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こんにちは、ストロング宮迫@親技.comです。

だんだんと「入試の音」というのか、「声」というのか、それが大きくなり始めましたね。

子供たちは今まで以上にテスト結果を気にしたり、問題が解けないとヤケを食ったり、地団太踏んだりすることが多くなります。

それが普通です!当たり前なことですから。今の状況に対して身体が正しく反応してるってことでもあります。そうした1つひとつのことを通して、子供たちは成長していく。

そして、実際にそうした状況から子供が殻を破って成長するためには、子供をフォローして付き合う人が必要です。

親の言う「問題が解けなきゃ、解けるようにすればイイだけ」は正しいし、「自分がこれまで頑張ってこなかっただけじゃないか」という指摘はスジとしては通っているけれど、子供の話や気持ちを聞いて、どうであれいったん受けて止めてやって「じゃあ、どうするか、どうすべきかを考えようや」って寄り添ってやってください

正しいことも、スジが通っていることも、相手が「そうだね」ってならないと実行は難しい、実現しないから。

「わかるわ~その気持ち!」がフォローする者がすべき第一歩です。

面倒でしんどいけれど、子供の成長には欠かせない。3歩進んで2歩下がっても、1歩は前進する。「わかるわ~その気持ち!」が言えなければ、前進なくして後退あるのみになる。大事な1日です。1ミリでも前へ!です。

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※この毎日親技は2016年11月7日に配信したものです。

さて、プロ野球は北海道日本ハムファイターズが広島カープに勝って日本一になって幕を閉じました。大逆転で日本一にまで上り詰めたその北海道日本ハムファイターズの2016年シーズンのチームスローガンは「爆ぜる」でした。

「爆ぜる」ってなんて読むか?

北海道日本ハムファイターズのサイトにその説明があります。

爆ぜる(はぜる)

爆ぜるの意味は「栗の実がイガを破って弾け出るように、草木の実などが熟しきって裂ける。割れて飛び散る」。

現状に甘んじることなくプレーや人間性の成熟度を高め、昨シーズンの自分、昨日の自分を超えようとする個々の選手の意識がチームとしても殻を打ち破る源になる。

ベンチから爆ぜるようにグラウンドに飛び出していくファイターズらしさを貫き通し、チーム・フロントが一体となり、スタジアムの内外を問わず常に新しい挑戦をし続ける意気込みを表現しています。

なかなかイイ言葉だと思いませんか?

「爆ぜる(はぜる)」って言葉は普段あまり使わないと思いますが、たとえばコーヒーの生豆を焙煎するとき「豆が爆ぜる」なんていう。

ボクは週に1回コーヒー豆を焙煎するけれど、焙煎するとコーヒー豆は必ず2度爆ぜる。これはコーヒー豆が加熱によって、収縮と膨張することから起こるらしい。

ただコーヒー豆にも子供と同じように個性があって「サイズの大小」「厚み」「含水量」「精製方法」「成熟度合」などによって爆ぜ方が違うんだな。

子供も「性格」「経験の厚み」「愛情の含水量」「育った環境」「成熟度合」がそれぞれみんな違う。

だからね、爆ぜ方だって違ってきて当たり前。

ただ子供もコーヒー豆と同じように、必ず爆ぜる。必ずだ。

親の元から離れていくまでに、きちんと「焙煎すれば」2度か2度以上、子供は爆ぜる。

ただね、火の通りやすい性格の豆(子供)もあれば、大きくて厚みがある豆(子供)だと、うまく焙煎しないと熱が芯まで通らず、豆(子供)がふくらまない。
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お肉と一緒で高温でガッと焼くと、いい匂いはするけれど表面だけ焼けて、お肉の中心部は生の状態のままってことがあるでしょ?

お肉は10段階くらいの焼き方がありますよね?

どこまで焼くかは、お好みなんですけど、焼く側はどこまで焼くつもりなのか決めていなきゃいけない。

同じようにコーヒーの生豆も子供も「焼き方」は何段階もあって、どこで煎り止めるかは「お好み」だけれど、ここくらいまでは煎るよって腹積もりがなきゃいけない。「ここまで」って決めてても、いろんな状況から自分が思った通りにはなかなかならないけどね。

どこまで焼くかは各家庭のお好みで決まるけれど、それでも最低2回は子供を爆ぜさせてから社会に出してやりたいってボクは思っています。

で、ボクが生豆を焙煎していて感じるのは、じっくり慌てず一定の時間をかけて煎ると、豆がよく膨らんで、それぞれの個性が存分に出たコーヒーにありつけるってこと。
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それがおいしいかどうかは主観の問題だから、それはぞれぞれが判断したらイイ。

大事なのは、その生豆(子供)が持っている個性を存分に引き出すってことだし、絶対に引き出してやるぞ!って気持ちだから。

出てきた個性が自分に合うか合わないかは別問題で、自分が想定しなかった個性が出ることだってあるからね。

コーヒー豆は、ボクのわずかな経験から言うと、火力が強すぎると、豆は時間的に早く爆ぜるが、早く爆ぜると煎りムラが出やすい(ように思う)し、だからといって火力が弱すぎて、じっくりだけど、時間をかけすぎて煎ると、爆ぜはするが香りが薄い、気の抜けたビールみたいにスカスカの味になる(ような気がする)。

もちろんこの話は、期限が決まった入試に向けて、火力を必要以上に上げすぎて早く「爆ぜさせよう」とすると「煎りムラ」が出て、入試までたどり着けないか、たどり着いてどこかに入学しても、そこでの後処理がタイヘンだって話のたとえだし、だからといって期限もなく、弱い火力(負荷)でしか煎らないと、子供の身体はでかいが、中身はスッカスカになるっていうたとえ話です。

「子供に負荷はかけたほうがいいかもね」ってことじゃない。必ず負荷をかけるべきだ!

負荷をかけて階段を1つ1つ上がり、違う風景が見える経験をさせるべきだとボクは考えているし、そっちのほうが喜びも達成感も感じられて、自己肯定感も高まって、子供が勝手にノリノリで進んでいくから。

だからといって、火力を上げすぎて、慌てて短時間で負荷をかけすぎると、確かに表面は焼けているように見えるけれど、子供の中心部分は生焼けってことになる。見た目はできあがっているように見えるが、中身は全然っていうね。

もし今回の話が分かりにくいと思った方は、たとえば、ここ「偏差値55の壁」の前半部分で書いた中学生のテスト結果の推移と状況を読んでいただくと、よりわかりやすくなるでしょう。

ここではエッセンスだけを紹介すると・・・

7月期末テスト39点(社会なんてキラ、わかんないよ状態)

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

9月実力テスト82点(私、得意になったかも・・・状態)

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

10月中間テスト47点(社会の先生の授業がよくわかんないという言い訳状態)

ここで出てくる中学生は「1回目の爆ぜ」を9月の実力テストで経験したとボクは考えています。

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「1回目の爆ぜ」いわゆる「1ハゼ」が起これば、引き続き火力を維持して焙煎し続ければ、2度目の爆ぜは一定の温度まで上がれば、必ず起こる。必ずだ!

しかし、この子の場合は、「1ハゼ」が起こったあとに火力を弱めた、いや火を切ってしまったために「1ハゼ」が起こった後で煎り止めしてしまった状態になったということでしょう。つまり焙煎をやめたんですな。

だから「2度目の爆ぜ」いわゆる「2ハゼ」が起こらない。火力を切れば、そりゃあ子供という名の「生豆」は煎り止まる。当然だ。浅煎りも中煎りも中深煎りも深煎りもそれぞれの味があるけれど、子供は「1ハゼ」で煎り止めると、浅すぎるというのがボクの見立てです。

じゃあ、もう二度と「2ハゼ」は起こらないのか?

起こる。起こせる。もう1回火力にかけて焙煎すればね。あとはそれを誰がするのかってことだけで。

もう1回火力をかける、かけ続ければ、いずれこの子にも「2ハゼ」は起こる、いわゆるダブル焙煎だ。

コーヒー豆のダブル焙煎にはメリットもデメリットもあるけれど、子供のダブル焙煎、1回火を止めて、再び冷めた状態で再焙煎する場合は、1回の焙煎で二度爆ぜさせるよりも手間も時間も面倒も2倍どころか、4倍になる。

さっきの中学生の状態をもう1回見てもらうとそれがよくわかる。見てほしいのは点数のほうじゃなく、そのあとの子供が発した言葉のほうだ。

7月期末テスト39点(社会なんてキライ、わかんないよ状態)

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

9月実力テスト82点(私、得意になったかも・・・状態)

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

10月中間テスト47点(社会の先生の授業がよくわかんないという言い訳状態)

最初は「キライやかんない」だったものが「得意になったかも」を経て、焙煎をやめた後、再び「キライ」や「わかんない」には戻らないんだ。元には戻らないんだ。

そう、「社会の先生の授業がよくわかんない」という言い訳の状態になって戻ってくる。つまり、人のせいになるか、人のせいにしたくなんです。

勉強は「学び」だからさ、「キライや苦手」の「0の状態」なら、できれば「好き=プラス」になるし、できる。それもすぐできる!

でも、先生がとか、親がとか、言い訳が入ってくるようになると、それを言い始めたら、出発点は「0」じゃない、「マイナス地点」になる。勉強させるまでに苦労する。勉強させても言い訳が始まる「なんでこんなことをしなきゃならないのか?」とかさ。

「黙ってやれ!」が効かない、できなくなるんだな。これはもう気持ちがめくれて、こじれた状態になってるからです。

こうなると、習うことがすっと頭の中に入らない状態からの再出発になるから、だから子供のダブル焙煎は焙煎するほうがイヤになる。投げちゃうのがオチなんだ。

だから、「子供の焙煎」は、できればやり始めたら、最後までいったほうがイイですよってボクは思う。なんでもラクにできるほうがいいからね。

ただラクといっても、焙煎はずっと手回しで回し続けるか、手網で焙煎する人は手を振り続けていなくちゃらない。満遍なく火を通すにはそうしなくちゃ全体に程よく火が通らないからね。くたびれちゃうんだ。

じゃあ、「ラクじゃないじゃないですか」って言われれば、実際ラクじゃないんです、親技を駆使するのは。

ダブル焙煎、つまりいったんコジれたり、ネジれたりした子供を焙煎するよりはラクなだけでね。

でも、焙煎をし続けていると、子供から香ばしい香りが漂ってきたりするし、時々で飲むとおいしいし、成果が出るとうれしいし、第一子供の表情がノリノリでキラキラしてたら、こっちが生きる勇気をもらうからね。わかるひとにはわかるだろう。

あとは各家庭がどこまでの「火力」で煎るのか、いつまで煎り続けるのかの問題なだけです。

ここまで行った皆さんの先輩たちは、みんな子供を少なくとも二度爆ぜさせて、あとは自分で勉強をする形ができて、見守ってきた人たちです。

それで皆さんに問いましょう。

あなたは子供を「焙煎」をしていますか? 「焙煎し続けて」いますか?

火力は切らずに維持していますか?

火力は強すぎじゃないですか? または弱すぎじゃないですか?

焙煎していると豆がふくらんでくるんですが、お子さんは以前よりも膨らんでいますか?

焙煎していると、香ばしい香りが時に漂ってきますが、香ばしい香りしてますか?

焙煎していると「1ハゼではパチパチ」、「2ハゼではピチピチ」と爆ぜる音がするんですが、お子さんからは爆ぜた音「ピチピチパチパチ」の音が聞こえていますか?

「二度の爆ぜ」では音が違います。子供に違うことが起こっているからです。爆ぜる音は大きければイイとか小さいとダメとかはないんです。個性ですから。

爆ぜる音が小さい場合は耳を澄まさないと聞こえません。小さくても一定の火力で煎れば子供は必ず爆ぜます。

子供は今まで一度でも爆ぜたでしょうか? いつ爆ぜたんでしょうか?

どうして爆ぜたんでしょうか? なぜあなたのお子さんは爆ぜないんでしょうか?

子供は、二度目の爆ぜを経験したら、自分で勉強できるようになりますから、どうぞ一度目の爆ぜで煎り止めずに、二度目の爆ぜまで根気よくもっていってください。

世の中に「絶対」なんかないけれど、二度目の爆ぜを経験したら、子供は自分で勉強するようになるのは絶対です。

自分で勉強しないのは、二度目の爆ぜが起こっていないからです。

一定の火力で芯まで火を通しながらジワジワ行くんですよ。

一般的には高1の夏までに二度目の爆ぜが起これば大丈夫です。そこまでの辛抱ですから。あとは観察して見守ってやれば、自分で行きますからね。

子供が爆ぜたらね、煎っている人はそりゃ、うれしいんだけれど、なにより本人がうれしんです。うれしいって気持ちで生きてる子供は顔見たらハッキリわかる。それくらいのもんです。

コーヒー豆の焙煎より、子供の焙煎のほうが難易度は高いけれど、どちらも奥が深くて、底が丸見えの底なし沼なので、みんなやったらハマるんですよね。

いい加減な人がいい加減に煎ったコーヒーなんて飲めたもんじゃない。子供も同じです。怖くて社会になんか出せないですから。

ああ、この話はもちろん受験生にだけ向けての話じゃないですよ。小5生と中2生は残りの4ヶ月ほどでテストに向けての勉強の進め方、やり方は確立したってところまでいっておかないといけない。受験生になる前にね
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うれしい報告

『10の鉄則』の感想、続々と・・・

カシミールさん

小4・小3姉妹の父親です。

2人とも7月から進学塾に通い始めて、塾の授業と宿題にようやく慣れ始めたところです。

不思議なことに塾自体には嬉々として通っていますが、宿題で分からないところがあると、放り出したり、泣き出したりとすぐに修羅場になってしまいます。

数ヶ月間メルマガを拝見した上で『10の鉄則』を頂きました。

シンプルでありながら、なかなか奥深いと感じました。少しずつ実践していきます。

子供の勉強を見ていくのは心理的な葛藤がかなりあり、メルマガで指摘されたとおり親自身が自分の思春期の生き直しをしているようです。

塾は楽しいものです。ストロングの生徒たちも、皆なにはさておいても塾には休まずに嬉々として通っていました。

だって、おもしろいもの!塾や塾の先生は!

それに新しいことを習うので子供はほとんど受け身です。

しかし、それをいざ能動的に自らがやろうとすると、苦しい。

塾で演習もあるでしょうが、演習も時間が限られ、特に頭を絞っていなくても、とがめられることはあまりなく、演習問題の解説を流ちょうにやってくれる。

すごくわかる気がする。受け身だからですよね。ある意味で、塾は一番おいしいところを担当しているわけです。

能動的に自ら解き、わかろうとする一番しんどいところは、家庭の役割になる場合がほとんどですから。

一番しんどいところの担当ですから、まずしっかり割り切ること。できることをしっかりする。できる問題をしっかりする。

その上で許される限り、できない問題を1問ずつチャレンジする。

家で賄いきれない問題は塾を大いに利用して質問しましょう。子供が言えないなら、親のほうから連絡を入れて頼みましょう。

なかなか割り切れないものです。テストもある。順位も出る。

でも、できるものだけを、できるものからきっちりやる。手を付けた問題を落とさない。そうすることでテストの返却の際のコメントも変わってきます。

中途半端に全部するな!ぜひ思い切って取り組んでほしいと思います。今しか思い切って捨てる作業はできないのですから。

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