子供たちは算数数学に限らず、文章題を自分から考えようとせずに、すぐに諦めてしまう(@_@)
これって、本当に多くの親の方の悩みだと思います。
この問題は、これまでも何度かここでお話してきましたので、今回は少し違った角度からの話をしてみたいと思います。
早速今回の相談を読んでいただいて私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。
こんにちは。縁あって、新「勉強の常識」を入手することができました。とても参考になりました。どうもありがとうございました。
改めて自分を振り返ってみて、塾に通っていても成績が上がらなかったのは当たり前だと思い知りました。
現在は、自宅でコツコツと家庭学習を続けています。4月から小学5年生になる娘と家庭学習を進めておりますが、少し困った状態になっていますので、質問させてください。
ねばり強く考える力をつけるにはどうすればいいのでしょう。
特に、算数の文章題についてです。家庭学習を始めた当初は適当に計算して答えを書いていました。最近は少なくなったので、ずいぶん良くはなっています。以前よりは考えられるようになったと思います。
わかる問題はスラスラやるのですが、少し躓くと「わかんない」とあきらめてしまいます。スラスラ解けないと不機嫌になり、(親だからだとは思いますが)八つ当たり状態です。
わからないことが不満なのは、解きたいと思うからでしょうが、行動は伴っておらず、投げ出してしまいます。
もう少しねばり強く取り組むようになってほしいのですが、どのように進めていくのが良いのでしょうか。
文章を読みながら確認していくと、文章の意味はわかっているようです。親からすれば、何がわからないのかがよくわからない状態です。
わかる部分だけでも書いて欲しいのですが、手を動かさないため、まったくどう考えているかがわかりません。
書くように言っても不機嫌になるばかりです。お忙しいかと存じますが、何かヒントをいただけますとうれしいです。よろしくお願いします。
これ以外にも、似たような相談が数多く寄せられています。
親からすると「考えれば、解けるハズ!」と思う。
それだけに、もどかしい・・・・・(≧◇≦)
わかりますよ、その気持ちは!ストロングも同じ気持ちです!!
でも、そう思って子供に言い続けてもほとんどの場合解決しなかったはずです。
5万回言っても、子供に変化なし!!
じゃあ、10万回言えば、変化があるか?
きっとない!(キッパリ)
それはあらゆる子供に、あらゆる場面で、相当数ストロングも言ってきたんですから。でも、それでは局面は打開できなかった。
なので、これからその道を進んでもイイことはない。
だから、親の方にはこんな風に考えてほしいのです。
わからない文章問題を自分から考えようとする子供なんているのか?
大事なのは、我が子を否定する方向に鉄の意志で力を注ぎ続けることではなく、「自分から考えようとする子供」が本当にいるのか?と違う面から考えてみるのです。
なぜ、こんな話をわざわざするかというと、ストロングに届く相談のほとんどが「大多数の症状」についての相談だからです。
「大多数の症状」って!?
親自身は、
自分と違うけど、どうして?
兄弟で違うけど、どうして?
とあたかも我が子だけに起こった症状のように捉えている場合がほとんどですが、全体で見たときには、実は大多数の家庭で出ている症状について悩んでいることが多いわけです。
まあ、親は我が子だけを相手にしているのですから、仕方のない面ではあるのですが・・・・
今回の「自分で考えない」ということだってそうですし、「ミスが多い」なんてことも、ほとんどの子供にあてはまることなんです。
つまり、普通ということ(^_^)至って普通!!!
しかし、皆さんは熱心さゆえに、「考えるようになれ!」「ミスをするな!」と呪文のように唱える。唱えても子供は踊らず!そして爆発する!
教育は爆発だっー!ってなもんです。
でも、それでは進歩はない。常に大多数の方が悩んでいる問題に糸口は見えず、見えないゆえにライバルからは引き離される。
ここで言うライバルとは、子供のライバルではなく、「成績がイイ子の親」というあなたのライバルですよ。
だから、悩んだ時は、親自身が思うのとは逆のイメージで考えてみる。
自分で考える子なんて、マジいるの!?と。
現に、ストロングの経験上、「わからなくても自分で考えられる子供」というのは、ほんの一部の連中にすぎません。でも、確かにいる!!
今年いろいろとやり取りしたメンバーさんの中にも、受験前にはそうなっていった方が何人もいらっしゃいます!!
では、我が子がそんな連中の仲間入りするためにはどうしたらいいのか?
どんな連中が「わからなくても粘り強く考える」ことができるのか?
ハイ、それは、
俺(私)に、解けない問題はない!
と自信満々の子供たちです。
すでに算数や数学が得意な子供たち、この連中は
「俺(私)に解けない問題はない!」
と思っていますから、そりゃあ食いつきます。まるでスッポンのごとく・・・・
例えば、中3の親カツ生mickeyさん。
mickeyさんのお子さんは、最終的に数学で受験前に偏差値70を出すようになっていた。
そのmickeyさんとお子さんとのやりとりで、こういうのがありました。
私には理解できないことばかりで、「もっと綺麗なとき方があるはず」とか言うので、「どんな解き方でも、答えが出たらいいんじゃないの?」と(バカ親なもので)言うたびに叱られました
これは一例ですが、答えが合っていても、もっとイイ解き方、きれいな解き方があるんじゃないかと考え尽くすわけです。
もう頭の中は「どうなのよ。こんなかっこ悪い、効率の悪い解き方でいいのかよ!?」って感じのはずです。
こんなふうに、自信がついて伸びてくると、
「もうそれくらいでいいんじゃない?次に行こうよ!」
なんて言っても、
「黙ってろ!」なんて言われかねない感じになってくるわけです。
普通、親は、点数を上げてやりたいので、
自分で考えようとする → 点数が上がる
となればいいと考える。
多くの親は、こういう理想のイメージを持っているのでしょう。
でも、この流れで進む子供なんてごく少数派であることに気付けば、違う流れを考えることができます。
それは、
点数が上がる → 自分で考えようとする → 点数が上がる
1つ前にもう1つステップを入れるわけですね。
極端な話ですが、文章問題以外の問題だけでも点数を上げることはできないか?と考えてみるのです。
実際に、文章問題を捨てるという意味でなく、優先順位の問題です。
あまりに「自分で考えて解けるようにならないと!」という想いが強すぎると、子供とのバトルにもなりますし、結果として成果に結びつかない勉強になります。
例えば、その問題は翌日にまわしてもよし。他の問題を優先して勉強するということです。
できるはずという自信があると、子供は粘ってみたくなる。
そうなるように力を注ぐほうが道としてはラクだし、子供の新たな面も見えてくる。
優れたテキストや問題集というのは、
例題→基本問題→応用問題→発展問題→チャレンジ問題
なんていうふうに細かい段階を踏んで進むようになっているんです。
問題集に限らず、授業だってそうです。それは子供達に「きっとできるはず」という思いを持たせるため。
「全然考えません!」という場合、今進んでいるステップ、本当にいいですか?とここでも何回もお話ししている意味もまさにここにあるわけです。
その他にも、いろいろ策はあるものです。
ポイントは、子供が飛び越えることができる高さまで、ハードルを下げるということです。
これはいつも言うことなので、十分理解してもらっていると思いますが、本当にその場で実践してほしいことですし、常に子供と接するときの心構えとして持っておいてほしい。
大事なのは、教えるのではなく、最後は自分で解けたと実感できるようにしてやる。
ヒントを与えてもいいですし、30秒だけ模範解答を見せるなんていう裏技だってあります(^_^)
どうして考えないのだろう? 考えなさい!の方向とは違うことをいろいろ試してみることです!
そして、今回の相談の場合でいえば、「粘り強く考えられない」を悩む前に、以下の箇所の注意が必要です。
気になった箇所とは、
スラスラ解けないと不機嫌になり、(親だからだとは思いますが)八つ当たり状態です。
子供たちが八つ当たりするのは、親に限ったことではありません。学校や塾の先生にだって、八つ当たりする子供がいます。
まあ、甘えといえばそうなんですが、注意が必要です。
というのも、勉強に関して言えば、子供が誰かに八つ当たりをするようになると、その人との勉強では成果は出にくくなります。
これは、子供に問題があるというより親、または先生側の問題なのです。子供たちに甘えさせるのも、親または先生の責任なんですから!
もし、どうしても八つ当たりをしてしまうようであれば、勉強のペアを解消すべきでしょう。夫婦で交代してもいいですし、誰か他の人に頼むのもいいでしょう。
やつあたりを放置したままで、粘り強く考えるというのは、無理がありますから。
親子関係の場合、各ご家庭での方針もあるでしょうが、フランクな関係と八つ当たりしてくるのは別ものであるということです。
ぜひ先に書いた「子供が飛び越えることができる高さまで、ハードルを下げる」を考えてみてください。
わかる問題のハードルをちょっと越えたら、すぐ高いハードルを出していないか?
わかる問題だと親は思っているが、その問題は本当にわかっているのか?
実際、ここの部分、
家庭学習を始めた当初は適当に計算して答えを書いていました
がどういうことを指しているのかわかりませんが、ストロングの推測では、実は「わかる問題」として処理している問題を実はわかっていない可能性もあります。
本当にわかっていれば、類題はできるはずだし、問題を解くスピードも繰り返してやると、最初よりは相当はやくなるはずです。
そこの部分の点検と
点数が上がる → 自分で考えようとする → 点数が上がる
のサイクル部分、つまり教科に対する自信の部分をもう一度点検してみてください。
「できるはずだ!」その思いが子供を前進させる原動力ですからね。
テスト結果報告
小4 べんじゃらこさん
テスト:4月公開テスト
点数報告:
2月の前回より国40点が70点に、算48点が64点に上がりました報告:鉄則8・7・5
2月に初めての塾通い、○○塾は自宅に近いもののぼんやりした子には無理かなと、ハラハラしましたがぼんやりが幸いして馴染んでおります。
家庭の都合で平日30分休日2時間の勉強時間しかとれません。塾の宿題は初めは4教科中、国語が全く手つかずで休ませることからスタ-トし、今は4教科8割がた仕上げられる様になりました。
今まで学校で習う程度の計算と漢字をどうにか覚え、3年生の1年間やってみたZ会も算数だけ6割こなし、他教科は手つかずの悲惨なお勉強歴です。
やるべき課題は沢山ある中、子供の活力の源は夕方両親が帰宅するまでの遊びの充実なので現学年ではその時間は勉強させずに向上して参ります。
ストロング先生にお会い出来なければこんな決心できません。本当にありがとう、そして宜しくお願いします
まずは最短時間で成果を出す。それが基本。
イイやり方でやれば、必ず成果は出るので、その成果を確認して、やった勉強時間で最高のパフォーマンスを出す。
そうなれば、もっと大きな成果が欲しくなったときは、時間を増やせばイイ。
受験に向けて、子供のモチベーションは、成果によって維持される。
今の時間でさらに成果が上積みできないか?そこを徹底的にやってください。時間を増やすのは、それからで十分ですから!