早速今回の相談を読んでいただいて私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。
今回は小学校低学年を題材にした話ですが、成績がイイ子になる「勉強で最も大切な道筋」や「親が子供のそばでなにを見るのか?」のテーマですので、ぜひ小学校高学年、中学生を持つ親の方もお付き合い下さい。
親技で言う「親は勉強を教えなくてイイ」という意味の一端でもわかってもらえるとうれしいです。
また、以下を読んで「そんなことやってられるかー」と思う方は親技をするのには向かない親の方だと思いますのでそれを判断する材料にもなる話だと思います。
さあ、あなたは耐えられるか!?
小2 しぃあるさん
割り算1問については本人に説明をさせました。
「981÷17」について説明してもらうと、
子供「98÷17でちょうどいい数が5です」
私「5っていうのはどこから出るんですか?」
子供「(商が)9だと153になって98より大きくなって…次に8だと…」
というふうな具合でした。
こんな感じの説明でよいのでしょうか?
とメールをいただきました。
話を読んで、小2で、割り算って!?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、しぃあるさんは、最レベ問題集と通信教育の算数プリントで少し先取りの勉強に取り組んでおられるようです。
最レベ問題集は、小学1年生から3年生までしかありませんが、市販の問題集としては、先取り学習には最適の問題集で、他の問題集にない、より掘り下げた内容になっています。
中学受験をする方だけでなく、親子で一緒に勉強するのにオススメです(^_^)
ストロングは、しぃあるさんにこう返信しました。
しぃあるさんに逆に聞きたいです。
本当にこのやり方でいいですか?と。
・
・
先取りの勉強をするということは、それを与える側がかなり気を遣い、神経を使って与えなければなりません。分数だって、計算のやり方を教えれば、小2だってできちゃう。やり方さえ教われば、みんなできるわけです。
でも、小2で分数ができたからといって、すばらしいとは言えない。分数のその意味するところがわかっていないと。
先取り学習では、その意味するところから入るからいいのであって、ただ上の学年をどんどんやるのがいいとは言えないのです。
これからもどんどん先取り学習をしていくでしょう。
ならば、もっともっと親は、
子供がどうやっているか?
本当に理解しているか?
頭の中はどうなっているか?
手の動きはどうか?
目の動きはどうか?という部分に目を光らせないといけません。
でないと、みんなが習うようになってしまうとすぐ追いつかれる。だから、親は考えなくちゃいけないし、よーーく見ておかないといけない。
同じような問題がこれからもきっと出てきます。
ストロングとしては、しぃあるさんにまずとことん考えてほしかったというのが本音です。
我が子に与えるべき材料、情報は最高のものでありたいと思うのが親の常だと思います。ストロングだって、そうですもの。
ただ材料や情報は、「たぶん」最高のものをお金を出すことで選べるけど、そばにつく親は自分しかいない。
子供は一生懸命自分の言葉で説明しようとした。子供はベストパフォーマンスを目の前で見せてくれたのです。
ならば、親であるしぃあるさんにも、子供にベストパフォーマンスで応えてやってほしい。
この場合のベストパフォーマンスとは、「こんな感じの説明でよいのか?」を自分なりにとことん考えることです。
今、子供がしている説明がベストなのか?
もっといい方法はないのか?
もっと違う誘導ができないか?…etc
それは、さておき、こういう話の流れがあって、翌日、しぃあるさんからの報告がきました。
昨日の割り算の説明について
「98÷17」については「17×5=85」が98に一番近いという説明なんでしょうか?(使っている算数のプリントの導入部分の説明はそうでした)
私自身は、大人だからかもしれませんが特に意識せず、商の見当がついてしまうため、説明はできません。
子供の解き方を見ていると、闇雲に商を立てているわけではなく、正解がすぐでるか、またはその前後の数を立てている様子でした。
計算は、慣れかなと思っていました。学生時代、数学は得意な方でしたが、自分自身がちゃんと意味がわかっていなかったのかもしれません。
23÷5
123÷5
といった2ケタ÷1ケタ、3ケタ÷1ケタならスラスラとできるけど、
981÷17
のような3ケタ÷2ケタの計算になると、「え~っと、え~っと」なんてすんなりいかなくなるものです。
やっとのことで、「98÷17の商は5」と出した子供に対して、しぃあるさんは「どうして5になったの?」と聞かれた。
「なぜ、そうなるの?」
子供と勉強するときに、一番使ってほしい言葉がこれです(^_^)
この言葉は、やり方が合っているかを確かめるためでもありますが、
言葉で説明させることで、頭を整理させることこそが、一番の目的です。
気をつけてほしいのは、「なんで~!?」みたいにあまりに半信半疑な聞き方をしないように注意すること。
子供たちは不安になり、せっかく答えまで導けた解法もガラガラガラ~って崩れて去ってしまうことがあります。
これでは、意味ありませんからね(>_<)
まずは、「正解~!」と安心させて、それから
「なぜ、そうなるの?」と続けましょう。
さて、「98÷17の商は5」と答えた子供に対して、「なぜ、そうなるの?」と尋ねてからの続きがあります。
子供「98÷17でちょうどいい数が5です」
私「5っていうのはどこから出るんですか?」
子供「(商が)9をだと153になって98より大きくなって…次に8だと…」
お子さんも一生懸命答えている様子が目に浮かびます。
あーー、順番に商を立てていって、大きいので順に9から下りていって、とうとう「5」を見つけたんだ!
これって、勉強をする過程において、非常に大事な通過点ですよね。
それがわかったのは、しぃあるさんが、「5っていうのはどこから出るんですか?」というツッコミをきちんと入れたからこそ。
このように、「なぜ、そうなるの?」を続けていくことです。どこまで続けるかといえば、もうおわかりですね!
そう、「ちゃんと、頭が整理されてるな!」と確認できるまでですよ(^_^)
この場合でしたら、さらに「なぜ、9から確かめはじめたの?」と続けていくのが良いでしょう。
なぜそうするのがいいのかというと、しぃあるさんの報告にある
「98÷17」については「17×5=85」が98に一番近いから
これはあくまでも結果にすぎません。
説明を求めると子供はすぐに結果だけを言おうとします。
しかし、大事なのは、繰り返しますが、そこに至ったプロセス、過程ですから、「どうしてそうしたの?」と聞いてやることで、頭の中でやったことをきちんと整理してやります。
そばで親が勉強を見るというのは、こういう子供の頭の中を見るということで決して教えるというのではないということですね。
このあたりは、解説に頼るだけでなく、無視するなどうまく付き合っていくことです。
あくまでも基準は、子供の頭の中ですから。
大人だからかもしれませんが特に意識せず、商の見当がついてしまうため、説明はできません。
とありますが、そんなときこそ一緒になって考えるのです。
お子さんとの話の中で、商を出すために、1から確かめるべきか、9から確かめるべきかなんかも議論したらいいんです。
さて、そこまでやったら、さらにどう深く掘り下げていくべきか?
しぃあるさんだけでなく、読者の方には、ぜひこんなことに注意してみてほしいものです。
こんなこととは、もっと難しくなっても通用する考え方
ちなみに、ストロングは、タイガー山中に聞いてみました。
「98÷17ができたら、次にどんな問題を出す?」と。すると、この問題だそうです・・・
988÷177
その次は、もちろんこれ↓
9888888÷1777777
ホント、イヤですねえ、タイガーは。こんな先生、嫌いじゃないですか!?
ただタイガー山中の口ぐせは、やり方は1つじゃないんだけど、その中で1番良いやり方、考え方を子供たちに身につけさせたい。
1から確かめても、9から確かめてもちゃんと答えがでれば、そのやり方は正解なんです。それがまさに大事な第1歩。
その第1歩を踏み出したあと、今度はもっと難しくなっても通用する考え方に進む。
割り算の場合でいえば、次の1歩は、すでにおわかりですよね。そう、
「98÷17」の計算を「98」は「100」、
「17」は「20」と置き換えて、
「100÷20=5」を暗算でやって、
「5ならどうか?」といった目安をつけて、やってみるやり方。
ここにつながっていくわけです。
学校なんかでも、こういう習い方を今でもしていると思います。しかし、先取り学習で「カンタンなやり方」を知る前に、自分でどうやってやったら答えが出るかを考えてみた。議論してみた。
その過程を経て、「カンタンなやり方」を教わるのと、いきなり教わるのでは、意味が全然違ってきます。
時間がかかっても、誰でもできるやり方でやってみる。
その上で、もっと難しくなっても通用する考え方に進む。
勉強で最も大切な道筋です。
これをやってこそ、先取り学習の意味も出てくる。そして、このやり方をしっかり身につけておけば、例えば、ケタが増えても使える!!
988÷177だって、
9888888÷1777777だって、
98÷17と同じやり方でできるよということなんです。
別に、親が1番良いやり方を知っておく必要なんてありません。子供と一緒に考えていけばいいのです。
もう随分前に頭のどこかにしまってあるはずのものや大人になったからできる発想などを頭を振り絞って考えてみる。
そのときに、親の方が一歩踏み込んでもっと難しくなっても通用する考え方を意識して考えてみるのです。
きっと、新しい発見があって、おもしろいですよ!
子供の勉強をそばで見ている親が勉強の魅力にハマってしまうことがよくありますが、それはこうした発見を次々としてしまうことからハマっていくのですから。
親は子供に「よく考えなさい!」と言います。
だから、ストロングは親の方に言います。「よく考えないと!」ってね。
じゃあ、ストロングは誰に言われるのかって!?
それはタイガー山中に言われます「考えない人間はめしは食わないように!」って(≧◇≦)
そして、タイガー山中は奥さんに言われます「あなたって下品ね!」って(^∇^;)
こうして世の中はめぐりめぐっていくのです。
『10の鉄則』の感想、続々と・・・
中1・小5 ぺんぺんさん
鉄則を読んで自分がこれまで子供達に実践してきたことは無駄ではなかった!と思う一方でまだまだ甘かった(自分自身が)と反省しました。
実行についてはある程度は鉄則の内容とよく似たことをしていたと思いますが鉄則のようにしっかりとした根拠や徹底はできておらず、どれも中途半端です。
2人とも自宅での勉強の取り組みがきちんとできない、という点が困りごとで思い余ってストロング様の本を購入するに至ったわけです。
私も仕事をしておりストロング様の鉄則を完璧にこなすことはできませんが、それぞれに具体的な自宅での取り組み内容を少しづつ決めて持続できるよう声をかけるようにしています。
そのせいでしょうか、2人とも以前と比べて素直に勉強するようになってきました。土日も嫌がりません。
継続は力なり!頑張ります。
親の本音は何度も繰り返しこれから話していかねばなりません。「その話の結論って・・・だよね?」なんて言われるくらいに。
そして、そばについている勉強をまず成果のあるものにしていくこと。一人で勉強するのはそのあとからの課題。上のお子さんはあと2年。頑張っていきましょう!
小3 ヘラクレスさん
マイペースな我が子を見てイライラしたり、子供が問題が解けないと悔しくて物を投げたり八つ当たりしてしまいます。
こんな調子ですから、学校の宿題と通信講座をするだけでほかのことが出来ませんでした。
この本を読んで私が楽になるならと甘い考えで本をまってました。10の鉄則を読んで、今までやってきたことは、中途半端なやり方をしてきて、子供ともどもいやなことを避けてきたと思いました。
その結果こどもの成績は、下がったり上がったり繰り返しで、安定せず4年は大丈夫かなと不安にもなります。子供と話する時、本気で向き合っていなかったと思いました。
反省する点が一杯あり、頭の中を整理して出来ることからはじめてみたいと思いいます。
子供でも他人でも自分の思い通りにならないものです。親がいくら暴れても、喚いても、子供はなにも変化しません。
だから、親のアプローチを変えてみる、そこしか糸口がないんです。
いつも同じように怒って、イライラして叱っても、前進なし。
親のアプローチを変える。決意のときです!!