいわけではない。集団でもせいぜい4人程度。学校近くの店よりも、帰宅途中の横浜市内や川崎市内で万引きしていた。

1人を聴取すると、そこから『あいつもやってる』と芋づる式に増えていったことから、特定の首謀者がいたわけではない」とは同校関係者。

組織的でないから「芋づる式」にも捕まえられるってことなんでしょう。そして、「組織的でない」から、「普通の生徒が何の罪悪感も持たず、ゲーム感覚」でやる。

この集団万引きは、くしくも子供たちに大きな変化が見られる「昨年9月ごろから」行われていたと報道されています。

でも、その芽である「ヒヤリ・ハット」は夏休みに、その前の春休みにあったんじゃないでしょうかね。今の時期に出やすい子供たちに関する「ヒヤリ・ハット」を見逃さない。

突然、子供が変貌するわけじゃない。急にこうした集団に巻き込まれるんじゃない。徐々に徐々に、そして一定時間が経過してそれが臨界点を越えたときにボンと表面にでてくる。

ガリレオ・ガリレイの有名な言葉を皆さんご存知でしょう。

1632年 ガリレオ・ガリレイ『天文対話』より

But why have you not observed this, instead of reducing yourself to having to believe the tales of others? Why not see it with your own eyes?

どうして君は、他人の報告を信じるばかりで、自分の眼で観察したり見たりしなかったのですか?

子供を見ることです。観察して話すことです。話せばいろんなことに気づけるし、想像できる。

しばらく前に「ウソつきを見抜く方法」というミニ講演を見ました。

その中でボクが印象に残った言葉は・・・

スーパープレゼンテーション「ウソつきを見抜く方法」より

◆嘘は共同作業

◆嘘は言った人以外の人が信じて成立する

◆嘘をつかれた側も嘘に協力している

この3つでした。

勉強における「ウソ」では、答え写しや合ってもないのに○をつけているなんてことがあるでしょう。

「こんなことをしても意味はないのよ。あなたのためにならないのよ」って親は叱ります。腹も立てる。

でもね、その答え写しなどの現象は実際は「親子の共同作業」の結果だと思いますし、いったんは見抜けずに「嘘は言った人以外の人が信じて」成立するし、結果としては「嘘をつかれた側も嘘に協力している」と思います。

だから、何度だって親であるあなたにガリレオ・ガリレイの問いを投げかけます。

どうして君は、他人の報告を信じるばかりで、
自分の眼で観察したり見たりしなかったのですか?

この春休みこそ、「自分の眼で観察したり見たり」を強く意識し、そして子供と話す機会を可能な限り設けましょう。

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うれしい報告

受験報告

お世話になっております。

今日、双子の下の子の合格発表があり、志望していた公立高校に通えることになりました。

元々、下の子の方が学習において心配があり、『10の鉄則』から始め、数学と英語のノリ勉、そして親カツ講座前期、後期と受講し、現在に至ります。

ところが、安心していた上の子方が、推薦で不合格になり、もっと親カツ講座を上の子の方にも駆使して内申点を上げてやれば、良かったと後悔しました。

しかしながら、本人の頑張りもあり、のちの学力試験で念願の高校に合格できました。

どれも、熱心にできたかというと、できなかったことの方が多いのですが、二人ともそれぞれに頑張り、行きたかった高校に進めることになって、親としてホッとしています。

きっとメルマガを読んでいなければ、気が付かなかったことがたくさんあると思います。メルマガに出会えて感謝です。

また、高校生活にも、活かせる内容があると思いますので、続けて拝読したいです。

ありがとうございました。これからも、よろしくお願いします。

受験も双子ちゃんとなると気苦労も体力も2倍以上必要でしょうから大変だったことでしょう。ご苦労さまでした。

でも、喜びも2倍ですものね。

それぞれの高校生活がまた2倍になってすぐに押し寄せてくると思いますが、高校生活での勉強を早めに軌道に乗せて堂々とメルマガをご卒業くださいませ。

そのご苦労の後にはまた2倍の喜びと収穫がありますから!

  • 親カツ講座(夏まで
コース)
  • 10の鉄則
  • ノリ勉
  • 中学受験コース
  • 復テ対策講座
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  • 公開テスト対策講座
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試実践コース)