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こんにちは、ストロング宮迫です。

先日、「平成ジレンマ」という映画を見ました。

この映画は、このメルマガの読者のお父さん、お母さんが思春期だった頃、

1980年代、社会問題となっていた非行や登校拒否の子供達を、激しい体罰を含む訓練で再教育していた戸塚ヨットスクール。

訓練生の死亡や行方不明事件を起こし、時代のヒーローから一転、戸塚宏校長は・・・・

あのとき時代は何を裁き、今にどう繋がっているのか。

モンスターペアレンツの出現や学級崩壊など混迷を極める教育現場。平成ニッポンが抱えるジレンマが、スクリーンに浮かび上がる。

というものです。戸塚ヨットスクール、覚えていますよね?

公式サイトに

是枝裕和氏(映画監督・テレビディレクター)が

「犯罪者」戸塚宏にさらなる社会的制裁を加えるためでは、もちろんない。

戸塚事件を、日本の教育を考えるための私たちの共有財ととらえ、正面から向き合おうとする姿勢につらぬかれた90分。

と書き、

森達也氏が(映画監督・作家)

問いはある。主観もある。でもあなたへの答えはない。

なぜなら答えは、この作品を目撃したあなたが考えることだから。

と書いているように

「見て考える」映画となっています。

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あなたも機会があったら見てみてほしい。ボクも、もう1回見てみるかなと思っているところです。

これに関連していくつかの本を読み返したりしているのですが、精神科医の町沢静夫さんが主に「ひきこもり」について10年ほど前に書かれた事例がたくさん載っている本にこういう一節があります。

厚生労働省の定義によれば、「ひきこもり」とは、「6ヶ月以上自宅にひきこもって、会社や学校に行かず、家族以外との親密な対人関係がない状態」のことをさします。

それを踏まえて、

閉じこもりの人の共通点は、親に依存し、活力がなく、無気力なことです。それでいて親を嫌うのです。

依存と拒否が共存するのです。

ボクは「ひきこもり」の人と接したことがないので、なにかを述べる資格はありません。しかし、この「閉じこもりの人の共通点」は、ひきこもりではない普通に暮らしている「子供たち」に結構見られるタイプです。

もっといえば、10年前に比べて「依存と拒否が共存」している子供たちが増えているように思えます。「依存と拒否が共存」している子供たちというのは少し説明が必要かもしれませんね。

町沢静夫さんの本にも出ているのですが、例えば、何年も家に閉じこもって自分の部屋で暮らしている人がいます。どこにも行かずに部屋で過ごしたって、腹は減ります。そういう場合、もちろん親が食事の支度をして、部屋の前に食事を置く。それ以外にもなにか用事があれば、あれ買ってきて、これ買ってきてと紙に用事を書いて頼むわけです。

こんな風景をテレビなんかで見たことがある人もいるでしょう。つまり、「依存」ですよね。それもそれなしでは生きていけないわけですから完全に「依存」している状態です。

しかし、「完全に依存している」状態にもかかわらず、閉じこもっている人は食事を作り、用事をしてくれる人を嫌う。つまり、

閉じこもりの人の共通点は、親に依存し、活力がなく、無気力なことです。それでいて親を嫌うのです。

依存と拒否が共存するのです。

この「依存と拒否が共存」している子供たちを現在結構な割合でボクも見るわけです。

これって一言でいえば「甘え」とボクは表現します。依存しているのに「あっち行け!」なんて外に出たら言えないでしょ?

会社で給料もらっていて、社長が嫌いだから仕事しない!なんていえばクビになる。それと同じで、「内」で通用して「外」で通用しないものはボクは大きく「甘え」と分類しています。

さて、お宅は大丈夫ですか? 甘やかしていませんか?

それってなにかをキッカケに「ひきこもり」になってしまう予備軍とも言えるでしょう。

では、なぜ親は子供の閉じこもりを許してしまうのか?

読者の皆さんも不思議に思うことでしょう。

精神科医の町沢静夫さんが閉じこもりの子供の母親に聞くと、

部屋から入ろうとすると、「子供が怒るから」とか「傷つくから、部屋に入らないほうがいいと思った」と言うのです。

だからといって、そのままにして放っておいたら、最終的には、子供は生きていくことができなくなってしまうのです。

結局は、そのままにしておくほうが、子供を大きく傷つけることになるのですが、そのことがわからない親が多いのです。



とても迎合的なのです。

そんなふうに子供に迎合的に接していることが、子供にやさしいこと、親切なことだと思っているところに、親の愚かさがあります。


そんな親に何か精神的な問題があるかといえば、ほとんど特別な問題があるわけではありません。

しかし、両親ともに子供に対して毅然とした態度がとれない、ことに子供を過保護に育て、母子密着が強いということでは共通しています。

そして、父親のほうは、子供に対してほとんど存在感のない、弱い場合が多いといえます。

このあたりの見立ては先に紹介した戸塚宏校長も同じ結論を著書で述べています。

ちなみに「母子密着」とは、町沢さんによれば、



母親が子供をかわいがり、取りこみ、まるで恋人同士のような関係になってしまいます。それが母子密着です。


母子密着になるのは、母親の側に不安が多く、子供に愛情を注ぐという名目のもとに、子供を自分の慰めにしているからです。

それは母親のほうが精神的に子供に頼った状態なのです。

しかも親の側に強い不安があれば、子供もまた不安を感じるので、母親に一層くっつくことになります。

と書いておられます。

こんな風に書くと時々、「ストロングも親技なんて言って、子供の勉強を見て協力しろと言っているじゃないか。それって過保護でしょ!」なんて言う人がいます。

先の記述でいえば「母子密着じゃないか」とも。つまり、勉強を手伝ってやる行為そのものが「子供を過保護に育てている」に当たり、「母子密着」を促進しているというわけです。

「勉強は自分でするもの」という考えの方には特に多い意見でしょう。

もし「子供の勉強を見て協力する、手伝う、付き合う」こと自体を過保護というならそれは、過保護です。

ただ勘違いしないでほしいのは、親技では、

子供に負荷をかけます!それも毎日です!

「今日は忙しいから勉強はなしね!」とか「今日はお酒を飲んだから付き合えないよ!」なんて言っていられません。だって毎日なんだから。

もちろん子供のレベルを考えて、今よりも少し上の負荷をかけていく。これってラクか?と言われれば、キツイです。

だって低い階段かもしれませんが、踏ん張って上に上がらないといけないんですよ。頑張りも見せなきゃいけない。

親技を真に実践している家庭で子供に「ラクか?」って聞いたら、それが本当に親技かどうかがすぐわかる。

たいていは子供が「キツイ!」「勘弁してください」と言うからです。

めいいっぱい勉強という負荷をかけているんですよね。なので「子供の勉強を見て協力し、手伝い、付き合って負荷をかける」のが過保護というならそれは過保護といえます。

最後に「嫌う」についても少し書いておきます。

親技を駆使する家庭の子供たちのほとんどが親のことを「うざい」と思っています。

だって自分のちょい上の負荷をかけてくるんです。面倒な存在には違いない。だから、子供は反発します。しかし、この反発と先に出てきた「嫌い」は違います。

町沢さんの言う「嫌い」は「拒否」のことです。

反抗期で反発する。これは皆一緒。

そのあと反発しながらも、「受け入れてやる」か「拒否する」か、ここに大きな分かれ道があります。

「甘えた」子供は拒否します。

いや、拒否するのではなく、拒否できる。拒否しても許されるんですね。

ぜひ今日を機会にそのあたりについて考えてみてください。

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うれしい報告

高校1年・大学1年 マジェールさんからのメール

ストロング先生、上の子が京大に決まり、下の子も同時受験で地元の公立トップ校に決まりました。

先生には何と御礼を申し上げたらよいか…5年前にメルマガで相談に答えていただいてから、節目節目では先生からアドバイスをいただきました。

2人とも中学受験をせずに公立中学に進む時も、ご指導いただいたお陰で親の気持ちもぶれることなく、この春までまっすぐに進むことができました。

周りで何人かの同級生が難関私立に合格し、使用している問題集やプリントを見るたび公立の学校の内容に不安が募りましたが、その時も的確なアドバイスをいただきました。。

具体的な不安にお答えいただいたことで今日明日のやるべきことが見えたので、『10の鉄則』を読んで5年先を考えました。

その5年先がやってきて、2人ともよく頑張ったと初めて褒めました。

2人とも、高校1年の内容までやって高校受験ができましたので、入学順位は知らされていませんがトップに近い順位で合格できたと思います。

上の子は、その勢いで手を休めることなくいったことが勝因ではないかと思います。貯金があった分、クラブも高3の6月までやり、塾には行かずに学校と家庭学習で第一志望の京大に合格できたのはメルマガや『10の鉄則』を信じてやってきたご褒美でしょうか。

とはいえ、高2の後半からは勉強についてはほとんどタッチせず、目標設定と体調管理だけをしただけですが。

下の子は上の子の基本ラインに沿ってやる予定ですが、様子を見て引き出しの出し入れをするつもりです。同じ環境で育ったとしても兄妹は違うですよね?本人はもうクラブに行っていますが、少し上の子とは様子が違いますので気をつけます。

先生が主人におっしゃってくださった私立中学、私立高校、私立大学に進んだ時の費用の差額をお小遣いでもらえるように主人に交渉中です(^ε^)

不真面目な親技生でしたが、ありがとうございました。感謝の言葉しかありません。

先生のご経験と親技の真髄と優しさが多くの方の目に触れることをお祈りしております。御身体にご留意ください。

マジェールさん、ありがとうございました。そして、おめでとうございます。

だんなさんからは「バイト代」をきっちり回収してください。

下の子もこれからさらに能力を伸ばしてきっちりいきましょう。

兄弟で成績がイイが「成績がイイ子の親」ですからね。

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