oyawaza279.jpg

こんにちは、ストロング宮迫です。

この前、深夜につけたテレビでプロフェッショナル仕事の流儀 麻薬探知犬育成・菊地昭洋がやっていました。

IMG_2131.JPG
NHKの「仕事の流儀」については、以前、競走馬調教師の藤澤和雄さんの話をぜひ見てほしいとここでは書きました。

昨日は犬が相手のお仕事でしたが、見ていて思ったのは、馬も犬も、そして子供も同じなんだなあということ。

番組のサイトにこうあります。

犬には人間の言葉は通じない。

だが、犬はそばにいる人の気持ちを敏感に感じ取っていると菊地は考えている。

単に形式的に「Good boy(良い子だ)」と訓練用語を口にしても、全力で褒めていなければ絶対に犬には伝わらない。

犬は人間の言葉の単語を理解しているわけではなく、声の調子やタイミングで人の気持ちを読み取っているからだ。

うわべだけの言葉や態度は通用しない。

そう、子供もダメなんですよ「うわべだけの言葉や態度」。

子供は犬と違って言葉は通じた上で、プラス「そばにいる人の気持ちを敏感に感じ取って」います。

だから、手強い。

気持ちもの入らない、義務感だけの「すごいね」の一言が、あなたと子供の距離を一気に引き離す。

「褒めているんですけどねえ・・・」って褒めてませんから!

褒める時は全力で死ぬ気で褒める。声のトーンだって変わるはずです。

犬にそれをわからせるためには高い音で言うとかテレビで言っていましたが、森進一みたいな声で「すごいね」って言っても伝わらないからねえ。

ボクらが子供にはアカデミー賞級の演技で臨んで下さいというのは、そのためです。

麻薬探知犬に関わる人間には、犬と共に本気で麻薬を見つけ出そうとする意気込み、麻薬を見つけた後には心から楽しんで一緒に遊ぶことが求められる。

同じじゃないですか、子供と!!

こんなのできて当たり前なんで、本気でなんか褒められないって!?

あなたには当たり前かもしれません。それは他の子供なら、当たり前なのかもしれません。

でも、その当たり前を1回は楽しんで喜んだか?

小学生でも中学生でも、「できて当たり前」の数は学年が上がるとともに増えていくのが普通です。

でも、普通なら、世間一般からすれば、当たり前のことができない子供は1回目で褒めてもらってないんですな。

テレビで見た麻薬探知犬に対する「ご褒美」の遊びは、息が切れそうなほど高い声で叫び、口にくわえるタオルを引っ張り合って、それはそれは大変な動きでした。

それが全力で褒めるってことなのでしょう。

当たり前なんてことはないですよ。

朝起きたら歯を磨く、夕方6時になったら机に座る・・・

全部教えて、できたら「Good boy(良い子だ)」ってやってきた結果なんですから。

過去にやってきて成果を出して褒めてきたことが「当たり前」になって蓄積されていく。

えっ、ウチの子、そもそも集中力ないんですって!?

それって、自分ではなく、「子供がダメ!」論ですよね。

麻薬探知犬育成の菊地さんは、「犬がダメなんじゃなくて、自分がダメ」と考えると明確におっしゃっていました。

親技も全く同じ考え方です。

よそ見ばかりする”集中力のない犬”。

高い所が怖くて貨物の上に飛び乗れない”臆病な犬”。


犬も人間と同じ生き物である以上、必ず短所はある。それを改善して一人前の麻薬探知犬に育て上げるのが菊地の仕事だ。

例えば、犬が高所恐怖症なら、人間が一緒に貨物の上にのぼって遊んでやり、高い所は怖い場所ではなく、楽しい場所だと教えればいい。

検査中によそ見をするのなら、訓練に楽しい遊びを取り入れ、検査に夢中にさせればいい。

どんなに難しい犬でも、必ず道はある。

犬が出来ないのは犬が悪いのではなく、その犬にピッタリの訓練方法を人間が編み出せていないからだ。

菊地はいかなるときも自分に厳しく、妥協を許さない。

撮影中、菊地は何度も「”できない”とは言わない、言いたくない」と口にしていた。

どうやったら頑張らせられるか

どうやったらノリノリでできるか

どうやったら夢中になるか

すべては工夫です。アイデアを思いつくかどうか。親技では勉強の時、時間を測る。誰もが思いつくことだけれど、これも勉強における工夫の1つ。

どれだけ早くできるようになったかを子供に数字で見せるためです。

「よっしゃー!1分短縮!!」親子でハイタッチ

「ああ、時間短縮ならず・・・ちくしょー、もういっちょう」いろいろな使われ方があります。

たとえば姿勢だとか

勉強への取り組み方だとか

勉強の取りかかりだとかは、

親が見て、主観的に判断する材料。

一方、タイムというのは、客観的に判断できる材料。

この2つを組み合わせて評価する意味というのは、

主観的な判断は親子で向かい合う形

客観的なタイムの場合は、親子は併走する形

これは、つまり、勉強という1つの枠組みの中で親子が向かい合ったり、同じ方向を向いて課題を乗り越えたりする場面を演出しているわけです。

そうしないと、いつも親の主観的な判断ばかりになって、子供が納得しないから。

客観的なものさしを使うのは、タイムという動かしがたい事実に対して親子がタッグを組んで臨む形を勉強に持ちこむわけですからね。

まあ、屁理屈はこれくらいにして、たとえば、タイムを測るのは工夫の1つですが、子供がタイムを計られるのをすごく嫌がることもあります。

「タイム測るなら、やらない!」とかね。

タイムを測るのを嫌がるから、勉強が進まない・・・おわり

終わりじゃないですから!!そこから考えるわけでしょう。

なんでこの子は時間を測るのをイヤがるんだろう?

そこまで嫌うからにはなにかトラウマがあるのかな?

急かされる感じがイヤなのか?

たとえタイムが速くなるとわかっていてもイヤなのか?…etc

考えることは無限にあります。

犬が高所恐怖症なら、人間が一緒に貨物の上にのぼって遊んでやり、高い所は怖い場所ではなく、楽しい場所だと教えればいい。

検査中によそ見をするのなら、訓練に楽しい遊びを取り入れ、検査に夢中にさせればいい。

どんなに難しい犬でも、必ず道はある。

時計を目の前に置かずに測ってみたらどうか。

こっそり計ってタイムが速くなっていると言ってみたらどうか。

1回にやる問題数を減らしてみたらどうか。

できそうな問題だけをピックアップしてみたらどうか…etc

最速のスピードで子供が取り組んでいるのであれば、別に時間を測らなくてもいいだし。

1つ言えることは、子供はタイムが速くなることがわかっていたら、たいていは測るのをイヤがらないということ。

でも、イヤがるには理由があるわけですから、その理由を言葉が通じない犬と同じように、あれやったり、これやったりして、探していく。

どんなに難しい犬(子供)でも、必ず道はある!

番組の最後にいつも「プロフェッショナルとは?」と問うんですね。

麻薬探知犬育成の菊地昭洋さんはこう言いました。

プロフェッショナルとは?

できないと言わない人。

難しい課題に対しても、なにか工夫してアプローチしていく人。

これって親が子供に求めていることですよね?

少し親の言葉に言い換えると、

◆すぐできないと言わない子供
◆最後まで考えられる子供
◆難しい問題にも諦めずに取り組める子供

こんな風になるでしょうか。

これって、そんなに難しいことじゃないのか?

菊地さんの定義によれば、これができるってことは「プロフェッショナル」ってことになります。

あなたは発展途上の子供に「ウチの子はプロフェッショナルじゃない!」って言って愚痴っていることになりますが、いかがでしょう?

で、それを子供に言う前に、あなたが子供に対して「プロフェッショナル」かどうかも問われるのではないでしょうか?

よそ見ばかりする”集中力のない犬”。
高い所が怖くて貨物の上に飛び乗れない”臆病な犬”。


犬も人間と同じ生き物である以上、必ず短所はある。それを改善して一人前の麻薬探知犬に育て上げるのが菊地の仕事だ。

さて、親の仕事は何でしょうか?

考えさせらる番組でした。言葉が通じない動物に対する接し方は親にとって非常に参考になる点がありますよ。

機会があったら、プロフェッショナル仕事の流儀麻薬探知犬育成・菊地昭洋ぜひご覧になって下さい。

sb_ld_soudan.gif
うれしい報告

「ノリ勉」終わったよ!報告

小6 フローネ

◆明らかに今回の成果と思うことは何ですか?:

1.親が「子供をよく観察する」ようになりました。

2.親が「子供の言葉の裏側を想像する」ようになりました。

3.勉強についての会話が増えました。「今日の夕飯何?」ぐらいの気楽な感じで、子供と勉強の話ができるようになりました。(以前は勉強の話が出るとピリピリした感じでした)

4.7日間、ノリ勉の勢いのまま宿題をやり復習や予習もやっていました。ノリ勉が終わった今は、勉強してあたりまえの空気になっています。机に向かう時間が長くなりました。(先週までだらだら漫画、ゲーム、テレビだったのに…別人ですね)

(省略)

◆親にとって学ぶべき点はありましたか?:

たくさんありました。書ききれません。

子供は言わないだけで、勉強ができるようになりたいと思っているし、親が思っている以上にプライドもある。

親はよい伴走者なのか、これからずっと考え続けなければならない…。

ノリ勉をやってみて、こちら側に来てしまったなぁというのが正直な感想です。

中学受験もしないし、のんびりした田舎の雰囲気の中で、小学校のテストは簡単だから、そこまでの勉強でいいよねーなんて考えていたのですが、違いますね。

難しい問題の解き方を身に付けるべきだし(中学でも生かされますよね)、何より解けたときの子供のうれしそうな顔!

大きな自信になったようです。

我が家では、親が「約束を守ること」これが本当に大切なことでした。

追加の問題は一切出さず、30分以内でノリ勉を終えることを守りました。

子供は親を信頼してくれたようです。

もう一問やらせるんでしょ?なんて言葉は出なくなりました。欲張らず、まず一歩。なんですね。

◆子供のそばで勉強を見るってやっぱり非常識でしょうか?あと、お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか?:

できる限り見るべきだと思いました。新常識ですね。

中学生になってどう変化していくのか心配ですが。これから一年はじっくり見ていたいです。

7日間は考えてばかりでちょっとつらかったです。

でも一週間前と質が違いますよー。親の質が!

ノリ勉を終えた今も子どもと一緒に勉強していますが、とても楽しいです。

うれしい報告ですなあ・・・

【子供は言わないだけで、勉強ができるようになりたいと思っているし、親が思っている以上にプライドもある】

これは真実だと思います。例外はない。

長い間、そのことに気づかずに放置されると、どこかで賞味期限が切れることはありますが、小中学生であれば、チャンスはある。

親が「約束を守ること」で1歩を踏む出したフローネさん。

中学生になる準備もかねて、ますます頑張って下さいね。

  • ノリ勉
  • 10の鉄則
  • 中学受験コース
  • 復テ対策講座
  • 30点上げよう会
  • 公開テスト対策講座
  • 親カツ講座(夏まで
コース)
  • 親カツ講座(入
試実践コース)