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こんにちは、ストロング宮迫です。

今春の入試でも結構出題された小惑星探査機「はやぶさ」については皆さんよくご存じだと思います。
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※この毎日親技は2011年5月21日に配信したものです

7年、60億キロの旅から帰ってきたその「はやぶさ」搭載の帰還カプセルの微粒子の中間結果がこの3月に発表もされました。

今年も引き続き重要な注目を集める時事問題となるでしょう。なので注目はしておいてほしいのですが、それはさておき、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のサイトに小惑星探査機「はやぶさ」のミッションが記されています。

プロジェクト概要

小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)は、小惑星探査を目的に開発された探査機です。

「はやぶさ」 が探査するのは、地球の軌道と似た軌道を持ち、日本のロケット開発の父である故糸川英夫博士にちなんで「ITOKAWA」(イトカワ)と名付けられた小惑星です。・・・・

「日本のロケット開発の父」である糸川英夫さんが戦前に設計に携わり、太平洋戦争直前に正式採用されたのが一式戦闘機「隼」

その一式戦闘機「隼」が小惑星探査機「はやぶさ」になって「はやぶさ」が目指したのが小惑星「ITOKAWA」(イトカワ)・・・なんていうロマンチックな話がストロングは好きなのですが、それは「誤解である」とWikipediaには書いてありました。

ただ日本人を歓喜させた小惑星探査機「はやぶさ」にまつわるものにを糸川英夫博士にかかわる名前が付いていることがストロングにはうれしい。

それはロケット開発において糸川英夫博士がなめた辛酸について何冊かの本を読んだことがあるからなのでしょう。

糸川英夫博士は言います。

飛行機の設計においても、ロケットの開発でも開発において苦労したのは、人間関係であったと。

たぶんそうした苦労の果ての成果として『糸川英夫の創造性組織工学講座』などが位置付けられ、日本の課題でもある「研究開発とマネジメント」の問題などにもつながっていくのでしょう。

さて、皆さんに紹介したかったのは

糸川博士がパリ工科大学での講義の演題で話したという「嫉妬と恨みのマネージメント」の中の話です。

戦後、糸川ロケットを開発する過程での実験とその継続も、まさに人間関係の苦労が最大の難問だった、どんな苦労の仕方だったということも話されている。

糸川博士の中学校から大学までの同級生が、その頃の朝日新聞の科学部長をしていた。

糸川博士は、

「彼だって一中、一高、東大出の秀才なんだ。だけどたまたま私と同級生だったばかりにどうしても一番になれなかったのだ。自分は勉強をしているという意識などなくて、どちらかというと偏執狂で、興味にかられて文字通りしらみつぶしに問題を解いていただけなのだけれど、結果として大変な量の勉強をしていたようだ。

彼は気の毒だけども、勉強だと思ってやるから、私の勉強量に追いつくのは大変だったのだ、ということを後年こうして気がつかされたのだ。その科学部長はどうも私を恨んでいたようだ。これが私の研究にとって大変迷惑なことになったのだ」

と。

糸川博士のロケット実験、それは実験だから当然完成に至らなければ上がらないものなのだ、だから実験をしている。

ところが、ロケットを実験発射する度に朝日新聞は

「糸川ロケットまた失敗!」

と一面記事に大見出しで書き立てる。

そのためにだんだん予算を取るのが大変になって、それに最大のエネルギーを費やさなければならないようになったそうです。

しかしついにロケットは上がった。



最後に糸川博士は

「自分が人に対して何の悪意もないからといって、自分の存在そのものが他人にとっては悪だということにもなるのも人間の悲しさだ」

と語られています。

「興味にかられて文字通りしらみつぶしに問題を解く」人と「勉強だと思ってやる」人の差は絶対的に埋まらないということですよね。

だから、皆さんもご自身でも、また広告宣伝を見る際でも、勉強と感じさせないで実は勉強させる方法に魅力を感じるのですよね?

理科の実験教室なんかもそうでしょう。さまざまな体験をさせる「教室」なんかはたいていはそういうコンセプトに基づいて設置されているはずです。

ただし、受験体制に入れば、もうそんなことは言っていられなくなるわけです。体験があろうがなかろうが、この実験は何のためにやって、どういう研究をしたものかはわからなくちゃテストでは答えられないわけです。

日本全国を旅して、山地山脈、特産物に農業や工業なんて調べる時間がある人はいない。行ったことなくても、「日本アルプス」とか標高が高いところは寒いとか、石油化学がなにかがわからなくても、「石油化学」と答えられなくちゃいけない。

その兼ね合いが難しいわけです。

だから多くの意識の高い人は小さい頃からあれこれ経験させるように動いている。

一方で、体験はなくても、理屈を机上の空論で教わったら、それを使って理屈で考えて、解けるようになることも重要です。「地球は自転している」と言われますが、ほとんどの人は「自転している」のを見たわけではなく、理屈で考えたら確かにそうなるとしている。

限られた生涯ですべて、あらゆることを体験・経験することはできないわけですから。

親技は「興味にかられて文字通りしらみつぶしに問題を解く」ように持っていくことを理想としていますが、どこかの時点で割り切って「勉強だと思って」やって、その上で一定以上の成績を取ることを目標にしています。

「勉強だと思って」やっても「一番」にはかなわない。でも、「一番」である必要もないと思っています。

それぞれ皆目指しているところも場所も違うわけですから。

しかし、「一番」を目指すなら、

自分は勉強をしているという意識などなくて、どちらかというと偏執狂で、興味にかられて文字通りしらみつぶしに問題を解いていただけなのだけれど、結果として大変な量の勉強をしていたようだ。

でなくちゃならない。

問題は↑↑↑じゃないのに、「一番」を目指すこと。

それをやれば、「嫉妬と妬み」満載の他人にケチばっかつける、しかし必要以上に地位や名誉は欲しいとなれば、「科学を一面トップにした男」木村繁 こんなふうになっちゃうってわけです。

今、親技でやろうとしていることは、くしくも糸川博士が昔書いた「糸川英夫の入試突破作戦」にいくつもの点で合致します。ぜひ機会があれば読んでみて下さい。図書館などにはあるかもです。

ちなみに「糸川英夫の入試突破作戦」にはこういうのがあります。

76ページ

入試の真髄は自分との闘いである、と書いた。自分の欠点、弱点、弱味から目をそらそうとする「逃げ」の姿勢との闘いである。

私自身、学校時代をふり返ると、中間テスト、期末テスト、入試、いつでも「試験」の前になるとムヤミヤタラに映画が見たくなって困った。

当時は・・・・後世に永く名を残すようになった名画の全盛時代だったから、いつも見たい映画があった。

それが試験の前になると、ムラムラと見たい気持ちが湧いてくるのである。それを「試験がすんでから」と自分に言いきかせる。

ところが、映画好きの、もう一人の私が反抗する。

「映画は1週間で替わるのだ。今見なければ永久に見るチャンスを失う。それに、試験までは、まだ1週間もあるのだ。この間に、たった2時間で映画は見られるのだ。そして、この2時間で感動し、満足したら、お前の勉強は一段と能率が上がるのだ。

何も試験だけが人生ではないのだ。およそ、試験などはくだらんものだ。要するに一夜漬けの単なる記憶のテストに過ぎないのではないか。人間が本来持っている個性の発揮も、創造力の火花も、そこで散りはしないのだ。

映画は違う。その中に本当にお前を育てるものがあり、それは後年のお前の人生に、永く永く残って、それこそ人生の糧になるのだ。

それに、オレは試験を受けないとは言っていない。くだらないのは百も承知で、試験勉強も充分やるといっているのだ。ただ、その間に、2時間だけ、映画を見るのが、そんなに悪いのか」

なんと説得力のある言葉であり、発想ではあるまいか。人間は「逃げるため」の論理をデッチ上げる天才である。

私にとって試験前は、いつも名画を見たい、待てない、今すぐ見たいとダダをこねる自分と、待て、映画は試験がすんだら必ず見せてやるとナダメる自分と、2つの自分との闘いがあった。



ある時は、みごとな論理で、ある時は、華麗な情動で、現実逃避への欲求をそそる。

恐らく、この自分の中に内在している、逃げの心があるか、ないか、それに従うか、闘うかが、他の生物と人間を区別したであろうし、人間の進歩というものがあるとすれば、この闘いを続けられるかどうかで決まるのであろう。

糸川博士はこの「闘い」に圧倒的に勝ち、ストロングは負けた。

ストロングは常にもう一人の自分が言う、何も試験だけが人生ではないのだ。およそ、試験などはくだらんものだ。要するに一夜漬けの単なる記憶のテストに過ぎないのではないか。人間が本来持っている個性の発揮も、創造力の火花も、そこで散りはしないのだ。が勝り、勉強をせずに、ひどいのは「名画を見た後でさえ」机に座ることなく、テストを受けた。

自分でも信じられない・・・・

自分でもビックリするくらい「現実逃避」を繰り返し、入試では当然ながら、コテンパンに打ちのめされた。

さらにひどいのは「なぜこうなるのだろう?」と思っていたこと。

あったり前じゃないか!!に気づくのに10年を要した。

そして、今ストロングと同じように「現実逃避」を繰り返す子供たちに、また「子供のやる気が出るまで待とうか?」と思っている親の方に

つべこべ言わずに、親子で机につき、鉛筆を動かせ!この現実逃避野郎!いくぞー!ハイ、1番!

と鬼の形相で迫っています。

それは仮に「興味にかられて文字通りしらみつぶしに問題を解く」よりもレベルが低い「勉強だと思って」やったとしても、現実逃避よりは100倍イイと思っているからです。

現実逃避は一度踏み込めば、クセになる。今以上に「みごとな論理」で、あなたやあなたの子供に襲いかかる。

日々の課せられる勉強はそれとの闘いなのです!押忍!

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週刊 親技からのお知らせ

うれしい報告

ノリ勉終わったよ!報告

中3 ぴんまいさん

◆明らかに今回の成果と思うことは何ですか?:

最後には、素直に私と一緒に勉強するようになったことです!びっくりです。

◆子供のそばで勉強を見るってやっぱり非常識でしょうか?
あと、親にとって学ぶべき点はありましたか?:

最初は考えちゃいました。自分はそんなことなかったからなぁと。

しかし、勉強のやり方もわからんちんだし、1年からの英語がまったくわからんちんの坊主を一人にしたらもっとひどいことになるのでそばで見てやる癖つけてよかったです。

金子みすずさんの「こだまでしょうか」が身に染みました。

こちらがブチ切れるともうおしまい。これ、最初の2日間はやっちゃいました。

私のイライラが伝わり、息子も切れだす。しかし、ノリノリでやらんと意味がないんで、頑張って演技して、(内心はイライラもありました)やったら、なんとかついてきました!

だから、息子でなくても職場でも、こっちの出方次第だよねーと学びました。

◆お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか?:

楽しかった!5日目は、苦労しましたが。

◆先輩たちの記録は読みましたか?それは参考になりました?:

読みました。同じ躓きの方もいらっしゃったので、参考になりました。私は体が疲れやすくて、自分に鞭打ちながら、毎日をこなしました。

朝4時に起きて家事やって会社いってるんで、夜は眠くて眠くて、ほんまに大変でした。でもなんか息子が日々変わってくるのがうれしくて、頑張れました!

重要英文として、息子が選んだものは、進研ゼミに載っていてそんな合致を探して、喜んでるのみると、まったくこいつ、変わってくれたじゃん!と思います。

実は、大会があったりして、1日あけてしまったり、喧嘩して1日あけてしまったりしたので、単語の正解率はよくなかったのですが、今朝も、あのチョッキンしたカードを使って単語問題だしてやりました。

そしたら答えてたから(昔なら、無視か、うるせーな、という)少し自信ついてきたのかと思います。

数学はこれからです。楽しみです。がんばりまーす。

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