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こんにちは、ストロング宮迫です。

ストロングが特にひいきにしているスポーツ選手は野球の松井秀喜選手とゴルフの宮里藍選手です。子供たちのお手本としても、その考え方や振る舞いは大いに推薦したい選手です。

松井選手については何度かここでも書きましたので、ここでは宮里藍選手を取り上げます。

NumberWebというサイトでこんな記事が出ていました。
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※この毎日親技は2012年5月18日に配信したものです

米メジャー初制覇を目指す宮里藍。今季の勝利の秘訣は”女優力”?

ホール間のインターバル、宮里はスコアカードに鉛筆を走らせる。そこにはスコアとは別に、暗号のように小さな数字が書き込まれている。

たとえば「S55 P5」「S43 P4」といった具合に。

これはそのホールのプレーを一打ごとに5段階評価で自己採点したもの。Sはショット、Pはパット。

ジャッジの基準となるのは「打った球がどこにいったかじゃなくて、自分に約束したことを最後までできたかどうか」である。

9番アイアンのハーフショットでグリーンのセンターを狙う。

7番アイアンのパンチショットでピンをまっすぐに攻める。

イメージがあいまいなままだったり、なんとしてもバーディーを取って追いつきたいなど余計な思考が入れば、結果はどうあれ点数は低くなる。

結果がどうであったかではなく、

「自分に約束したことを最後までできたかどうか」

を自己採点する。

勉強についても、皆さんに常々お伝えしていることです。

「受験の結果が出る前に合格を出してやる」というのも、その一環に類する考え方ですし、勉強を頑張るのが子供の仕事で、その結果は指示を出している司令塔の親の責任というのも、そうです。

「余計なことを考えずに、目の前のやるべきことをやる」

といえば、至極カンタンなようですが、これがなかなか難しい。

Number Web

今の宮里を見ていると、スコアを競い合う対人競技ではなく、体操やフィギュアスケートと同じ採点競技としてゴルフを捉えているように感じる。

今季の米ツアーでの優勝争いにおいても、自分の力が及ぶ範囲と及ばない範囲をはっきりと区別していた。

「相手が良ければそれまでの話。とにかく自分は自分のベストを最後まで尽くすだけ。リーダーボードを見ても本当にただの情報として、自分の今の状況と切り離して相手のプレーを見られた」



コントロールできるのはショットを打つまでの自分自身のことだけ。ボールの跳ね方や転がりまでは制御しきれるものではないし、周りの選手のスコアなど当然動かしようもない。

どうにもならないことに力を費やすのは無駄というある種の達観である。

子供と共に一生懸命歩んでいる親は、一生懸命なだけに、ある種の達観が得られずに、

すべてを努力や準備で支配しよう

として、うまくいかなくなっている親も多いように思います。

その過ちを犯さないために、宮里選手はショットごとに、そのショットの結果ではなく、ショットを打つ前の約束事について、自己採点しているわけですよね。

「こういうことをしようと思う」

「ここはこうやったほうが良いと思う」

もしかしたら、その判断が間違っている場合もあるでしょう。

でも、それは「結果的に」です。

その判断が間違っていたとすれば、次回は「判断するときに」間違った判断をした経験を入れて判断すればイイ。そうすることで精度が上がっていくのでしょう。

勉強も同じじゃないでしょうか。

「今回のテストではこうしてみよう」

準備したこと、努力してきたことを試すだけ。うまくいくときもあれば、うまくいかないときもある。でも、それは次回に活きる。

私たちはテストにおいて問題ごと、またはページごとの通過時間の記入を子供たちに求めます。

「いったいこのページの問題を何分でやったのか」

その時間を見ることで、子供たちが書いているメモや途中式や図などの考えた痕跡と合わせて見ることで子供たちにテストで何が起こっているのかがわかるからです。

1番、全問正解でした

それでOKとはならない。何分でやって正解したのかが問われるからです。

結果は問わない。その過程を問うているわけです。

宮里選手がショットごとに自己採点をするように、子供たちは問題ごと、ページごとに時間を記入する。

「慌ててしまって、時間の記入を2番以降できませんでした」

それは「自己採点」をせずに、ただやみくもに「頑張った」だけということになります。

「頑張る」のはすばらしいことだけれど、ただやみくもに頑張るだけなのは、結果についてだけしか「自己採点」しないと言っているのと同じです。

宮里選手は「それをしない」と言っているわけです。

1番がどうであったのか。2番がどうであったのか。

テストは、そばで見ていることができないので、「コーチ」は、時間の記入がないと重要な判断材料が「ない」ままに指導するということになる。

そうすると、家庭で意味のある「練習」つまり勉強ができにくくなります。

宮里選手も実践している「ビジョン54」を提唱している先生は、こう書いています。

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本気で練習するつもりなら、時間を無駄にせず、有意義に使おう。

多くのゴルファーたちが、いかに打っているかを見せつける勲章のように、手にマメをこしらえている。

でも、それでなにが達成できたのだろう?

ほとんどのゴルファーが、質よりも量と教えられた練習文化のせいで、ゴルフの注意欠陥障害(GADD)を引き起こしている。

練習場でろくに考えもせず、目的もなく百個のボールを打つ練習は、実のところコースでも注意力散漫に不安定なスイングを繰り返す癖をつけているだけなのだ。

どうしてコースに出ると練習場と同じようにできないのかと首を捻る!

ゴルフ「ビジョン54」の哲学

「練習場でろくに考えもせず、目的もなく百個のボールを打つ」は、勉強に例えれば、「何時間机に座っているか」でしょう。

「目的もなく百個のボールを打つ」ことに意味がないように、「机に座っている時間」に意味はない。

「机に座っている時間」=「成果のある勉強をしている」じゃないですもの。

いや、ただ漫然と成果もなく机に座っていることが「注意力散漫」を生み、よろしくない「癖」をつけているだけなのだとも言い換えられましょうか。

多くの子供たちは勉強中に自らで「自己採点」ができません。ゆえにそばで見ている親が「自己採点」をしてやったらイイと親技では提案しています。

「正解したから良い、不正解だからダメ」という結果についてのみの判定なら塾の先生がします。

そうじゃない、家庭における過程の「自己採点」こそが明日につながる。それができるのは、そばに付く親だけ。

そのためには約束事がなければならない。約束を守って勉強する!

丁寧な字で書いているか?

テストのつもりで解いているか?

途中式や図を書いているか?

筆算は丁寧に書いているか?

問われたことに線を引いているか...etc

きったない字で書き散らしているけど90点でした!

結果からいえばグッドかもしれないけれど、ボクから言わせれば、NO!

次がないから。

30点だったけど、丁寧に書くをキッチリやった!

それなら次がある。丁寧に「早く」書く練習をして時間を確保するようにしたらいいし、筆算を「早く」そればイイ。

40点、50点の望みがあるから。

約束事というのは積み重ねていくと、どんどんレベルが上がっていくという性質があります。

「丁寧に書く」が当たり前になれば、それはもう約束事からはずれ、次の新たな約束事が追加されるわけですから。

これは勉強でも習い事でもそうでしょうが、成績が上がり続けるものがいる一方で、成績が悪いまま微動だにしない人が出てくる。

成績が上がり続ける人は日々「自己採点」を繰り返しますます良くなり、成績が悪いまま微動だにしない人は成績が悪いゆえに、時間だけをかけ続けているゆえに「結果」に囚われ、ますます質の悪い勉強を続けるという現象が生まれる。

必然でしょう。決して偶然なんかじゃない。

もう1つだけ、「ビジョン54」について書かれている別の本にこういう記述があります。

ケン・ブランシャーという学者が面白いことを発表しています。

ブランシャーによると人の成長には4段階あるというのです。

まず第1段階は「Instructed」つまり教えられるとか教育を受けるということです。

第2段階が「Convinced」自覚すること。

第3段階が「Work together」一緒に作業を行うことです。

第4段階が「Delegate」代表するということです。

私が目指しているのは第4段階の「Delegate」にみんながなってくれることです。

第1段階はたぶんに一方通行のところがあります。言われたことをやるだけですから、本人もあまり考えていない。

上から押しつけられたものを覚えるだけではあまり意味がありません。


誰かいいコーチに教えてもらったから安心ということではないのです。

第2段階の「自覚する」ということは、教わったことを自分のなかで理解し、消化することです。

こうするように教えられたけれど自分には合わないとか、もっとこうしたほうがうまくいくとか、取捨選択をしていくのが第2段階です。

第3段階はコーチの腕の見せどころです。教わったことを理解し消化できたら、今度はこちらから質問を投げかけます。

最初はコーチがしますが、最終的には自分で自分に質問を投げかけるようにします。

大きな目標はなんなのか。中期的展望のなかで目標はなんなのか、何に幸せを感じるのか。どんな人間になりたいのか。

そのために何を犠牲にでき、何を犠牲にできないのか・・・。

そういったことまで質問の範囲を広げていったほうがいいでしょう。

目標に向かう気持ちを整理し、クリアにしておくのが第3段階です。

この段階で目標を達成するために何をすべきかがわかってくるでしょう。

一方通行だった選手とコーチの関係が相互通行になる。

お互いにシグナルを出し合い、それに答え合う関係を築いていかなければなりません。

そして目標に向かって自分の足で歩んでいくことができる人だけが、第4段階「Delegate」に到達できるのです。

ここまできたら、自分で自分のコーチになれます。私の存在は必要なくなり、コーチと選手が1つに合体してしまうといったところでしょう。

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子供の勉強という面で考えていくと、第1段階を経て、第2段階と第3段階が合わさる形になると思います。

第2段階の「教わったことを自分のなかで理解し、消化する」ことが子供自身ではうまく機能できない場合がほとんどです。

習ってきたけど家に帰ってみると半分も解けないなどの現象が起こる。そこで、それを促進するために、第3段階の「こちらから質問を投げかけ」を通じて、理解し消化するまでもっていく。

また、繰り返しやって「はやく解ける」ようにしていく。

まさに「Work together」一緒に作業を行うです。

勉強がよくできる子供には結構見られますが、机に座ってブツクサ独り言をつぶやいている。あれなんかはまさに「自分で自分に質問を投げかけ」ている場面でしょう。

また、上記のような個別の勉強の進め方を「Work together」するとともに、

大きな目標はなんなのか。

中期的展望のなかで目標はなんなのか、

何に幸せを感じるのか。どんな人間になりたいのか。

そのために何を犠牲にでき、何を犠牲にできないのか・・・

などを親が子供たちに投げかけてやる必要もあるでしょう。

「受験」をそれぞれの家庭がどう位置付けるのかなどもここに入ります。

なぜ勉強する必要があるのか?などは親が子供に対して答えるために本音で真剣に考えておくべき究極のテーマです。

「Work together」ですから、親の考えをぶつけながら、子供自身の思いや志向にも耳を傾けなくてはなりません。

「勉強するのはあなたのため!今頑張らないといつ頑張るの?」は、よく親が口にするフレーズですが、まったくもって子供たちには届いていないメッセージになっていることを親は肝に銘じておくべきでしょう。

また、よく「子供に自覚が足りない」と嘆く親の方がいますが、あくまでも「Work together」でそれを補ってやる必要がある点も知っておく。

どうして一人で頑張れないのだろう?

どうして自分で考えながらやらないのだろう?

という素朴な疑問は即、親の子供へのこれまでの接し方の結果であるわけですから。

あなたには、あなたの「ビジョン54」がありますか?

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うれしい報告

復テ対策講座生からの報告

小5 豆さん

第4回カリテが終了しました。

( )内は基礎問題得点

4科総合:414→347→385→376
国語:100(38)→91(44)→ 97(36)→122(41)
算数:141(50)→124(50)→127(40)→138(50)
社会: 82→77→73→52
理科: 91→55→88→64

今回のカリテ対策でとった方針の確認をしたいと思います。

・算数:栄冠ができたらその類題は省略する(効率化)

・国語:授業前に長文を親子で読む
(語句の説明/関連した話題/ポイント指摘で文章を印象づける)

・理科:社会と同じく授業のノート+αのまとめノートを作る
※点数があまりにも乱高下しすぎるのは得意/不得意に左右されて満遍なく身についていないと考える。
(読みながら自分の声を聞き、書いたものを目で見て覚える)

イケドンシートの下方にある、理解する→できる→速くできるの部分に

理解する:100%正答
できる:200%正答
速くできる:時間半分

を基準で印を付けています。

類題ごとに分類したシートを下方の○印を目印に『今日の分はこれ!』とこなしていました。

見つけやすいように○がひとつ以下のシートにはピンクの付箋、2つのものには白い付箋をつけています。

「5年生で理科社会頑張っておかないと苦労しますよ・・・」

これがストロングの口癖です。

中学受験では算数にどうしても意識が集中してしまいがちで、算数さえなんとかなれば・・・と算数にすべての力を注いでいる方も多くいます。

それはいいとして、理科社会、頑張ったら挽回できる基本だけはキッチリおさえておかないと、あとから理科社会を挽回するのは思っているよりも難しいというか、できません。

いろいろ試せる5年生ではありますが、理科社会もしっかりいけドンシートで頑張ってほしいと思います。

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