こんにちは、ストロング宮迫です。
※この毎日親技は2016年10月10日に配信したものです
サッカー日本代表のアジア最終予選第4戦目があるんでしょ?
初戦黒星はサッカーでも入試でも「その後の迷走をもたらす」から気をつけたいところだけれど、サッカー日本代表は黒星スタートになっちゃった・・・
迷走しているかどうか、そろそろ判断できるのは次のオーストラリア戦くらいでしょうかね。
サッカーでは監督の、入試では親の手腕が問われるとこです。試合結果よりも、そっちの方が楽しみなのであります。
さて、3連休の最後、土日は模試やなんやで出撃したけど、月曜日は家で入試演習って方も多かったことでしょう。
1日、入試のつもりで入試演習をするのは子供もタイヘンだけど、そばで見てる方もタイヘンだ。
「やっておけよ!」で立ち去るならラクだれど、そばで子供の目線を追って、子供の時間配分を見、へこたれないように目を光らせ、終われば捨て問と問題を解くのにかけた時間を親子で検証するのはくたびれる。
ボクもさすがに昨日の6時間の入試演習はくたびれた。でも、やらせてみれば、収穫がある。もっとできていいはずだという思いは見ているほうにはいつも残るけれど、次への課題が見つかるのは前進だから。
模試や入試演習で悪かったからって、なにさ!
これからもっとよくなるんだから。今、問題点や課題が出てくれるのは大歓迎。問題点や課題が入試当日に出たら困るもの。
ただね、問題点や課題が出たら、心が折れそうになるのは事実・・・
もう間に合わないかもとか、こんなんじゃ入試では合格最低点は獲れないっていう思いにも駆られる。今日、入試演習を家庭で頑張った人には、そんな思いが芽生えているかもしれません。
でもね、追い込んでやったからこそ問題点や課題が出るんです。
追い込まなかったら、子供から課題は出てこない。課題が出てこないのは問題点がないわけじゃなく、追い込んでいないから。
だから、問題点や課題が出たこと自体を前進したと喜ぶべきだし、その課題を受け入れてまた明日から頑張ればイイ。その繰り返し。
頑張らなかった者には課題も出ないし、心が折れる状況にもならないから、とってものんきで元気だけれど、階段は上がらない。
入試は階段を幾段も上がった場所であるんだから、階段を上がる途中で挫けちゃダメですよ。一番泣きたいのは子供なんだから。
負荷かけて、課題出して、克服して1つ自信をつける。まだ時間はあるから、たくさん自身はつけられるから。
あとは無謀で無駄になる入試演習、つまり子供の実力に見合わないレベルの入試演習だけは100回はもう言ったけど、ダメですよ。
頑張っても力はつかないし、自信にもならないし、課題も見つからないから。この時期、前進していないっていうことほど、身を焦がす事態はない。前に進めばゴールに近づく。前に進むことをやるだけです。
努力にはやっても報われない努力があるからね。いよいよ「白黒を明確につける季節がやってきた」ってわけです。
・・・というようなことを10数年書き続けてきたけれど、イマイチピンとこない方へはこの話↓↓↓なら、わかってもらえるかな。
日曜日に10年近く続く人気のテレビ番組「世界の果てまでイッテQ!」がやってました。
日曜日の夜8時にNHK大河ドラマを見るか、「世界の果てまでイッテQ!」を見るかで、その人となりというのはわかったりするのかもしれませんが、昨日、ボクが家に帰ったら我が娘は「イッテQ!」を見てました。
ボクもしばし見てたんですが、場面はウッチャンが富士山をバックに鉄棒で大車輪に挑むっていう企画をちょうどやってました。
こうした芸能人の「なにかにチャレンジする企画」ってみんな好きだけど、これって子供の勉強や入試演習と同じ手法です。
おわかりですよね?
つまり、期間を決めて、「できそうかな?」ってことにチャレンジさせて、しっかりしたコーチをつけて、マンツーマンで訓練して、へこたれそうになったら叱咤激励して、最後に結果を出し、大団円!
子供の勉強でいえば、これで階段を1つ上がったという。勉強はこの繰り返し。
子供の勉強ではこの階段上がりを延々と続けていくことになるんだけれど、テレビでは「階段を1つ上がる過程」を演出して、みんなが共感できるように創るとボクは認識しています(間違ってたらごめんなさい)。逆に言えば、期間限定だから、より大きな負荷にもチャレンジできるともいえる。
10年やり続けろ!って言われても、できないことがあるけれど、3ヶ月ならできるってことがある。これが負荷の差であり、違い。
子供たちの勉強での戦いは10年戦争、芸能人の「チャレンジ企画」は2か月か3ヶ月の戦い。期間限定の芸能人のほうがより大きな負荷がかけられるってわけです。
そうした違いはあるけれど、ボクたち親は、芸能人の「頑張り企画」をテレビでなくても、日常的に子供のその「頑張る過程」を日々見られる特権が与えられているってことです。
感動の毎日が約束されてる!全然感動していない親が多く散見されまするけどね。
ウッチャンの頑張り見て泣くなら、我が子を頑張らせて泣こうや!っていうのが親技ね。まあ、こういうと、なんか意地悪言ってるみたいな感じになるし、自分がやらないで他人のを見るからいいだろうけどね。
まあ、でも、見知らぬ芸能人より我が子でしょ!っていうのがボクの正直な気持ち。
それはさておき、テレビ的には最後にうまくいって「感動した!」とか「涙が出た!」とかになればグッジョブで、うまくいかなかった場合は、過程の努力をうまく見せて、これだけ頑張ったんだから失敗しても、仕方ないっしょって視聴者が共感できたら、これまたグッジョブで、最近は予定調和でない結末でのグッジョブも増えてますよね。
番組では、ウッチャンの鉄棒大車輪は、おもしろおかしく取り扱いながら、努力の過程はしっかり描いていたし、大車輪がなかなか難度が高いってこともしっかり解説されてたし、視聴者の感情移入「うまくできればいいなあ」も、ボクがテレビを見ている娘を見てても、うまくいってると思えた。
なので、「こりゃ成功して終わりだな」って思い、ボクは娘に「最後に大車輪成功しても、お前、泣くなよな!」ってくぎを刺して番組の途中で風呂に入った。ボクは風呂から上がったあとに番組を見なかったので、どうなったのかは娘に聞いて、そのあとネットでも確認した。
娘はやっぱり泣いたって・・・「感動した」って言ってました。「諦めない気持ち」は大事だとかなんとかも言ってたなあ。
イッテQ内村さんの大車輪
鳥肌たった〜!
なんか絶対諦めない力の限り尽くす
精神力!
自分に負けない人って本当にカッコイイ!!
もう一度自分を見つめ直さねばいつもイッテQにはパワーを頂いてるな✨✨
— 戸谷公人 (@kimitotani0507) 2016年10月9日
違うんだよ!かわいい娘よ!
なにが違うって言いたいか、皆さんには、もうわかりますよね?
あのね、ボクはウッチャンの「大車輪企画」に文句などないんです。ケチもつけない。大車輪でも大回転でも「後方伸身2回宙返り3回ひねり←これシライ3ね」でも、やってくれたらイイんです。問題なし!
そうじゃなくて、仮にウッチャンが「諦めない気持ち」を持っていたとして、どうしてそれが保ち続けられたか?ってとこを娘には見てほしかったんだよな。
ウッチャンは強固な意志があったから? 根性があったから?
困難に挑戦して成功した!それ自体はすばらしいことだし、称賛されるべきだ。だれであろうと、なにであろうとね。
「世界の果てまでイッテQ!」のこの日の番組紹介を見ると、「ウッチャンの鉄棒企画」以外に、「宮川大輔さんはアメリカでぶどう祭りに参加、出川哲朗さんはフランスでパパラッチ企画に挑戦」とある。
つまり、「鉄棒大車輪企画」は出川哲朗さんでも宮川大輔さんでもないってことなんです。
「ウッチャンの鉄棒大車輪企画」が始まった番組冒頭で、スタッフが「なぜ鉄棒に挑戦か?」って話があって、ボクの記憶では「かつてウッチャンが逆上がりをしたときにうまく回ったから鉄棒大車輪もできるんじゃないか」って提案したとされていました。
その時の映像かどうかはわからないけれど、これだったような気もします。
スタッフは「カンタンではないが、あんなに逆上がりをきれいに回るウッチャンなら鉄棒で大車輪もできるんじゃないか」って思ったというようなことを言ってた。
ココが子供の勉強を考える際にポイントになる1つ目ね。
実際にこれも番組冒頭でウッチャンと出川哲朗さんが「逆上がり」と「片足かけ回り」っていうのかな?、その実演をしてたけれど、ウッチャンはできて、出川さんはまるでできなかった・・・
テレビの特番用の出し物で、2ヶ月前とか3か月前からの尻が決まっている期間限定でなにかをやるとき、出川さんに「鉄棒大車輪企画」は持ち込まれないってことです。
あなただって、きっと持ち込まないはずだ!
子供の勉強にはそれを適用しないっていうのはどうしてだ!?
できもしないことをやらせようとしていないか。
もしくは段階を踏んで勉強をやらせようとしないのはなぜだ?
出川さんにこの企画を持ち込むとすれば、「最後は失敗してできない」で終わるという結末をあらかじめ想定した上で、先に書いたうまくいかなかったけれどグッジョブだったという流れで番組は創らないといけない。加えて、仮に失敗しても番組上は「惜しい…..あと少しだったのに」という感じにまで仕上がらないとダメなはずです。
また、仮にさっきの動画で逆上がりをきれいにしてみせた手越っていう兄ちゃんに「鉄棒大車輪企画」を持ち込むのは、たぶんあっさりできてしまって、番組的におもしろくない形になるから、やらせないとなるだろう。
つまり、ここで、誰に、どれだけの負荷をかけるといいか、が考えられてる。
決めるラインは、ギリギリ出来そうだってラインだ。このラインをどこに引くかが番組で「感動を呼べるかどうか」の重要なカギになる。
カンタンにクリアじゃダメで、できないもダメで、ギリギリ努力してできたって形、つまり負荷をかけるラインがイイ線で決まった時に「感動」やら「勇気をもらった」や「諦めない気持ち」なんてものを見ている人は感じる(たぶん)。
子供の勉強もまさにそうだ。カンタンすぎてはダメで、難しすぎて、できないのもダメで、ウンウン唸ってできた!が最高の負荷になる。
最高の負荷になっているかどうかは、子供が言う言葉でわかる。
この負荷は小5ならだいたいこれくらい、中2ならこれくらいっていう大まかなラインはあるけれど、子供によって全部違う。今までどう生きてきたかによってまるで変ってくるから。
だから子供への負荷はオーダーメイドでなければならないわけじゃないけれど、ハラハラドキドキしながら感動したいなら、オーダーメイドが一番理想。
「イッテQ!」の鉄棒企画は、出川さんでは無理だ。だから出川さんには、やっぱりこれは出川さんならできそうな、できなさそうな「フランスでパパラッチ企画に挑戦」になったと想像する。
もう1つ重要なポイントは、ここでは繰り返し書いてきたけれど、これだ!
一言でいえば「自己肯定感」だ!
負荷が子供一人ひとりで違うのは、すでに触れたように「今までどう生きてきたか」にも大きくかかわってくる。
「もう1回やってみるわ」になるには、過去に成功体験がないといけない。「前はイケた!」っていう、あの感覚ね。「だから、できるはずなんだ」っていうやつね。
ウッチャンも今まで何とかしてきたんだろう(想像です)。
勉強でも入試演習でも、早い時期からレベルの合っていないことをガンガンやらされて「できない」が連続すると、脳みそが「やる前から」考えないようになる。
考える前に、したくないって思うんだな。で、ホントにできないし、しなくなる。教育熱心な人や早教育で失敗している親はほぼこのパターンです。
子供に負荷をかけるときに用心が足りない。不用意すぎる。あるいは世間の基準を不用意に我が子に適用する。
「できるでしょ?」「できるはず」「できて当たり前」で子供のリアクションを見ないで負荷を勝手にどんどん上げる。
この言葉↓↓↓を子供から引き出せないうちに
負荷を強くかけすぎちゃう。
負荷のかけ方が1回だけの失敗ならいいんだけど、親が2年とかやり続けちゃうと、暴れん坊になっちゃっう。
これはもしかしたら、そうなるかもなあ~とかじゃなく、必ずなる!絶対にそうなるから。
だから、もう1回言うけど、子供に負荷をかけるときは用心してね、負荷をかける側が「少しブレーキをかけるくらい」でちょうどイイ。
「イッテQ!」のスタッフもそうしてた。
あのね、これは「もうやらなくてもいいですよ」って意味じゃないからね。
相手(子供)の性格や用心してかけてきた負荷、これまでの成功体験や自信、それらもろもろ含めてブレーキをかけてるフリをしてるだけだから。
ブレーキをかけてるフリをしてるっていうと、ハッタリかましているような言い方でイヤだけど、たとえば「寝不足になるから早く寝なさい」って言うと「そういうわけにはいかないんだ」って燃える。「今の成績で十分じゃない?」とあえて現状肯定をしてやって「なに言ってるの、これじゃダメなんだ!」って言葉を子供から引きだす。
返ってくる言葉は決まってるんだから。
誰かに言われる「1回だけでイイから回ってみろ!」と自分から言う「1回だけでイイから回りてぇ」はウンコとカレーくらい違う。
「できそうなことにチャレンジさせる」ってことです。その「できそうなこと」はそばで見ている人だけにわかること。見てない人にはわからない。
そのラインは自分で決めてイイんだ!答えは子供が知ってる。子供の反応を見ていればわかる。
できたときにさ、子供(ウッチャン)はうれしそうな顔するからさ。
そばで見ているものも、課題をクリアしたら自然とヨッシャー!ってなる。
よくここでも親子でハイタッチしてください!って書くけど、ウッチャンもコーチの先生としてるよ。
ちょうどイイ負荷が芸能人にかかっている番組は視聴者がおもしろいとか良かったっていうんじゃないでしょうかね。
あとはテレビや他人ではなく、あなたン家でそれを親子でやってもらいたいってだけ。
子供も頑張らないと、頑張らせないといけないけれど、負荷をかける側もよくよく考えて子供に接していかないと、やりたくなくてダメダメになっちゃうか、暴れるかしか子供の選択肢はなくなってしまう。
強い意志や諦めない気持ちは「持とうとしても」持てないものです。希望がなければ意志なんて出てこない。自分はできるはずという自信がないと諦める気持ちはすぐ湧いて溢れてくる。
気持ちのコントロールは頭の中だけでは無理です。日々の勉居とその蓄積、行動や実践やその中身でしていかないと。あとはね、子供にかける負荷は、芸能人の特番と違って2ヶ月とか期間限定でなく、10年戦争とかの長い戦いだから、長く続けられる負荷でないといけない点はくれぐれも親の方には忘れないでほしいんです。
子供の許容量をはるかに超えた負荷をかけて、もしそれに子供が耐えたら、その耐えた分がどこかで爆発するか、発散されることになる。爆発したら、もう今までの場所には帰ってこれない可能性もあるからね。
ボチボチ、徐々にかけていく負荷。長い年月をかけてじわじわかけていく負荷。そばにいる人にしかできないことです。
親子で行ってもらいたいですな、「世界の果てまで行ってQ!」。
親カツ8・9月号で「学力はそのままで点数を上げる受験テクニック」
10月号では「受験3か月前に家族で話しておくこと、子供に話しておくこと」を、
そして、
10月20日発送の11月号では「受験1ヶ月前に親がすべきこと」と題して「科目の勉強から単元の勉強へ」「この時期の塾との付き合いかた」をお届けします。
ちょっと気が早い感じがするかもしれませんが、ゴール地点をイメージして駆け抜けてほしいと思っています。
中学受験では合否判定テストがあり、高校受験でも志望校判定テストを受けているでしょう。
合否判定テストの難易度は上がってきており、8・9月号の「学力はそのままで点数を上げる受験テクニック」を使わなければ、お子さんが持っている実力以下の点数や偏差値が出る可能性は大です。
これまでのテストでそうであったなら手を打って臨むべし!
打ち手が必ずうまくいくとは限らないし、本人が持っている実力以上の数値は出ませんが、入試問題を選択し、判断し、獲るべきもの、獲れる問題を確実に得点していくテクニックはきちんと身につけて臨んでほしいと思います。